カミナシの勝ち筋 〜”2つの「複利」”で現場DXの制覇を目指す〜
こんにちは。カミナシCFOの吉田純平です。カミナシは工場や店舗など「現場」で働く方々の才能を解放するために、ソフトウェア(SaaS)を開発・提供している会社です。
前回のnoteでは、提供する製品が1つから複数に変わっていく過程で、カミナシが経営の意思決定プロセスを変えていった話をお伝えしました。その後、新製品である「カミナシ 教育」と「カミナシ 設備保全」を無事リリースし、現在では4つの収益製品と1つの共通ID基盤を提供しています。まだ数ヶ月しか経っていませんが、新製品はいずれもお客様から強い引き合いをいただいており、ほっとしております。

最近、社内で『カミナシの成長戦略を採用候補者にも伝えて欲しい』という声をもらうことが増えてきました。そこで今回のnoteでは、思い切ってその全体像をまとめてみました。以前のnoteで、カミナシの市場や事業のポテンシャルについて記載しましたが、今回はその続編のような位置づけです。それらのポテンシャルを活かして、カミナシという会社をどうやって成長させていくのか、という「勝ち筋」に関してお伝えしたいと思います。
カミナシに興味はあるけど、具体的な成長戦略は?他のSaaS企業と比べてどこが面白いの?と思っている方向けの記事です。正直、最初はこれを公開して良いか迷ってしまったくらい、カミナシの成長戦略の中核を思い切って書きました。この記事によってカミナシにより興味を持っていただける方が増えると嬉しいです!
企業経営における複利効果
複利、、、いい響きですよね。仕事で目にする中で、好きな言葉のトップ3に入ります。念の為解説すると、お金を銀行などに預けた際に預けたお金に対して利息が得られますが、次の期はその利息分にも追加で利息が発生することで、雪だるま式に利息が増えていく現象を「複利」と言います。例えば、毎年7%の利息が得られるとすると、10年後には預けたお金の約2倍になって返ってきます(72の法則)。

複利は主に資産運用の基礎となる概念ですが、企業経営でも重要となる考え方です。この点に関して、私の経験をお伝えしたいと思います。
昔、私が株のアナリストとして駆け出しの頃、ある企業を担当する機会がありました。その会社は、当時時価総額200〜300億円くらい、展開する市場は長期的な需要拡大が見込まれた上、経営戦略も明快で、市場の平均以上の成長を実現する、投資対象として大変魅力的な会社でした。ただし、P/E(株価収益率)が40倍近くあり、相対的に割高と考え、私はその会社を推奨することを見送りました(他業務で繁忙だったということもあります)。
その後、米国留学の機会を得て日本に戻ってきた後、久しぶりに調べてみたら、なんとその会社の時価総額は数年前の10倍近い、2,000億円弱に膨らんでいました。その会社は毎年25%以上の利益成長を目標に掲げており、数年の間に複利効果で利益を大きく増やしたことで、投資家もその先の成長を期待するようになっていたためです。同社はその後も毎年25%以上の利益成長を続け、今では時価総額6,000億円以上あります。この会社は決済代行サービスを提供する、GMOペイメントゲートウェイという会社です。
(その後、私は成長企業投資の魅力に取りつかれ、アナリストとして様々な成長企業を好んで担当することになるのですが、それはまた別の話)

これが企業経営における複利効果です。長い時間軸で一定以上の高い成長率を継続することで、中長期的に非常に大きな成長を実現できます。既存顧客からの継続的な売上(ストック収入)が多い企業の中には、この複利効果を意識しているところも多い印象です。そうした企業の中には、長い時間軸で継続的に成長を遂げている会社は他にも何社かあり、いずれも株式市場で高く評価されています。
もちろん「複利」の成長を目指しても、実現に至らない企業も多数あります。成長するほど分母(前年の業績)が大きくなっていくので、毎年の成長率を維持するためには、分子(今年の業績 − 前年の業績)を前年以上に大きく成長させる必要があります。そのためには、展開する市場自体が長い時間軸で需要拡大し続ける必要がありますし、市場よりも早く成長するために、数年後の目標から逆算して事業や組織を仕込んでいく必要があります。
カミナシは「2つの複利」で伸ばす
カミナシもGMOペイメントゲートウェイ社のように、複利効果を活かして長い時間軸で継続的に成長し、最終的に非常に大きな成長を実現することを目指しています。特に、これから説明する「異なる2種類の複利効果」を掛け合わせることを意識しています。

