50.私が子どもに見せたい背中
長男が生まれてから、私はよく、将来のことを考えるようになった。
この子は、どんな大人になるんだろう。
どんな仕事をするんだろう。
幸せに生きていけるだろうか。
長男は、言葉の発達がゆっくり。
でも、好奇心は人一倍旺盛。
保育園から持ち帰る作品を見るたびに、
「よくこんな発想になるな。」
といつも感心している。
同じものを見ていても、私には思いつかない視点で表現する。
私は、そんな長男の感性が大好きだ。
親だからではない。
私は、長男の作品のファンだ。
だからこそ、思うようになった。
この子は、みんなと同じ道を歩くことだけが、幸せなんだろうか。
私は、会社員しか知らなかった。
学校を卒業して、会社に就職する。
毎日働いて、休日を楽しむ。
それが当たり前で、それ以外の働き方を、考えたこともなかった。
でも、長男を育てるようになって、世界が少しずつ広がった。
個人で仕事をしている人。
自分で会社を作る人。
好きなことを仕事にしている人。
世の中には、こんなにもたくさんの生き方がある。
私は初めて知った。
だから私は、会社員を続けながら、個人事業主として一歩踏み出した。
最初は、息子に、「働き方は一つじゃない。」
それを伝えられる大人になりたかったから。
でも、歩き始めると、景色が変わった。
脳科学を学んだ。
子どもの発達について学んだ。
食生活を見直し、体が変わることを知った。
夫が眠れず苦しんでいた頃、入浴環境を変えたことで、薬に頼らず眠れるようになった。
家電を変えたら、時間が生まれた。
化粧品を変えたら、鏡を見る気持ちが少し変わった。
置き換えるだけで、毎日の暮らしが少し楽になるものがある。
置き換えるだけで、前を向けるものがある。
私は、そんな小さな変化を、何度も体験してきた。
だから今、夢がある。
家族のために頑張り続けて、自分を後回しにしてきた人が、少しだけ前を向けるものを届けたい。
時間を生み出せるもの。
心が軽くなるもの。
自分を好きになれるきっかけになるもの。
そんな商品を届ける会社を、いつか作りたいと思っている。
もし、長男が将来、会社員になってもいい。
違う働き方を選んでもいい。
どちらでも構わない。
私が伝えたいのは、答えでない。
選択肢だ。
働き方は一つじゃない。
人生も一つじゃない。
苦しくなったら、違う道を選んでもいい。
行動すれば、見える景色は変わる。
「もう遅い。」
ではなく、
「今からでも変われる。」
それを、言葉だけで伝えたくない。
私自身の生き方で、伝えたい。
子どもは、親の言葉より、親の背中を見ているような気がする。
だから私は、挑戦する背中を見せたい。
失敗しても、また立ち上がる背中を見せたい。
いつか子どもたちが大人になったとき、
「あのとき、お母さんも挑戦していたな。」
そう思い出してもらえたら、
それだけで十分だ。

