第一章|訪問介護編②|はじめての介護実習、そして資格取得|遠回りでも、看護師になれた。
介護の学校へ通う毎日。
19歳だった私は、クラスで一番年下でした。
周りは30代、40代の方がほとんど。
最初は年齢差に緊張していましたが、みなさん本当に優しく、少しずつ学校にも慣れていきました。
介護技術。
介護保険制度。
高齢者とのコミュニケーション。
演習も授業も、すべてが初めて。
どれも新鮮で、毎日が楽しかったことを今でも覚えています。
そして迎えた介護実習。
当時はまだ自動車免許を持っておらず、移動手段は自転車だけ。
ポロシャツにチノパン姿で、自転車をこぎながら実習先へ向かいました。
若かったこともあり、市街地なら30kmくらいは平気で走っていました。
実習先へ到着すると、同じ学校の相方と合流。
時間になると職員の方に案内され、更衣室で着替えます。
「いよいよ始まる。」
期待と緊張で胸がいっぱいでした。
職員の皆さんの前で自己紹介。
「ヘルパー養成所から来た、あおです。」
ここまでは良かったのですが……
緊張で頭が真っ白になり、
「19歳です。よろしくお願いします。」
と言ってしまいました。
一瞬静まり返ったあと、
皆さんがクスクスと笑います。
(しまった……。)
学校名を伝える場面なのに、年齢を言ってしまった。
恥ずかしくて顔が熱くなりました。
昔から私は、緊張するとどこか抜けてしまうところがあります。
それでも職員の皆さんは優しく受け入れてくださり、実習が始まりました。
実習は見学が中心でしたが、
利用者さんとの関わり方。
職員同士の連携。
施設全体の雰囲気。
教科書では学べないことばかりで、見るものすべてが新鮮でした。
「介護って、こういう仕事なんだ。」
そんな感動を覚えながら、実習はあっという間に終わりました。
あとは資格取得の結果を待つだけ。
そんなある日、教員の先生から声を掛けられます。
その先生はケアマネジャーとして、訪問介護事業所でも働いていました。
先生から訪問介護の話を聞くうちに、私は少しずつ興味を持ち始めます。
そして、ふと考えました。
「もし自分が人生の最後を迎えるなら、どこで過ごしたいだろう。」
病院でもない。
施設でもない。
やっぱり、自宅がいい。
住み慣れた家で、大切な人に囲まれて過ごしたい。
その思いが、私の背中を押しました。
私は、訪問介護事業所の面接を受けることを決めたのです。
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📖 遠回りでも、看護師になれた。
第一章 訪問介護編③
19歳。
人生で初めての就職。
訪問介護の現場で、私は教科書には載っていない「本当の介護」と出会うことになります。
