51.私は、夫を頼っていない。
私は、夫を頼っていない。
かっこいい母でいたい。 そう思っている。
でも、 現実はいつも、 そんなにきれいじゃない。
今年の春、 花見に行った。
公園近くの駐車場は満車で、 少し歩いたところにしか車を停められなかった。
いざ出発、というところで、 夫が言った。
「俺は行かない。車で寝とく。」
いつものことだ。
「わかった。」 そう伝えて、子ども3人で歩き出した。
公園では弟夫婦と1時間後に合流する約束をしていたから、 気は楽だった。
15分ほどの距離。 当時2歳の次男は寝起きで、 「ママ抱っこ。」
私はリュックを背負い、 次男を抱っこし、 右手には長男。
歩くこと5分。 5歳の長男も、 「ママ抱っこ。」
「ママさ、抱っこしたいんだけど、今抱っこ難しいんだよね。」
そう伝えても、 長男は納得しない。
無理をして、 2人抱っこしたまま歩いた。
でも、 やっぱり無理だった。
もう一度、2人に話した。 それでも、 どちらも譲らない。
道端に、 3人で座り込んだ。
途方に暮れていた。
すぐ近くで、 夫は車で寝ている。
電話しても来ないことは、 もう分かっていた。
頼ったら、 もっと辛くなる。
そう思って、 電話しなかった。
最後は、 怒り狂う長男を半分放置しながら、 次男を抱えて歩いた。
あの日、 私は思った。
こんなに近くにいるのに。 何も、助けてくれない。
この人と一緒にいる意味は、 なんだろう。
離婚した方が、 ずっと楽だ。
そう思った。
一緒にいると決めたはずなのに、 心はこんなにも揺れる。
でも、 夫は私から離れない。
だから、 余計に苦しかった。
夫を頼るのをやめようと思ったのは、 この日ではない。
もっと前から、 少しずつ、 そう思うようになっていった。
頼って傷つくくらいなら、 最初から一人でやった方が楽だった。
期待しなければ、 がっかりすることもない。
そうやって私は、 少しずつ夫を頼ることを諦めていった。
こんな我が家にも、 現在は変化が起こっている。
その話はまた次回。
