若い男性が大企業の間接部門(コーポレート部門)の椅子を勝ち取るにはどうすれば良いか【前編】
今回は、若い男性(主に35歳以下を対象とする)が大企業の間接部門の椅子を勝ち取るにはどのようなキャリア戦略を取ればよいかという話をしてみたいと思う。
その前に間接部門とは何か、そしてなぜ若い男性が間接部門の椅子を勝ち取ることが難しくなったのか、その背景に関しても説明したい。またそもそも間接部門に所属することのメリットに関しても説明していきたい。
長くなってしまったため、今回も前編と後編に分けさせていただく。
前編では、以下に関して説明したい。
1.間接部門とは何か
2.間接部門に所属することのメリットとは
3.間接部門に若い男性が行きにくい理由
後編では、間接部門に行くためのキャリアロードマップに関して説明したいと思う。具体的には、それぞれの間接部門の性質を示し、そこに行くには社内であっても社外であってもどのような経験や資格が必要になるのかと言った点を示したい。
1.間接部門とは
まず間接部門とは何かと言う話であるが、間接部門とは企業において直接的には収益を生まない部門のことを指す。
こちらの記事では、間接部門と言う呼び方をしているが、業界や企業、更には人によって呼び方は異なってくる。
コーポレート、ミドル、コストセンター等と呼ばれることもあるだろう。
ポイントはあくまで、直接的には生まないということであって、間接的には利益を生んでいるということである。
間接的に利益を生んでいるとはどういうことか、と言う話であるが、そもそも論として、極端に単純化すると企業が生み出す利益は、以下のような計算式で導出することが可能である。
利益=収益-損失
間接部門の中には、目に見えない形で収益を増やすように会社を舵取ることもあれば、損失を減らすという観点で利益向上に貢献する部署も存在する。前者であれば、経営企画や人事のような形で攻めの経営による収益向上に資することで利益を生み出すことが出来る。法務やリスク管理、内部監査であれば、逆に会社に顕現するリスクを未然に防ぐことによって、損失を減らすという形で利益を増やすことが可能になる。
上記で述べた話は非常に単純化した話であるが、要するに関節部門であっても、目に見えない形で企業に利益をもたらしているということである。
逆に直接部門とはどのような部門であるのかと言う話であるが、最も単純化すると直接顧客と相対して収益を生み出すような部署と言うことになるだろう。個人営業や法人営業が分かりやすい直接部門であろう。
直接顧客に接することが無くとも、工場などの生産現場や開発部門も一般的には直接部門に位置することが多い。(開発に関しては、直接部門と間接部門の間と言ったところか)
さて次にどのような部署が間接部門に位置付けられるかと言う話であるが、これは業界や企業によっても異なるところではあるものの、主に以下のような部署が間接部門に位置付けられるとの認識である。
1.法務
2.経理
3.財務
4.内部監査
5.コンプライアンス
6.システム部門
7.リスク管理
8.人事
9.経営企画
10.データマネジメント、DX推進
11.サステナビリティス推進室
12.総務部
13.知財部
2.間接部門に所属するメリット
さて、ここまでで間接部門とは何かと言った紹介を行ってきたが、次に間接部門のメリットを述べてみたいと思う。
筆者が考える間接部門のメリットは以下の通りであると考える。
①生活が安定するので、人生の基盤を固めやすい
筆者は直接部門と間接部門の両方で勤務した経験があるが、明らかに間接部門のほうが労働の強度は直接部門と比較して低い。これは労働時間と言う観点ではなく、業務の密度や対人ストレス等も勘案したものである。間接部門と直接部門の両方で勤務した経験がある方であれば賛同していただけるのではないか。それゆえに転職する必要性も間接部門のほうが低くなるため、生活の基盤が安定しやすい。転勤が少ないことも大きいだろう。それゆえに筆者がこれまで何度も当該noteで記してきた「人生のレール」に乗りやすいのである。そもそも本来であれば、業務で討ち死にするリスクは直接部門のほうが高いため、転職回数と言う観点でも割り引いて考える必要があるのだが、実際の転職市場ではそうはなってはいない。直接部門であっても間接部門であっても転職回数は同様にカウントされてしまう。
住宅ローンに関しても同様で、同じ企業であっても間接部門で働いている方が評価は高い。特に営業マンの年収がインセンティブで決まる企業の場合は、間接部門の社員よりも年収が高くとも割り引かれて考えられてしまうことが多い。
現在社会で裕福になるためには、配偶者の年収や不動産の購入がキーポイントになることを鑑み、早期に人生のレールに乗り、ミニマックス戦略を採用することが最も再現性の高いルートであることを踏まえると大企業の間接部門に在籍することのメリットは大きい。
②働き方の柔軟性が高い
これも明確に間接部門のメリットであろう。間接部門の中でも定型的なオペレーションを担うチームであればその限りではないかもしれないが、多くの間接部門の業務は「今日明日」を迫られる類のものではない。顧客は存在せず、どちらかと言うとベンダーやコンサルから見ると自分たちが顧客の立場なので(発注者側なので)、納期にも融通を効かせやすい。
そもそも論としてオンラインで完結する業務も多いので、在宅勤務もしやすい。
これが直接部門だとそうはいかない。自分たちが受注側なので、クライアントの動向に左右されるため、時間の融通は効きにくい。また直接部門のほうが在籍しているメンバーの体育会度も高く、営業は対面で実施されることが多いので、在宅勤務とも相性が悪い。
要するに間接部門のほうが直接部門よりも時間の融通が効きやすく、在宅勤務もしやすい。在籍しているメンバーの体育会度も低いので、働き方に関してうるさく言ってくる人も少ない。
これはあくまで筆者の感想であるが、実際に多くの方が感じているメリットなのではないだろうか。
③一度配属されると、色が付きやすい
次のメリットが一度配属されると、色が付き、長年同じ業務に携わりやすいという点であろう。よく間接部門はギルド的な世界であると言われるが、その通りであると思う。これは同時に閉塞的で内部の人間関係には気を付ける必要があるというデメリットもあるが、後述する通りで、転職しやすいのでそこまで問題にならないと思う。
④転職市場での価値が高く、転職しやすい
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