複利効果(1): 巨大な潜在市場で「太く」「長く」
カミナシが取り組んでいる現場DX領域は、日本のSaaS市場の中でも、これから長期間にわたって、高い成長が期待できる市場です。
デスクワーカーの業務効率はデジタルツールにより向上してきましたが、ノンデスクワーカーが働く「現場」では、未だに紙とExcelが主流です。そんな中、人手不足による外国人従業員やスポットワーカーの増加は、現場の管理者や既存社員の負担を増大させています。日本企業の強みと言われてきた「現場力」を維持するためには、現場に適したデジタルツールを活用することで、現場の業務レベルの下限を引き上げることが不可欠です。
製造・サービス業など「現場」を持つ企業が多い日本において、現場のデジタル化は未開拓の巨大な潜在市場です。カミナシはこの「太く」「長い」市場の拡大に機会を見出しており、長い時間軸で継続的に事業を成長させていきたいと考えています。
なお、カミナシの市場や強みは下記のnoteにまとめていますので、詳細はこちらをご参照ください。
複利効果(2): 複数製品を重ねて「広く」「深く」
とはいえ、現場向けSaaSは難しい面もある市場です。そのような市場で成長するためには、私たちはマルチプロダクト化が有効と考えています。
同じ「現場」と言っても、例えば工場と店舗では業務内容が全く異なります。このように、お客様ごと・現場ごとに個別性が高い点が、現場向けSaaSの難易度が高い背景です。こうした状況下では、単一製品によって全てのお客様の課題を解決することは難しいです。だからこそカミナシでは、業務領域ごとに複数の製品を展開することで、より多くのお客様の課題に応えることを目指しています。
複数製品を有することは、販売面でも効果を発揮しています。実際、製品Aの導入が「今ではない」とお見送りになったお客様でも、別の製品Bであれば「今すぐ導入したい」となる事もよくあります。また、市場特性として新規のお客様にご利用いただくハードルは高い一方、既存のお客様には複数の製品を導入いただくケースが多く見られます。
カミナシでは、このように複数製品を提供することで、「広く」「深く」市場を開拓していく事を狙っています。具体的には、対象となる顧客層(セグメント)に対し、それぞれ異なる製品を「入口プロダクト」と位置づけ、その製品を起点に新しいお客様を獲得し、将来的に複数製品を活用いただくことを目指しています。

SaaSだけでは届かない未来へ─“非SaaS”事業の可能性
カミナシでは現在、4つの収益製品を提供していますが、私たちが把握しているお客様のお困り事は無数にあり、現在の製品ラインナップでは十分にお応えできていない印象です。もちろん、これからも新しい機能や新しいSaaS製品の開発を進めていく予定ですが、それだけでは私たちの製品開発スピードがボトルネックになり、急速に増加するお客様の課題には追いつけない可能性があります。そうなれば、カミナシのミッションである「ノンデスクワーカーの才能を解き放つ」ことは実現できません。
私たちにとってあくまでミッションの実現が目的であり、SaaSの開発・提供は手段であることを踏まえれば、将来的にSaaS以外のビジネスモデルの事業を行うことも選択肢だと思っています(もちろん、株主の皆様が私たちに期待している投下資本利益率などを意識した上でですが。)
よくお客様からカミナシ製品の導入を一緒にやって欲しい、製品を利用して蓄積したデータを活用して業務を改善したいので手伝って欲しい、といったご要望をいただくことがあります。こうしたご要望に対して、例えばカミナシがサービスとしてアウトソーシングやコンサルティング、BIツール等を提供すれば、SaaS製品の更なる活用にもつながる可能性があるのではないかと思っています。
これらは想像し易い付加価値サービスの例ですが、カミナシ社内には他にも様々なビジネスモデルで、「SaaSを伸ばす、非SaaS事業のアイディア」が👇の図に入りきらないくらい、たくさんあります。

こうしたアプローチは、私たちがモニタリングしている海外の先行現場系SaaS企業においても採用されており、日本市場においても十分に再現性のある戦略と考えています。
が、これをやるための人が足りません!
あなたの経験と才能が必要です!

このnoteの内容を見てピンときた方、ぜひ下記リンク先からカミナシにご応募ください!お客様のお困り事は無数にあるので、皆さんのご経験を活かしていただける機会が豊富にある会社だと思っています。
カミナシは、あなたの経験や才能を求めています!カミナシはまだ完成された会社ではありません。だからこそ、これから一緒に未来を作っていけるフェーズにあります。ぜひ一緒に、現場の未来を切り拓きましょう!
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