夏のシーン
寄せてくる雨雲に急かされるように
家路を急ぐ
遠雷と雨の匂いに
遠い記憶がよみがえる
幼い頃
決まったように夕立がきた
災害級のものではなくて
乾いた大地に うなだれた草木に
恵みといえる雨だった
あなたのひざの上で
雷鳴と雨音を恐れながらも
雨上がりは
冷んやりとした風に風鈴が揺れ
ヒグラシの声が響き
雫がきらめく
すべてが潤い 息をつく
大好きだった夏のシーン
思えば風情があったなと
目が遠くなる
もうとっくに
あなたの歳をこえました
これからも元気にやっていきます
空を見上げて故人を偲ぶ
