『ふわっと空へ』~後編。
昨日の簡単なおさらいから。
私の名前は、山田和也(仮名)
信じなくて良いです。
これは、
不思議な話を信じてほしいわけでも
何かを証明したい話でもありません。
ただ、
起きたことを、
起きたまま書いているだけです。
何年か前のこと。
1週間ほど、
断食をしたことがあります。
今思えば、若さも、無知も、
両方ありました。
起きていたのか、
寝ていたのか、
今となっては、正直わかりません。
ただ、次の感覚だけは、
今でもはっきり覚えています。
意識が、
身体から、ふっと外に出た。
浮いている、というより、
視点が、外へ移動した。
身体は、紙切れの様に軽い。
気がついたとき、
自分は、かなり高いところにいた。
そこから……。
地球へ、自分の身体に戻れた。
あとで思った。
悟りって、もしかしたら、
あの様な感覚のことを言うのでは
ないのかなぁ…。
何かが分かる、とか、
世界と一体になる、とか、
そんな話でもない。
ただ、
自分という枠が、一瞬、消える。
ただ、
それだけ。
しかも、なぜか、ありがたい。
地球を見せてくれて、ありがとう
の様な……。
先日、ポニョの記事を書いた。
そう、
ポニョのお母さんの様な存在を感じた……。
時間にすると、わずか数分の出来事。
その後の人生で、
何度も何度も、断食を試した……。
もう一度、
あの感覚に触れたくて……。
でも、
3日目くらいで、
必ず限界が来る。
お腹が空く、というより、
その先に行かせない何かが働く。
今なら、分かる。
あれは、
簡単に再現できるものではない。
年齢。
生活。
思考。
責任。
そういう重さが、
意識を、
地面につなぎ止めてくれている。
でも、
もう一度行く必要もないのかも知れない。
あの体験は、
今の人生に、
ちゃんと残っている。
あの夜は、
あれが何だったのか、
自分なりに探した旅なのかも知れない。
答えは、
まだ、見つかっていない。
でも、
探した痕跡だけは、
残っている……。
ーーーー
目が覚めた時、
自分を、感じられた…。
生きてて良かった…。
帰ってこれて良かった…。
さっきまで、
あんなに軽かったのに。
夢だったのか…。
そう思おうとしたけど、
どうしても、そうは思えなかった。
意識が、はっきりしすぎていた。
判断は、冷静すぎる。
「帰らなあかん。やばい…。」
そう思ったあの感覚が、
今でも、身体の奥に残っている。
あれは、一生忘れられない。
忘れる事など、出来るはずがない……。
それから、
本を読むようになった。
読みあさった。
理由は単純。
あれが何だったのか、
知りたかった。
スピリチュアルとか宗教とか、
正直、信用していなかった。
だから、
できるだけ理屈っぽい本を選んだ。
脳科学。
無意識。
時間、空間。
現実、非現実。
量子力学という言葉も、
その頃、初めてちゃんと読んだと思う。
1000冊読むのに、
10年もかかってしまった。
難しいことは、今でも正直わからない。
数式も何も、理解はできない。
でも、ある日、
本を読んでいる中で、
手が止まった…。
そこに書いてあった文章が、
あまりにも、近かった。
意識は、必ずしも身体の中にあるとは
限らない。
観測者の位置によって、現実の
見え方は変わる。
そんな意味のことが、
淡々と書いてあった。
派手でもなく、
スピリチュアルでもなく、
ただの説明として。
その瞬間、
鳥肌が立った。
あの日、
自分が感じたことと、
同じ匂いがした……。
あれは夢でも、
妄想でもなく、
「そういう現象」として、
説明されていた。
その本の中では、
それを「体外離脱(拡張意識)」と呼んでいた。
今はもう、
その本のタイトルも、
著者の名前も、
はっきりと、覚えてもいない。
でも、
あの一文だけは、
なぜか残っている。
あれ以来、
答えを探すのは、やめた。
正解かどうかも、
どうでもよくなった。
ただ一つ言えるのは、
あの夜、
自分の意識は、
いつもとは違う場所に
「在った。」
それが何故なのかは、
今もわからない。
けれど、
世界は思っているより、
ずっと静かで、
ずっと広いのかもしれない。
この話は、
特別な人の話では、ありません。
誰にでも、
ふとした拍子に、
起こりうる話だと思います。
ただ、
多くの人は、
気づかないだけなのかも知れません。
あの夜のことは、
今でも、たまに思い出します。
ふわっと、
空へ行った、あの感覚を……。
おわり
―――――――――――――
著者あとがき
後に知ったことですが、
世界中には、よく似た体験の記録や文献が
いくつも残っているみたいです。
「体外離脱。(拡張意識)」
修行僧が断食で、するらしい。
私も偶然、断食中だった。
しかし、
もうそれ以上、調べる気はありません。
あれは、説明するものでは無いと思う。
体験した人にしか、分からない。
今から1000年前、
地球が丸いという認識は、
一部の知識層を除けば、
ほとんど共有されていませんでした。
時代が変われば、
きっと、常識の輪郭も変わるはず。
1000年後の未来では、
今は説明しきれないこの事象も、
新しい理解の中で、当たり前に語られて
いる可能性もあります。
信じる、信じないは、
あなたに委ねます……ね。
(#^.^#)
💖ここまでです。
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ありがとうございます。感謝いたします。