カンヌ映画祭での快挙に寄せて
カンヌ映画祭の受賞ニュースが流れている。
歴史と権威ある映画祭での最優秀女優賞を日本人俳優の岡本多緒さんが受賞した。本当に素晴らしい快挙だ。心から岡本さん、そして滝口監督はじめこの作品に関わった皆さんに賛辞を送りたい。
映画界にカンヌがあるように、演劇界にはアヴィニョン演劇祭がある。世界各地から招聘されるオフィシャルプログラムに加え、1500以上のオフ作品の上演が町中至る所で一ヶ月近く続く。現地の熱狂度はカンヌをも凌ぐ。
2017年、その71年の歴史で初めて、アジアの劇団がオープニングを任された。SPAC静岡舞台芸術センター、宮城聰演出の『アンティゴネ』だ。約2000席の法王庁中庭は連日満席。終演後はスタンディングオベーション。ル・モンドも取り上げた。
私はその空間構成を担当した。
高さ30メートルの城壁に囲まれた空間で、映像を一切使わず、生身の俳優の身体だけでいかにその巨大な空間を支配するか。
その思考の記録を、連載として書いてきた。
カンヌの話題が続くこの機会に、読んでもらえたら嬉しい。
