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フランスの夏休み映画『トムボーイ』 繊細で苦しい作品だった

とっても繊細な作品だった。
フランスの夏休み。
10歳の子どもたち。
まだ身体が女性っぽくなる前のころ。
タイトルの「トムボーイ」は、「ボーイッシュな女の子」という意味。

主人公の本当の名前は、最後の方まで明かされない。
引越した先で知り合った同じ年の女の子リザから名前を聞かれて、とっさに「ミカエル」と男性名で答える。

女の子だけど、男の子に見えるミカエルは、男の子になりたかったのだろう。
まわりの男の子みたいに、上半身裸になって、唾を吐いたり、立ちションしたり、そんなことをしたかったのだろう。
鏡に自分の華奢な身体を写してみる。
唾を吐く練習もしてみる。
泳ぎに行くことになり、持っていた水着にハサミをいれて、海水パンツにする。
そして股間に、粘土を入れてみる。
そこまでして、男の子として生活したかったんだ。
見ていてなんか苦しくなった。
そして、いつこの嘘がバレてしまうだろう。
そう思うとさらに苦しくなり、映像に緊張感を与える。
「ミカエル」の本当の名前は、「ロール」だった。

自分に合わない「らしさ」に苦しむ10歳の少女ロール。
そういう感情をセリフではなく、行動で見せていく、とても繊細な作品だった。
これからロールの身体は、女性らしくなっていくだろう。

夏休みが終われば学校が始まる。
どんな学校生活になるだろうか。
想像するだけで苦しい。

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