路地裏旅行社: グループで旅をする技術
▌グループで旅をする
大勢で賑やかに行く旅も楽しい。
気心の知れた友人たちと一緒なら、なおさらだ。
グループで旅行すると、費用を分け合うことができる。レンタカー、ガイド、食事、交通費、宿泊費などをシェアすれば、一人あたりの負担はかなり軽くなる。

安全面でも心強い。
置き引きには誰かが目を光らせているし、かっぱらいやスリにも気づきやすい。何かあったときも、ほかのメンバーに助けを求めたり、手分けして対応したりできる。これは大きな安心である。
グループで旅行すると、さまざまなアイデアや意見が出る。そのおかげで、自分一人では思いつかなかったような体験ができることもある。

コロラドを走っていたとき、仲間の一人が「渓流下り」の看板を見つけた。
「これ、やりたい」
と言い出したので、みんなでラフティングツアーに行くことになった。これが、思いがけずおもしろかった。びしょびしょになったけれど。
私一人だったら、絶対にやらなかっただろう。
▌グループ旅行はたいへんだ
しかし、三人、四人で旅行すると、面倒なこともその分だけ多くなる。
旅先には、楽しいことや見て回りたいものがたくさんある。二人でさえ調整は大変なのに、人数が増えればもっと難しくなる。
どこに行くか。
何をするか。
何を食べるか。
何時に出発するか。
そういうことについて、全員の意見が一致するとは限らない。

▌一部個人旅行
グループ旅行では、「一緒財布」と「一部個人旅行」で行くのがいいと思う。

一日の行動は、「一部個人旅行」にする。
つまり、全部を一緒に行動するのではなく、自由時間と集合時間を決めておくのだ。
たとえば、
夜ご飯までは自由行動にしよう。
午後のガイド付き市内観光だけ一緒に行こう。
ホテルのチェックアウト時間に集合しよう。
そんなふうに、一日のどこかに「一緒の時間」を作っておく。
集まったときには、それぞれがどんな一日を過ごしたかを話すことができる。そこが、その日の報告会になる。これがなかなか楽しい。

ホテルでは、「出発は朝の九時」とだけ決めておけばいい。
そうすれば、寝たい人はぎりぎりまで寝ていられる。早起きの人は、散歩をして、朝ご飯を食べてから出発できる。
何もかも一緒にする必要はない。「朝ご飯は八時半に集合」などと決めてしまうと、それだけで窮屈になる。
グループ旅行では、一緒にいる時間と、ひとりでいる時間の両方を作ったほうがいい。
▌一緒財布
グループ旅行でお金をうまく扱うには、「一緒財布」方式が便利だ。
まず最初に、全員が同じ金額を出して、一つの財布を作る。これを「一緒財布」にする。この財布から、共同の支出を払っていく。
ホテル代、交通費、タクシー代、入場料、ピクニック代、食費など、みんなで使うお金は、すべてここから出す。
支払いのたびに、
誰がいくらの定食を頼んだ。
誰がビールを飲んだ。
誰がデザートを食べた。
などと、細かく計算する必要はない。全部、ここから払う。
そうすると、個人で使うお金は、自由時間に使うものや、おみやげ代くらいになる。

長い目で見れば、旅行の終わりには、使ったお金はだいたい均等になっている。
たとえ誰かが二、三千円分多く使ったとしても、このやり方の便利さを考えれば、それほど大きな問題ではない。
もちろん、個人のおみやげや買い物は、自分で払えばよい。
「一緒財布」に残ったお金は、最後にみんなで分けてもいい。最後の夜に少し豪華な食事をして使い切ってもいい。帰りの空港で、みんなのおみやげ代にしてしまってもいい。
グループ旅行のコツは、何もかも一緒にしないことだ。
お金は一緒。
行動は少し別々。
そして、一日のどこかでまた集まる。
それくらいが、ちょうどいい。
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次は「中欧」「北欧」「東欧」に行きたいなあ。