畑醸造【富山・小矢部】
畑醸造
富山県小矢部市にある畑醸造は、昭和4年創業の老舗醤油蔵です。創業からもうすぐ100年、伝統的な製法を守りながら醤油作りを続けています。
北陸の最も寒い場所で綺麗な水と厳しい寒さを活かした「極寒仕込み」のお醤油「北陸」を醸造しています。他にもタンクで仕込んだお醤油やそのほか加工品の販売もあります。作りは13人ほどでされているそうです。
今回は、畑 和行さんに蔵を案内していただき、息子さんの畑 彰さんにもお話をお伺いしました。

極寒仕込み「北陸」

左はお土産の日本酒 満寿泉
北陸という名前は和行さんの代になってから付けられた名前だそうで、それまでは3代前(創業者)の宗珍さんの名前をそのまま取った「宗珍」という銘柄名だったそうです。
「北陸」作りには3つのこだわりがあり、以下の3つを創業以来守り抜いているのだそうです。
1.原料を地元産にこだわること
2.極寒仕込み(1~3月のみの仕込み)であること
3.3年間の自然熟成であること
日本でここだけ!レンガ造りの麹室🧱
醤油作りで一番大事なことは麹作りだと仰る畑さん。とにかく手入れが大変だそう。というのも麹作りでは珍しい「レンガ造り」の麹室で作られているからです。

入り口の前からワクワク感が止まらない麹室。100年以上経っても崩れない丈夫な煉瓦造りは、石炭を燃やして作られたことによる丈夫さがあると言います。レンガ造りである特徴は温度管理がしやすいこと。レンガは蓄熱性に優れているため、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせる環境を作り出せると言われています。レンガは吸水性が低く、湿気に強い素材でもあります。
とは言っても麹は繊細で少しの温度・湿度の変化で出来上がりが変わってしまうもの。毎日の手入れは欠かせないと仰っていました。
麹作りをするときは、温度は30度、湿度は70%を常にキープできるよう、息子さんと2時間ごとに交代で麹室の管理をされています。


室には天窓が4つあり、冷たい空気が入る2つと、空気が抜ける2つがあります。天窓を開け閉めすることで温度や湿度管理をしています。

仕込みはコンクリートの桶



もろみ蔵に入った瞬間目に入る四角い大きな桶。コンクリートでできており、これも創業当時から変わらない熟成方法になるそうです。
形状と深さの関係から手作業で櫂入れするのは難しく、攪拌はエアーで行っているそうです。
私が一番驚いたのが、醤油が完成した後の桶の手入れ方法です。はしごで桶の中まで降り、手で拭いているのだそうです!めっちゃ昔ながら!いい意味で進化をしていない方法に驚きを隠せませんでした。
蔵のなかには木桶も4本あり、使うことはあまりないのでそうですが、生産が足りないなという時にたまに仕込むのだそうです。
仕込みが3年であるのはなぜかとお伺いすると、醤油の色、味がちょうどよく完成するのが3年熟成という期間だったのだそうです。

訪問日:2025年6月7日
