日酸公園に残る17m国電改造車
かつて全国を走り抜け、戦火の中、戦後の高度経済成長期、大都市圏から地方電化路線まで多くの路線で見ることができた旧型国電ですが、その保存数は少なく、公園などで保存されている例もごく僅かです。その中でも、一際異彩を放つ保存車両があるので、現地に行ってきました。

小金井駅から徒歩数分の所にある日酸公園。元は日本酸素の工場があった跡地で、公園の名前の由来にもなっています。

保存状態はかなり良好で屋根もついており、説明板や特製ヘッドマークが取り付けられていることから、地元の方からも愛されている車両であることが伝わってきます。写真からもわかるように、ホームが設置されているため、車内の様子も間近に見ることができます。

事業用車化改造が施されたようだ。
元々はクモハ11107号車で、両運転台化と機材搬入出用の大型扉の設置、窓割りの変更画などがされています。

床下機器は一部がダミーのものになっている(恐らく子供の怪我防止のため)。
改造後は小金井駅に隣接する小金井電車区に配置され、事故被災車や故障車両の救援に充当されることになります。


毎度ここで苦戦することも多いだろう(そう信じたい)。
クモエ21001は、低屋根化改造が施されたクモエ21800と共に国鉄分割民営化前の1986年まで生き残ることができ、廃車後は前者がここ日酸公園に、後者は佐久間レールパークへの保存が決定します。

しかしその後の佐久間レールパーク閉館と、リニア・鉄道館に収蔵するクモヤ90005のモハ63638への復元のための部品供出に伴い解体され、現存する救援車はクモエ21001となりました。

かつて多くの形態が存在した救援車。ですが、2025年現在ではクモエ21001と個人所有のクエ28000が現存するのみとなりました。
また、旧型国電の保存車両もあまり多くありません。2023年には幡生工場で保存されていたクモハ11117が解体され、平妻形の顔を持つ17m級の旧型国電は同車のみとなりました。

今や貴重となりつつある旧型国電の保存車両。今後ともクモエ21001が末永く保存されていくことを願うばかりです。
その他細部写真









保存箇所
最寄り駅⇒小金井駅
①西口を出たらロータリーに直結している道路を直進します。
②信号も直進。押しボタン式になっているので、時間に余裕を持って訪れることをおすすめします。
③暫く進むと公園が見えてきて、クモエ21001がお出迎えしてくれます。
※当記事の写真はすべて投稿者撮影です。二次利用が可能です。利用時には出典元を書いていただけると嬉しいです。
