「本当の資産家」は、あえて『中古車』を選ぶ。ENTJ夫が解説する、見栄を捨てて富を築く「車の買い方」
夫の周りには、時折、白いフワフワしたものが舞っています。
まるでファンタジー映画の演出のようですが、それはオーラでも妖精でもありません。
彼が長年愛用しすぎたユニクロのダウンジャケットから吹き出した、**「天使の羽(フェザー)」**です。
私の夫は、いわゆる高収入の部類に入るはずなのですが、その生態は極めてユニーク。お金を使うところと使わないところの基準が、一般常識の斜め上を行っています。
今日はそんな夫が貫く、独自の「節約の美学」についてお話しします。
初デートの幻覚と、アロンアルファの衝撃
夫と出会って間もない頃のことです。
デート中の彼の周りに、なぜか白い羽がヒラヒラと舞っていることに気づきました。
最初は「恋の始まりで、私の目がフィルターでもかけているのか?」と自分の幻覚を疑いました。
しかし、目を凝らして見ると、それは明らかに物理的な現象でした。
彼の着古したダウンジャケットに穴が空き、そこから中のフェザーが次々と脱走していたのです。
付き合い始めといえば、普通は一番格好をつける時期です。
たまらず私が「羽、出てるよ」と指摘しました。
すると次のデートの時。
彼は新しいダウンを買ってくるわけでもなく、穴をアロンアルファ(接着剤)でガチガチに固めて現れました。
「指摘されたから直したよ」と言わんばかりの、物理的な補修。
その白いカピカピの跡を見た時の衝撃は、今でも忘れられません。
「世界平和のため」の運転禁止令と、秘密の凹み
そんな彼の合理性(?)は、車選びにも発揮されます。
「車なんて走ればいい。中古車でいいし、なんなら大衆車が最高だ」というのが彼の口癖。
理由は**「高級車だと、擦った時の精神的・金銭的ダメージがデカすぎるから」**。
実は夫、運転がものすごく苦手です。
あまりの危なっかしさに、私は妻として高らかに宣言しました。
「世界平和のために、あなたは運転禁止です」
しかし、それでもたまに彼が運転することがあります。
そして後日、私がふと車を見ると、身に覚えのない擦り傷や凹みが増えているのです。
彼は私に申告することなく、しれっと傷ついた車に乗り続けています。ボコボコになっても直さないその姿は、ある意味で「車を道具として使い倒す」という美学なのかもしれません。
駐車場代VSキックボード、そして「無料クーポンハンター」
彼の節約術は、移動と「小さな得」への執着にも及びます。
家族で出かける際、彼は迷わず「目的地から遠い(けど安い)駐車場」を選びます。
私と子どもを先に降ろしてくれた後、彼は車に積んでいる**「電動キックボード」**を取り出し、颯爽と目的地まで移動してくるのです。
遠くの駐車場から電動キックボードで現れるその姿に、周囲の人は「えっ?」と二度見していますが、彼の中では「駐車料金の節約」というロジックが全てに勝ります。
さらに驚くべきは、彼の**「コンビニクーポン察知能力」です。
セブンイレブンやファミリーマートで「お酒一本無料」などのキャンペーンがあると、彼は鷹のような目ざとさで見つけ出します。
そして、「無料の1本をもらうためだけ」**にコンビニへ行き、他の買い物は一切せず、戦利品だけを持って帰還します。

数十円の得のために労力を惜しまないそのエネルギー、尊敬に値します。
「モテる髪型」の敗北と、完全なる靴下システム
そんな彼ですが、一度だけ色気を出して高い美容院で**「モテるようにしてください」とオーダーし、玉砕した過去があります。
「高い金を払っても評価が変わらないなら意味がない」と悟った彼は、現在「お風呂場でセルフカット」**という自給自足の道を選びました。
そして、彼の合理性は足元にも及びます。
彼の靴下は、**「7日分、全て同じ黒の靴下」**で統一されています。

穴が空いても、左右を逆にすれば新品同様(本人談)。
* 洗濯で片方が行方不明になるのを防ぐため、自分の洗濯物は全部自分で管理する。
* もし穴が空いたら、捨てるのではなく、左右を逆にして穴を隠し、履き潰すまで使う。
* 完全に布として限界を迎えた時だけ、ユニクロで同じものを補充する。
スティーブ・ジョブズもびっくりの徹底ぶりです。
羨望の眼差し
今はさすがにアロンアルファのダウンは着ていませんが、相変わらず「袋のないウルトラライトダウン」を着ています。
かつて店員さんに「袋だけ売ってくれませんか?」と聞いて断られた、あのダウンです。
冬になると、彼は私の着ているウルトラライトダウンを見てきます。

見栄を張らない彼の、最強の戦闘服です。
私のダウンには、ちゃんと収納袋が付いているからです。
彼は何も言いませんが、その視線は明らかに**「いいなぁ、袋……」**と物語っています。
高収入・高学歴というスペックを持ちながら、高級時計でも高級車でもなく、**「ダウンの袋」**を羨ましがる夫。
見栄を張らず、アロンアルファで補修しながら生きてきた彼を見ていると、なんだか最強の生き方のような気がしてくるのです。
いいなと思ったら応援しよう!
「ちょっと面白かった」のお気持ち、大歓迎です。コーヒーか娘とのおやつに変わります☺️