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理想は「絶対的抽象」である

誰しもが理想を追い求める。
理想を具現化しようとする。

でも、できない。
この世のすべての人間が理想を具現化することはできない。

何をしても、だ。

たとえ、カリフォルニア州のメトセラのように長生きして、そのすべての時間を捧げようと。

全知全能を与えられ、この世のすべてを理解し、習得し、実現できようとも。

理想は誰もが平等に、具現化することができない。

なぜなら、
理想が「絶対的な抽象」であるからだ。

理想は常に抽象であり、絶対的な抽象を具現化するなど到底不可能なのである。

あなたに理想はあるだろうか。
その理想が実現したことはあるだろうか。

実現したならば、それはもう理想ではない。
実現した瞬間、あるいは、実現する直前の刹那的な時間の中で理想は瞬く間に崩壊するのである。

ただ、1つだけ。
その理想を具現化する方法がある。

それは小説であり、物語であり、文章であり、言葉である。

このときばかりは、漫画ではいけない。
アニメーションでも、ドラマでもいけない。

理想が唯一、具現化するのは
あなたの頭の中だけだからである。

理想はあなたの中だけに存在し
外にはひとかけらも存在しえない。

だから理想は大切であり、あなたの中に優しくとどめておくべきものだ。

外に理想を求めてはいけない。
外にあなたの理想は存在しえない。

あなたの理想は常にあなたの中にある。

それを具現化することは一生叶わない。
それでも持ち続けるべきものだ。

理想があなたを強くし、優しくし、輝かせ、時に苦しめる。

それでも理想は決して手放してはいけない。

理想とはあなたの中に棲む、あなただけの友人である。

目に見えない、大切な存在。
決して具現化せず、
たとえ何千回生き返ろうと、何億年生き続けようと、会うことすら叶わない。

そんな「絶対的抽象」である理想と、共に歩み生きていく。

それこそが人間であり、人間を人間たらしめている根源の要素である。

理想と出会いたければ、本を読もう。
それだけが唯一、理想と出会える方法である。


ホタて

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