能動的半年間。TCA超実践コースを卒業して
2021年3月から約半年間をかけて行われた、クリエイティブディレクター養成教育プログラム「THE CREATIVE ACADEMY」。つい先日、超実践コースの最終回が終わり、卒業しました。
完走した今、これまでのことを振り返ってみようと思います。
■圧倒的熱量を浴びる、80分間の講義
初めてGRID(講義の会場)に足を踏み入れた時、50人ばかりの20代たちがプレッシャーを放っていた。張り詰めた空気に満ちている異質な空間。
現時点で自分がどこまで通用するのか。何が足りていないのか。同世代にどんなヤツがいるのか。今年の1月から広告業界に転職したばかりの自分にとっては、まさに新章スタートといった感じで、鼻息荒く参加していた。
講義そのものはどれもパンチラインだらけの神回で、80分がいつもあっという間だった。集中していると気づいたら終わっていた、なんてことは何度もある。
「本物」をつくり世に送り出してきたプロの思考の型をひたすら叩き込む。それを課題や仕事ですぐに試してみる。すぐに結果につながったこともあれば、解釈が甘くて大コケしたこともあった。それでも、初めて自転車に乗るときの要領と同じで、転びながらバランス感覚をつかみ、進む、それの繰り返し。コケると痛いししんどいけど、長い距離進めるときもある。これが最高に楽しかった。
■自分なりの問いと答えを絞り出す、個人課題
講義のたびに講師から出題される課題。
「大手飲料メーカーが持つ飲料水ブランドのプロモーション企画」
「あなたは、何と言われたら、年賀状を出しますか?」
「多くの人に楽しんでもらい、話題になる、全国ネット22時の新番組を考えてください」
・・・
他にもたくさんの課題をいただいたが、正直苦しかった(それを超える楽しさを感じながら)。突破口を見出せずに眠りにつくと、課題にまつわる情報が夢にまで出てくる始末。提出ギリギリまで「これで本当にいいのか」「そもそも問いの立て方が甘くないか」と自問自答し、怯えながら企画書を送っていた。
そして、大体悔しい思いをして、たまに報われる。
苦しいのに、心地いいと思った。
説明不要で瞬時に面白さが伝わってくるシンプルでシャープでボールドなアイデアたちを目の当たりにして、
「うわ、やられた」「俺がボツにしたアイデア、やり方次第でこんなに跳ねるのか」
と勝手にムカついたりもした。
特に、個人課題で1位になれなかった悔しさはとてつもなく大きい。
課題が全てではないのはわかっているけど、ここぞという場面で決めきれない部分を克服したかった。が、叶わず。こちらは引き続きの課題に。
■鋼を鍛えるようにアイデアを研ぎ澄ます、グループ課題
血気盛んなメンバーとチームを組んで、共通の課題に挑んだのも貴重な経験になった。何しろ全員がCD(クリエイティブ・ディレクター)であり、プランナーであるので、リーダーを決めても同じ受講生として対等な関係のなかでアイデアを「選ぶ」ことが圧倒的に難しい。仕事とは違い、ひとりのCDが「今回はこの方向性で行こう」と宣言してチームを導くというより、それぞれが頭をすり減らしながら選ぶ練習をできたんじゃないかと思う。
3ヶ月で1課題、計2課題に取り組む中で、メンバーとは戦友のような関係になれた。
個人のスタンスとして、クリエイター同士で向き合う時に馴れ合いは要らないと思っている。思考のプロセスやアイデアで語り合える関係だからである。短い期間かもしれないが、ひとつの課題に対して20回以上チーム議論し、光明が見えたと思ったら喜び、打ち砕かれ、迷い、新たな考えをふり絞る。時間あたりの密度がとてつもなかった。酸いも甘いも嚙み分けた。
放課後に集まり、優勝を目指して鍛える部活のような時間だった。社会人になってから、こんな経験を久しくしていなかったので胸が熱くなった。
TCAで共闘した仲間たちとの出会いは、これからの人生の財産だと思っている。
■さいごに
TCAは広告の学校ではありません。クリエイティブ・ディレクションを実践して、アイデア体質をつくる学校です。
どうしたら相手に喜んでもらえるだろう?と思考を巡らせて、人の心を動かす。
その相手は時にクライアントだったり、職場の仲間だったり、身近なパートナーだったり・・・ビジネスから日常までのあらゆる場面においては力を発揮するのがクリエイティブ・ディレクションであると解釈しました。
建設業界から広告業界へ転職しておよそ半年。クリエイターになるということは、課題と向き合う度に
「これって上手くいく?」「まだやれることがあるんじゃ」「どの案だったら解決できるだろう」
と、不安を抱えながら夜を越え、闘い続けるということ。その覚悟はできた。
これからもっと高い壁に何度もぶち当たるだろうし、その度に「自分はなんてクソなんだ」とヘコむんだろうな・・・という不安と同時に、TCAで学んだことに立ち返って、講師の方々や受講生の仲間たちの顔や言葉を思い出しながらだったら闘えるじゃん、とも思います。
半年前のあの時、飛び込んで本当によかった。
第3弾の「超実践コース」は、9/21(火)に締め切りを迎えます。
希望、夢、ワクワク、不安、挫折。いろんな感情がごっちゃ煮になって滲み出たものが、これからの人生の武器になると信じています。
遅れて手繰り寄せた青春。能動的半年間でした。
