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【ショートショート】迷子のランプと月面図書館とカラスの手紙〜3つのお題に空想のひらめきを【第11回】


どうしてこんなに暗いのだろう。
フリマでキャンプ用にランプを買ったのに・・・
海沿いに張ったテントは暗闇の中だった。
テントを開けて、外を覗いてみた。

入口にさげておいたランプがない。
どういうことだろうか。

遥か天空から鳥の羽ばたきが聞こえる。
この音はカラスなのか。

もしかして・・・

カラスの手紙?
闇夜に紛れて訪れるカラスは、天国の使者とも呼ばれている。
これが、幸運な事なのか、対をなす意味なのか、
まだこの時の私には分からない。

手許に落ちてきた手紙を開封すると、月面図書館への招待状だった。

月へは、どうやって行くのだろう。
見上げると、大きな丸い月が、私に話かけているようだった。

『ここから3里、西へお行きなさい。』

頭の中に直接伝わるこの言葉に、
僕は暗闇の中、手さぐりで西に3里ほど進む。
月明かりのせいか、その足元だけはなぜかよく見えていた。

これは、エスカレター?
薄ぼんやりと宙に浮かんでいる。
遥か天上へ突き抜け、先の見えないエスカレター、
見上げる顎が外れてしまいそうだった。
私は、すぐにエスカレターに乗り前に進む、進む、進む。

しばらく登った先に、見覚えのあるランプがあった。
良かった。迷子のランプ見つかった。
ほっと、息をつき、手を差し出す。

もう少しで・・・届きそう・・・だった。



『あれっ、』

ふと闇夜を脱出し、いつもの布団の上で目が覚めた僕は、

なぜだか、スッキリとした気分だった。

「お母さん、西に3里だ。」
僕は、西に3里車を走らせる。
きっと天からのお告げなのだ。

あった。西に3里、この場所に間違いない。
例のものを丁寧に受け取り家路につく。
例のものは、勿論すぐに神棚に上げて、祀りたて上げ奉る。
決して失礼なことは、あってはならない。

そして、勝負の日。

慎重に神棚から降ろし、テレビの前に座し新聞を片手に手に汗を握る。

緊張のひと時だ。
その時、妻の声がした。

「・・・・」

「夢の中での迷子のランプは、結局手には掴めなかったじゃない。」






『3つのお題にひらめきを』に参加させていたたました。
夢でのお告げをつい信じて、宝くじを買ったことがありました。
でも、私はその手の類には、未だに一度も当たったことはありません(´;ω;`)
誰か、当たった方はいますか?

#3つのお題に空想のひらめきを 【題11回】
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#ショートショート
#掌編小説


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