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lisa500ml
みんなには秘密の席、I called 特等席
バスに乗ると、つい決まって座ってしまう席がある。
私のお気に入りは、後ろのタイヤの上である。
床が少し高くなり始める、あの段差のいちばん手前の席。
ほんの数センチ高いだけなのに、少しだけ見晴らしがよくて、私にとってはちょっとした特等席だった。
いつもそこから、学校への登下校でも、
友達と遊びに行く時でも、
ニュージーランドの景色をぼんやり眺めていた。
ちょうど目線が高くなって、
外がいちばん見やすいから、
私の一日はだいたい、あの席から始まって、あの席で終わっていた。
最近、私がいちばん好きだった景色は、ちょうど1ヶ月前のもの。
ハロウィンの季節。
街中がハロウィンのバルーンで飾られて、
紫やオレンジの色が大胆に散りばめられていて、
日本では味わえない非日常が広がっていた。
今では、街はすっかりクリスマス仕様。
朝日に照らされてふわっと金色に染まった通りを眺めていると、
それはそれで、「今日なんかいいことありそうだな」って勝手に期待してしまう。
そんなふうに、いつも何かを発見しながら外を眺める時間は、私の一日の中で特別だった。
ホストマザーの手料理を食べる時間や、
日本を感じられるお風呂の時間にも引けを取らないくらい、あの席から見る景色が好きだった。
でも、そんな景色とも、あと6日でお別れ。
私は日本へ帰る。
毎日のように眺めてきた道も、バスの揺れも、
今日で最後かもしれないと思うと、
胸の奥が少しきゅっとする。
それでも、、!!
私の“好き”は止まらない。
日本に帰ったら、今度はどんな景色が見えるんだろう。
どんな朝日で、どんな街の色で、
どんな自分だけのみんなには秘密の特等席が私を待っているんだろう。
そう思うと、また少しワクワクしてくる。



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