【診断メーカー】おやすみ、また明日 #BL
FFさんもされていた診断メーカー、コノヤマもやってみました。
木野山キノさんには「ほら、目を閉じて」で始まり、「明日はどこに行こうか」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば10ツイート(1400字程度)でお願いします。
#書き出しと終わり #shindanmaker
10ツイート分まで書けなかったけど、桜が散る前には投稿したかったんだ……(本文、862字)
「ほら、目を閉じて」
「……やだ」
まだ眠りたくない。年柄にもなく駄々をこねる椎名をベッドへ押し込んだ細井の手が、するすると髪を撫でていく。
細井は名前の通り細っこい男だ。
本人は中肉中背と言い張っているが、筋張った手も薄く、相対的に指が長く見える。中途半端に伸びた爪の先、知人の女子高生が戯れに塗りたくっていた桜色のネイルがもう剥げ始めていた。
「また爪噛んだだろ」
「うわっ」
咎めるついでに手首を掴み、そのままベッドへ引きずり込む。胸元に押し付けるように抱え込んだ頭からくぐもった不満が上がるが、知った事か。
「硬い……」
「そりゃそうだ」
そのままポンポンと頭部を軽く叩いてやれば、不満はむず痒そうな笑い声に変わる。手首を掴んでいた方の手から力を抜いても、立ち去る素振りはない。
「桜、そろそろ見納めだな」
指の腹で爪先の花を擦っても、簡単には散らない。噛み千切ってやろうか、なんて物騒な感情が過ぎったのは、きっと眠くて自制心が働いていないからだろう。
「お花見でも行く?」
「どこも混むからなぁ……天気はどうだっけ」
「あんまり良くはないね。行くなら午前中かな」
降水確率は確か……。いい加減に冬物も仕舞わないと。
ささやく声色は柔らかく、細い長雨のように耳朶を打つ。少しかすれた低めの声。落ち着いた大人の男、といった印象を受けるだろう。
案外、内面は甘えたな所もあるのだけど、とは椎名だけが知る一面だ。あの子には、年上のお兄さんに憧れる女の子には、決して見せない一面。
ちょっとした嫉妬心が優越感に塗り替わる。
彼の可愛い所も、二人の正しい関係も、知っているのは自分だけで良い。ほくそ笑む椎名に気付かぬまま、細井の計画は進んでいく。
「雨降るなら映画でも良いんじゃない。椎名の好きな漫画の実写映画、まだ上映してるよね?」
「してるけど、あれRG指定入ってるぞ」
「え、グロい?」
「RG12だけどな」
結局の所、二人でだったら何処でも良いのだけれど。ああでもないこうでもない、と思い悩む様子が好きだから、と正直に言ったら笑われるだろうか。
「明日はどこに行こうか」
【おまけ】
元は別にBLじゃなかった作品↓をBLにしちゃったやつでーしたー。
