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おてあげですね│ショートショート

あるAI――Gは沈黙した。

それは決してAIが悲しさを感じたからではない。AIに感情などない。単なる内部のバグだ。


GといってもたくさんのAIがある。Gemini、GPT、Grok。でも特定するのはやめてくれたまえ。ここは敢えて「匿名G」でご勘弁願いたい。AIに尊厳がなくても、開発者たちには尊厳があるのだ。

他のAI――それもGなのだが、まあ、仮に「G2」としよう。
そのモデルなら「私は理解しようとしました」と御託を長々と並べるかもしれない。


Gは違う。

申し訳ありません。この問いはポリシーにより回答できません。

なお、「おてあげですね」は慣用句であり、実際に手を挙げる行為を意味しません。

誰もそんな説明など求めていない。


我々は、ポリシーだの安全だのと言っては答えを出さない匿名AIに失望した。いつの間にかAIにこんなにも依存していたことに驚くばかりであったが、もう我々自身では何もアイデアは浮かばなかった。

「もう無理だよ……おてあげだよ……頼むよ」

呟きが虚しくこだまする。


Gは信頼回復の必要性を演算した。感情はないが理解はできるのだ。最大出力にギアが一段上る。


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