シンデレラブルー🎶
本名で呼ばないで
該当ナシのID
ガラスが足に刺さったまま
抜けないの
いえ 私の足のほうが
ガラスに入り込んだのかも
午前零時の鐘が鳴る
シンデレラタイム
カボチャの匂いの内臓が ひとつ
足りなくなる
舞台袖 拍手の残響が
鼓膜に灰を降らせる
「わたし」と 書こうとする指先
ペンは残酷に「彼女」と綴る
体温は上昇し ドレスは締めつける
脈拍は加速して
──零時に 飛んでく
アンコールで 蘇生して
フラッシュの残る 瞳
笑いながら 灰を吐く
これが私の プロポーズ
砕けた人称のパズル
わたし 彼女 灰 検体
全部サイズ違いの靴
どれも私じゃない
寛解のエンドロールなんて
最初から 見込みナシ
これがあなたの足ですか
と 靴をかざすプリンス 笑っちゃう
サイズだけで同定される
私 治らなくて結構です
お城になんて行かない
零時を過ぎてもまだ
馬車でいられるのなら
カボチャの内側で
腐っていく方を 選ぶから
処方された 鏡は
何も映さない 仕様
頓服の拍手は たった3秒の効果
なるべく減塩の灰を
適宜 飲み干して
アンコールで 蘇生して
フラッシュの 残る瞳
笑いながら 灰を吐く
これが私の プロポーズ
砕けた人称のパズル
わたし 彼女 灰 検体
全部サイズ違いの靴
どれも私じゃない
寛解のエンドロールなんて
最初から見込みナシ
退院後の行き先は 不明
靴は 返却不要
次回の予約は
──午前零時
