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ドイツ日記・ISAGA2004の回想

2004年にホームページ上で公開していた「ドイツ日記」の記録をもとに、当時の文章や流れをできるだけ活かしながら、日記風に再構成してみました。
当時は、HTMLを自分で編集し、FTPでサーバへアップロードして更新していた時代です。海外でインターネットに接続すること自体が少し特別な体験であり、その場で感じたことを、インターネットカフェや大学の無線LANから書き込んでいました。

今回読み返してみると、2004年当時の国際学会やサマースクールでの緊張感、英語で議論することへの戸惑い、ゲームデザインへの熱中、そして説得納得ゲームを国際的な場へ持ち込もうとしていた頃の感覚が、そのまま残っていました。

現在の視点から振り返るのではなく、できるだけ「その時点の自分」の感覚に近い形で、2004年のミュンヘン滞在を再現してみたいと思います。

2004.8.28 成田からミュンヘンへ

これから、ミュンヘンで開催される国際シミュレーション&ゲーミング学会 ISAGA2004 に向かいます。二週間の滞在予定で、前半はサマースクール、後半が大会本番です。

現地は秋のような気候だそうです。日本ではまだ半袖中心の生活なので、少し寒いかもしれません。もっとも、暑いよりは助かります。

飛行機の中では、衛星通信でインターネットにつながるサービスを試しました。飛行機の中で、自分のパソコンからネットに接続できるとは驚きです。有料ですが、未来のような感じがします。現地でもうまく接続できるとよいのですが。

ミュンヘン空港に到着

2004.8.30 ミュンヘン大学

サマースクールが始まりました。

大学の無線LANには接続できましたが、ホテルでは日本から持ってきたモジュラー変換が合わず、インターネットは使えませんでした。まだまだ海外でネットを使うのは簡単ではありません。

サマースクールは朝から夜まで続きます。午前は講義やゲーム、午後はグループごとのゲーム制作、夜にもセッションがあります。参加者は35名、講師5名。まさにゲーミング漬けの毎日です。

サマースクールの様子

2004.9.1 サマースクール折り返し

三日目が終わりました。

私のチームでは、集団意思決定や合意形成をテーマにしたゲームを作っています。JST循環型社会フォーラムのことも頭にあり、色々なアイディアが浮かびます。

英語ばかりなので頭がかなり疲れます。もっと自由に英語が使えたらと思いますが、ともかく今持っている力を全部使ってやるしかありません。

アイディア出し

2004.9.3 ゲーム制作佳境

ゲーム制作も大詰めになってきました。

最後にはプレゼンテーションがあります。ゲームを短期間で形にしていく作業は本当に大変ですが、面白くなってきました。

インターネットの接続は、調子が良かったり悪かったりです。海外でネットを使うこと自体が、まだちょっとした冒険です。

ミュンヘン大学近くのおもちゃ屋さん

2004.9.5 ISAGA前日

サマースクールが終わりました。

今日は日曜日で、一息つける日でした。地球の歩き方に載っていた、日本語入力のできるインターネットカフェに来ています。日本人の店員さんもいて安心します。

この数日間、本当に朝から晩までゲーミングのことを考えていました。明日からはいよいよISAGA本大会です。まずは自分の発表を乗り切りたいところです。

制作した"GIMM-J"の実践

2004.9.6 ISAGA開幕

ISAGA2004が始まりました。

昨年、千葉で開催されたISAGAに初めて参加した時は、ただ必死にメモを取っていた気がします。今回は、サマースクールにも参加したこともあり、少し雰囲気を楽しめるようになりました。

会場はかなり賑やかです。ゲーミングについて、世界中の研究者たちが集まって議論しています。刺激的です。

ミュンヘン大学の中庭
Meadows先生の講演

2004.9.7 説得納得ゲーム本番

今日は説得納得ゲームのワークショップ本番でした。

講演を聞きながら、ぎりぎりまで準備をしていました。ゲームをどう普及させるか、ディブリーフィングをどう設計するか、考えることはたくさんあります。

英語での初めてのファシリテーションで、本当に疲れました。

参加者はそれほど多くありませんでしたが、興味を持っていただけたようです。オランダの方から、「授業で使ってみたい」というコメントをいただきました。今後につながっていくと良いのですが。

説得納得ゲームの実演

2004.9.8 GIMM-J発表

サマースクールの成果発表でした。

私たちのチームは「GIMM-J」というゲームを発表しました。“Give me a joy” という意味もありつつ、メンバーの頭文字から作った名前です。

短期間でここまでゲームを形にできたことに驚いています。私はついていくので精一杯でしたが、とても良い経験でした。

今日はThiagi先生ともお話することができました。会場では説得納得ゲームと似た構造を持つゲームが行われていて興味深かったです。自分のゲームについても関心を持っていただけたようで、大変光栄でした。

説得納得ゲームについては、本当に「ここが踏ん張りどころ」だと思います。

会場内の様子

2004.9.9 写真展と市内ツアー

写真展へ行こうと思ったら、市内観光ツアーにも参加することになりました。

ニンフェンブルク城を見学し、その後、キャシー・グリーンブラッド先生の写真展へ。観光バスの中では、サマースクールの講師の先生とずっとゲーミングの話をしていました。

ホテルに戻って論文を書くより、こちらの方が刺激的だった気もします。

ミュンヘン滞在も十日以上になり、英語で講演を聞きながらノートを取ることにも少し慣れてきました。もっと英語が使えたらと思う場面は何度もありますが、この経験を何とか次につなげたいと思います。

ホテルの前にて

2004.9.10 ISAGA終了

ISAGA2004が終了しました。

最後は、ゲームデザインとゲーム分析についてのパネルディスカッションでした。私はその両方の中間にいるような気持ちで話を聞いていました。

今回の大会は、本当に多くの収穫がありました。

サマースクールから一緒だったミュンヘン大学の学生スタッフたちの運営も素晴らしかったです。Dr. Willy Kriz を中心とした、手作り感のある大会だったと思います。

関係者の皆様、本当にありがとうございました。

ISAGA2004クロージング

2004.9.12 帰国

ミュンヘンから成田へ向かう飛行機の中です。

到着まであと六時間ほど。なかなか眠れず、搭乗前にもらったインターネット利用券を使って、この二週間を振り返りながらこれを書いています。

今回は、本当にたくさんの収穫がありました。

さて、帰国したらまた日常生活です。

ミュンヘン市庁舎の中庭のカフェ

見出し画像は、2018年6月、ミュンヘン空港に到着した際に撮影したものです。ちょうどFIFAワールドカップ開催期間中で、空港には各国の旗やサッカーボールの装飾が並んでいました。ただし、この時点でドイツ代表はすでにグループリーグ敗退後。開催国ロシアでは大会が続いていたものの、ドイツの空港にはどこか少し静かな空気も漂っていました。なお、この後、私は学会参加のためローマへ移動しましたが、イタリア代表はそもそもこの大会への出場を逃していました。

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