【シニア世代FPの視点】「財源がない」の嘘と、私たちが知るべき消費税の真実
こんにちは。ハマちゃんです。
日本の財政議論で、減税の話が出るたびに必ず聞こえてくる言葉があります。
「で、その代わりの財源はどこにあるのか?」
政治家や財務省が繰り返すこのフレーズに、私たちはどこか「もっともだ」と納得させられてこなかったでしょうか。
しかし、その論理の裏側にある「構造的な不都合な真実」に、そろそろ目を向ける必要があります。
文筆家のオオサワ・キヌヨ氏が提起する視点は、私たちが日常的に感じている違和感の正体を明確に言語化してくれています。
1. 「取る約束」は果たし、「減らす約束」は反故にする構造
2011年6月、政府・与党社会保障改革検討本部が決定した『社会保障・税一体改革成案』を覚えているでしょうか。
この成案では、消費税率を10%へ引き上げることと引き換えに、年金受給開始年齢の引き上げをはじめとする「社会保障側の給付抑制(改革)」を速やかに国会へ法案提出すると約束していました。
しかし、その後の経過はどうだったでしょうか。
消費税増税(8%・10%への引き上げ):2012年8月に法律が成立し、
着実に実行された。
社会保障の給付抑制:法案提出すらされず、「中長期的な課題」へと
棚上げされた。
増税という「国民から奪う手」だけは素早く動き、歳出削減という「身を削る手」はいつまでも動かない。
この露骨な非対称性こそが、私たちが背負わされている構造の正体です。
2. 消費税は本当に「全世代で公平な税」なのか?
消費税を擁護する側は、よく「高齢者も含めて広く負担を求める公平な税だ」と主張します。
しかし、総務省の『家計調査』を見ると、その実態は大きく異なります。
二人以上の世帯における消費支出は、子育て・住宅・教育などの支出が重なる40〜50代の現役世代でピークを迎えます。
支出の額に比例して課税される消費税は、構造上、最もお金がかかる現役世代の家計を直接削りとる税制なのです。
「減税をすると将来世代へのツケになる」と言われますが、現役世代から確実に吸い上げ続ける仕組みを温存することこそ、次世代に対する最大のツケと言えるのではないでしょうか。
3. なぜ政治は「減税」を嫌い、「給付」を好むのか
減税の議論になると「財源がない」と猛反対する政治家が、なぜか「給付金」の支給には前向きになる場面をよく目にします。
どちらも国庫から出ていく(あるいは入らない)お金であり、財政上のインパクトに大きな違いはありません。
では、なぜ「給付」なのか。そこには明確な構造の違いがあります。
減税:国民の手元にお金を直接残す。政府は使い道に関与できない。
給付:一度吸い上げたお金を、政府が「誰に、いくら配るか」を決めて渡す。
「家計を助ける」という目的が同じであっても、給付であれば金の分配権(主導権)が常に政府の手元に残り続けます。
彼らが本当に守りたいのは財政規律ではなく、自分たちが握る資金の支配権そのものなのです。
言葉のレトリックに屈しないために
「財源がない」という言葉は、財政を憂える良心から発せられているのではありません。
手にした権力と資金を手放したくない側が唱える、都合の良いフレーズに過ぎないのです。
取れるところから素早く取り、削るべき改革を先送りし続けてきた側に、「減税は次世代へのツケだ」と語る資格はありません。
私たちがまず行うべきは、「財源がない」という言葉の裏にある本質を見抜き、これ以上の負担増や不自然な先送りを許さない姿勢を示すことではないでしょうか。
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