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【替え玉受験の真相】制度の穴が壊したまじめな子の未来──技能実習から特定技能へ

――誰のための“日本語能力”なんやろう??

2025年、外国人労働者が日本の現場でなくてはならん存在になってきた今、ある事件が波紋を広げとります。

時系列で見る替え玉受験事件の全容

まずは事件の流れを整理してみます。

  • 2023年4月:技能実習で来日した22歳のベトナム人女性、軽作業に従事開始。

  • 2023年夏ごろ:替え玉実行犯のベトナム人男性が複数回、受験代行を実施(報酬1回6万円)。

  • 2023年12月4日:大阪市内のJFT-Basic試験会場で、在留カードを不正使用し替え玉受験。

  • 2023年12月~2024年1月:大阪府警が替え玉実行犯と依頼者計8人を逮捕。

  • 2024年5月:名古屋市でも同様の替え玉受験でベトナム人男性2人が逮捕。

  • 2025年6月6日報道:ベトナム人依頼者6人はいずれも技能実習生。動機は「特定技能に切り替えるため」だったと供述。

彼・彼女たちは全員“技能実習生”だそうです。
供述では特定技能に変わるために自分じゃ受からへんと思って替え玉を頼んだとのこと……。

不正が起きる理由──絶望の連鎖

背景にあるのは不正そのものよりも不正が起きる構造。

メディア報道では実名が出るのは実行犯ばかり。
けれども、ここで問い直したいんですよ。

替え玉を依頼した側もブローカーも実名報道されてしかるべきでは?

この不正によって試験自体が中止される事態となり、本気で挑もうとしていた若者たちの機会までが奪われてしまっているからです。

先日、僕にこんな相談が実際に寄せられました。

仲の良い日本語学校の校長先生から「今年度の卒業予定の学生が進学から特定技能への進路変更を希望したがN4を持っていなかった。そこでJFTを受験させたいが試験再開の予定は知ってるか?」と。
国際交流基金に問い合わせても「再開時期は未定」との回答。
最終的には在学中に再開されて問題なかった──
このように“ズル”によって本気で努力している人の未来が左右されるのはあってはならへん不条理です。

SNS上でも「誰か代わりにJLPT受けてくれへん?」
といった投稿が平然とやりとりされているらしい…。

背景にあるのは、在留期限が迫る焦燥感と制度の隙を狙った悪質な試験ビジネス。過度なプレッシャーは不正の温床になり得ると痛感します。


なぜ不起訴?と疑問が生まれる事件に見る制度のほころび

ここで少し視点をずらして“構造的リスク”の一端に目を向けてみたい。

2024年5月、埼玉県三郷市で起きた小学生ひき逃げ事件で、運転者と共に逃走した外国人の同乗者が「救護義務違反の幇助」で逮捕されたが──
さいたま地検は不起訴処分に。

「また、外国人は不起訴なん?おかしいやろ!」
と思った人も少なくないはず。

本来なら運転者と共に逃げたという点で幇助が成立するはずでしょ。
にもかかわらず説明も曖昧なまま不起訴。

このような説明のなさは、

  • 「外国人だから不起訴なのか?」

  • 「またか」

  • 「日本人と違って扱いが甘いのでは?」

こうしたなぜ?が残る曖昧な対応は、世間に「外国人だから扱いが甘いのでは?」という不要な疑念や偏見を助長しかねません。

そうなると真面目に暮らしている圧倒的多数の外国人までもが白い目で見られ、社会の分断を生むリスクをはらんでしまいます。
“替え玉問題”も根っこは同じ。
制度設計や説明責任の不足が結果的に信頼を損なっていく。

ここで紹介する事例は一部であって、多くの外国人材はまじめに制度のルールを守って生活していますよ!
ちゃんと暮らしてる子までが“またか”って目で見られる。
それがどれだけしんどいか……
現場で働く彼らの姿を見てきたからこそほんまにそう思います。

登録支援機関の現場での責任

特定技能は制度上、受け入れ人数や転職の自由度や収入面などで技能実習より格段に恵まれてる。
けどその分ハードルも高い。試験もある。日本語力も要る。
これは当たり前のことやと思います。
中には「受かる自信がない」「受験方法がわかりづらい」「周囲に頼れる人がいない」と孤立して追い詰められた結果、替え玉なんていう歪んだ道に流されてしまう子もいます。

もしかしたらこのようなことにつまづいているのかもしれません。
だから替え玉なんて訳の分からない道に流されてまうんやろうな……。

不正を防ぐには本人のモラルだけでは限界があるのかもしれません。
でも絶対にあっていけないことやし、もちろん替え玉受験なんてもっての外。

私たち支援機関ができることは次の3つなのかなと思います。

  1. 試験や制度の正しい情報を母国語でも届ける

  2. 不安を抱える子に面談や講座で合格のリアリティを提供する

  3. 企業との橋渡しで追い詰めない現場を作る

ぼくも留学生の支援をしていたときに“試験がムリそう。
もう帰国しかないと思ってました”と泣いた子が模試対策と面談で“自分もできるかも”と顔を上げてくれた——。

このように面談と模試対策で無事に合格&内定まで到達したなんてこともあったし、たった一つの面談がその子の人生を変えることもあるんです。

この小さな支援の積み重ねが“不正ゼロ”につながるんやと思います。

ズルが得する社会は信頼を失います。

替え玉を頼んだ人も請け負った人も許されるべきではありません。
でもその構造を放置したままではまた同じ事件が起きます。

ちゃんとやってる子がチャンスを奪われる。
そんな制度にしてはいけないですよ。

私たち登録支援機関も現場でそれを形にする役割を担っていると思います。まだまだ小さい声かもしれませんけど現場の生の声を少しずつでも発信していくことが大事なことなんやと思います。

これからも外国人材支援に関するリアルな課題、制度の裏側、現場の声をお届けしていきます。

……あなたのまわりにいる外国人の方。
もし彼らが損しない社会を考えるならどんな仕組みが必要やと思いますか?

——外国人材、現場からは以上です。


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外国人材、現場からは以上です。|柏手真治 note 共感いただけた方は、応援いただけると嬉しいです。現場のリアルを伝える原動力として、大切に活用します!