カラクリ探偵団 13熱伝導とグリーン関数
M5が時間と空間の応答関数(グリーン関数)のモデルを説明しています。表紙の画像はGoogle Geminiで生成しました。今回は「1次関数曼荼羅」の微分方程式(物理法則は比例関係!)の中から、熱伝導方程式(拡散方程式)とは何か?どのように役に立つのか?説明します。
フーリエの法則
フランスの物理学者フーリエは信号処理のフーリエ変換で有名ですが、B2は大学生時代に周波数解析の道具としてでなく応答性能の悪い温度センサのデコンボリューション補正をおこなうため熱伝導からフーリエ変換にたどり着きました。
フーリエの法則=「熱移動量が温度差に比例する」に基づき1次元熱伝導モデルを説明します。
温度は時間と場所の偏微分方程式(拡散方程式)で与えられ、空間時間的なインパルス応答(グリーン関数)で解が得らます。拡散係数は熱伝導率(材料の比熱や比重などに由来する)で材料に依存します。詳細は数学や伝熱工学の教科書で二階線形偏微分方程式の解法を参照してください。

グリーン関数
拡散方程式の解に相当する温度のグリーン関数T(x,t)です。微小領域の熱量の増減による温度変化を表す減衰振動を伴う応答になります。
exp()項は材料定数に依存した時間減衰で、sin()項は伝導距離Lで正規化された振動(0≦x≦Lなので正側の遅れ応答)と見ることができます。
T(x,t)のように時間と空間の単位応答(微小領域でのインパルス応答)を表す関数のことをグリーン関数と呼んでいます。T(x,t)は単位応答と捉えることができるので時間空間領域でコンボリューション(重ね合わせ)ができます。
例えば、熱伝導モデルの2次元/3次元形状への拡張や熱伝導体の部分過熱による温度変化(応答)など自由自在に展開・表現できる道具となります。

カラクリ探偵団の本質解説1
グリーン関数のような単位応答関数を用いると、
複雑な熱伝導現象のシミュレーションが可能となります。
CNNもグリーン関数
第3次AIブームの主役のひとつにCNN(コンボリューショナル・ニューラル・ネットワーク)自動画像識別技術があり、現在主に静止画識別処理に応用されています。その可能性について図に示します。
画像識別技術のルーツがJPEG圧縮技術であったとB2は考えていますが、MPEGなど動画圧縮技術の延長線上にモーション解析,ジェスチャーインターフェイス,動画やアニメ生成,思考の映像化?など発展可能性が期待できると思います。
3次元表示技術として、現在サーフェスレンダリングやボリュームレンダリングなど2次元モニタ上に疑似立体表現する技術が主流ですが、近い将来ホログラムを使った3次元立体モデル用CNNが誕生することも期待できます。
一方で人間は2視差で脳と連動して立体像を捉える残念な視覚特性しか持っていないので完全立体視は不可能ですが、3次元スキャン(3次元レーダスキャンなど3次元座標で分布を測定できる装置)技術により瞬時に立体形状の識別が可能になり応用が拡がると思います。そのなると自動運転やフィジカルAIに、農水産物やゴミの自動選別?などに発展することも考えられます。
さらにその先には3次元動画モデル用CNN(物体の変形や軌道観察用)が登場し、現在スーパーコンピュータで解析している物理現象シミュレーションの検証用(別手段)として発展していく可能性もあります。例えば3次元情報を利用した精緻な地球規模の気象予報技術?や太陽系周辺3次元+時間の衛星や惑星の軌道モニタリング技術?高分子やタンパク質の立体的な反応予測など?現在では夢のような技術に発展していくでしょう。拡張CNN応用技術(夢)を、読者のみなさんに託します。よろしく。

カラクリ探偵団の本質解説2
自動画像識別(CNN)技術も、実はグリーン関数回帰モデルでした。
今後2次元CNNから、2次元動画や3次元静止画や3次元動画への応用が
拡がっていきます。このへんに多くのビジネスチャンスがあります。
https://bookway.jp/modules/zox/index.php?main_page=product_info&products_id=1725
いいなと思ったら応援しよう!
これからも応援しています。