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タイパ考(前編)〜とりあえず、映画倍速視聴に絞って〜

この「前編」では、とりあえずタイパをめぐる(ぼく的な)現状認識の更新と、「映画の倍速視聴・考」の2つに絞って、書こうと思って以降考えてみたこと、あるいは書く以前から漠然と考えていたことを、書き綴ってみます。

書く私の前提条件は、執筆時点50歳(いいおっさん。「いい」は、性格とか性根じゃなく、「年齢的に立派に、おっさん」の意)。それなりに大きい子ら2人あり。

↓みなさまのタイパを意識し、目次も作ってみます


「タイパん坊万歳」。この記事は、元・拮抗マンがご提供します

タイパ、もうビジネスシーン的には「受け入れ・分析モード」だなあと

今回書くにあたりいろいろネット記事読んでいて、改めて認識した次第。
Google検索「タイパ 事例」で結果上位に来るのが企業記事、って理由もあったけれど。
概ね、各社そろって「Z世代に見られる思考・行動様式」と定義し(決めつけ)、「対処する・・・・には、企業サービスとしてどんな対応・・が望ましいか」
というスタンスでいる。

「あ。」と思い、認識がころっと変化

検索して(上位に)出た企業記事なんかを読んで、その受け入れ姿勢をするっと無批判に採用した、ということでもない。
「あ。」と、気づくというか腑に落ちるというか、そのアハ!体験が自分の内側で起こったのが大きい。
気づきは次の2つ。

  • これは、世代間抗争にしちゃいけないやつ

  • 私自身が、一部タイパ的行動を取り入れてるじゃん?

認識を変容できて、運がよかった。
あやうく、トンチンカンな批判のジャベリン、あさっての空に放つとこだった。(そんなの、だめりん)

なんらか「アンチタイパ!」な記事を完成させてみても、それはこの世界を、読んでくださる方を、いや書いた私本人をも、1mmだって動かせやしない。
心に携行すべき価値の粒として、1mgの重みだって持てやしない。
いくら拮抗マンとして踏ん張ろうとしても、それは違う、お門違いなのだ。
よって、今後は、「元・拮抗マン」を名乗ることにします!
(注:以降の文中で一度も名乗ってない。)

そもそもZ世代じゃない自分だってタイパ普通に取り入れてるじゃんって

仕事の研修動画、仕事やりつつ1.5倍速で聞いていたり。
(倍速対応字幕ってほんと便利ですよね〜)
ただ、これはクソつまらぬ 仕事の研修動画だからオッケーな気がする。

あと、「普段クソほどの興味もないけどどーいうわけか全編視聴する必要に迫られる羽目になったYoutuberの動画」とかも、羽目になったら当然、倍速で行く。

問題は映画だ

初見映画を2倍速で観る→それってただのギャグの世界ではないかい?

まず、そんなん真面目に観てらんない!というのが私の主観的意見。
どんな映画も例外なく「シュールな怪作」にしちゃいますよね?

  • だって、セリフは登場人物全員、わちゃわちゃで。

  • 走っているシーンだって、ちゃっかちゃっかで。

  • インド映画の集団ダンスだってクッソ速くて(通常速度でも速いのに)、しかも短いカット(例 歌の途中、踊り手全員での決め顔)なんか飛びますよね?

  • 王騎将軍(from『キングダム』)が馬上から山崎賢人を睥睨するシーン(確認してないけど、まあありそうかなと)だって、オリジナル版は「4秒」という長いスパンで眺めるから意味を感じるところ、2秒になるんでしょ?一気に普通のシーンになりませんかそれ。

私のベストワン映画は、解説不可能だし、ネタバレすると無惨なことに

『バニシング・ポイント』という映画(1971年、米国)が、私にとっての生涯オールタイムベスト映画なのです。いつか改めて記事を書いてみたいと思います。

2023年春、日本で1971年以来52年ぶりのリバイバル劇場上映が成った(すごくないですか?)この映画は、しかし、「魅力がわかりやすい映画」ではない。

この映画の良さは、映画を見ている時間の中にしか存在しない。

といいつつ一応wikiのページを貼ってはおきますが……。

以下、記事を書くために不本意にもネタバレしますので、ご注意を。

この映画を、

「最後は主人公が突っ込んで爆死、目的地到着というミッションは不達成」
「カタルシスを求めるなら、観ない方がいいかもね」
となるなら、その時にはタイパの風潮なんざ最悪だー!と憤慨する。
「そうじゃないんだ……、この映画の良さって。ほんとに!」と心が叫ぶ。

「ネタバレ消費で、映画の内容を先に知ったとて……」

表題の「……」の後に続く言葉、あなたが
「ファ?なんか問題ある?」
であるのか、
「それは、映画観たことにならないよね」
なのか。

私は、後者勢です。
映画についてネタバレあらすじや誰かの考察・寸評をテキストから知るということと、映画をみるという行為は、本来的に違う。
『ジョジョ」でお馴染みの荒木飛呂彦先生は、著書でこんなことを言います。

こうしたサスペンスの手法を、僕は好んで使います。「ひとつの謎を追っていく」というのがサスペンスの定義になりますが、謎を追うことによって、人間の本能の中にある不安や好奇心、恐怖を表すことができます。だから、サスペンスの手法に人は惹きつけられるのです。SF、ホラー、人間ドラマなど、サスペンスはどのようなジャンルにも使える、人の本能にうったえるエンターテイメントの基本だと思います。

荒木飛呂彦『荒木飛呂彦の漫画術』新書版P.148より引用


「僕は」というから飛呂彦先生の漫画でもいいですし、後段で一般論になるから世の映画、映像作品、小説、演劇など「語りのアート」全般でもいいのですが。
作品を頭から、未知の状態で味わった人は、イコール「謎」に引っ張られサスペンディドながら、不安や好奇心、恐怖を刺激される時間を送った人。そのことによって、心が動かされ、揺すられ、耕された人。
正しくエンタメられた人。
ストーリーの「先行きという謎」にきちんと引っ張られるためには、やはり、冒頭からエンディングまで、通しで、普通の速さで、観る方が100倍効果的な気がする。
私の主観では、世間的に評価の低い映画にも、とんでもない、もんのすごい自分的当たりの一品、というのもありますし。
私なら、『マルティナは海』という映画がそれにあたります。


なので、一意見ですが、「映画ネタバレ消費」は、「内面が熟成できる機会をあっさり逃しているようで、なんかもったいないんじゃないかなぁ」って、思います。

それでもタイパは重要?わかります。ひとつの解決例

リアル友人でも、オンライン上でもどちらでもいいのですが、
「この人の映画の好み方(偏愛ぶり)は、自分に合いそうだぞ」
というネタバレ無しレビュアーさんを見つけてくるのは大アリだと、私は思ってます。

例えば、note上なら「映画好き引きこもり大学生」さん。(2月3日追記:ネタバレあり詳細解説記事も書かれます。こっちも良き!)

すごい本数観てますよね〜。
でも、各記事の本質は別に本数自慢じゃない。
「映画ってそれぞれすごい、そして自分的にヒットな面白い作品ってジャンル問わず本当にたくさんあって、だから追いたいし知ってほしい(どれも基本ネタバレ無しで)」という熱情。
これは、「おっそ分け」してもらわない手はないでしょう。
ネタバレ無しで映画の魅力を語るのって簡単ではないはずで。
文章テクニックも要るだろうところ、「シンプルながら雰囲気伝える(伝わる)」感じに、やってのけてます。
この先、さらにレビューが充実してくるのにも期待しつつ、紹介でした😀

(中編に続きます。)

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