観覧車の儚さを写真に収める
写真を撮るときに特にテーマや対象を定めているわけでもないが、あえて言えば観覧車は昔からよく撮影している。ひとときの非日常、そして数分で終わる儚さ、そういった感覚に惹きつけられるからだ。
「コスモクロック21」
生まれも育ちも神奈川県の僕にとって、観覧車といえば横浜・みなとみらいにある「コスモクロック21」だ。サムネイルの画像も昨年撮影した同観覧車だ。(余談だが、みなとみらいは「みなとみらい21地区」という埋立地開発計画で、略称でMM21とも呼ばれたが、いつの間にか、誰も言わなくなった)。

「コスモクロック21」はもともと、1989年に開かれた都市博覧会「横浜博覧会」の人気パビリオンに設置された観覧車で、当時は世界最大の観覧車だった。
横浜博で人気が高かったことから、いまの場所に移設され営業が続いている。いまでは港・横浜のシンボル的存在になっている。
拙著『8の都市からよむ「世界一周」の世界史』(日経ビジネス人文庫)の第1章でも紹介したが、横浜博は僕が小学生のときの一大イベントだった。
世の中はバブル景気に踊らされた時代で、明るい未来へのビジョンが示された博覧会だった。正直、観覧車に乗った記憶は定かではないが、日本初のリニアモーターカーが営業運転をしたことは強く記憶に焼きついている。
まだデジカメもない時代。写真はどこかに残っているだろうか。
日本全国に約140機
報道などによれば、日本全国に約140機の観覧車があるという。
観覧車についてまとめたサイト「FWGP (Ferris Wheel Global Project)」によれば、営業中のものとしては、大阪府の「ららぽーとEXPO CITY」にある「REDHORSE OSAKA WHEEL」が日本最大(直径約115メートル)だという。

葛西臨海公園の「ダイヤと花の大観覧車」(ディズニーランドの近くに見えるやつ)や、横浜みなとみらいの「コスモクロック21」が続く。日本は大観覧車をいくつも楽しめる世界でも稀有な国だ。
失われた観覧車を求めて
この記事を書くにあたり、過去の写真を見直していたら、いまはもうない観覧車の写真が何枚か見つかった。

観覧車は子供の頃の記憶やデートの思い出、旅の名残りなど、郷愁を呼び起こす。それ自体も有限で時間が経てばなくなってしまう。「ひとときの夢」。そんな儚さを改めて感じた。

プリントも含めて過去の写真に今はなき観覧車が写っていないか、改めて探してみることにしよう。
観覧車については、海外のものを含めて、これからも記事を書いていきたい。
