アーティゾン美術館「空間と作品」を見てきた
これも気になっていた美術館。はじめて行った。
もう会期は終わってしまったけど、面白い展示だった。
おもしろかったもの
6階展示室
この階は、特に展示の仕方がおもしろかった。
この襖絵は、ちゃんと光も再現され、和室に座った状態で鑑賞できた。
すごい。
いつも、ガラスの向こう側の屏風絵とか襖絵を、きっと本来とは違う高さから見てるんだろうなぁと思いながら鑑賞していた。せめて距離くらいはと、離れた位置からも見るようにはしていたけれど。
それが、本来きっとこうだっただろうという状態で見ることができた。
欲を言えば、違う光り具合だとどう変わるかも比較できたらもっとおもしろかった。
今回は、かつての様子をそれぞれに想像していただきたく、特別にガラスを外してみました。畳も敷いて、古い日本家屋に入ってくる外光も再現しているので、どうぞ、靴を脱いで襖に対面してみてください。


生活の空間を再現して、その中に作品を展示していたゾーンの一角。
このダイニングは、手前の椅子だけ座ることが許可されていた。
作品番号だけがそっと記されているだけで展示っぽさが薄く、本当にそういう部屋みたいだった。

5, 4階展示室
この階は、作品の選び方やキャプションがおもしろい展示だった。
展示の仕方が変わると、見方も変わる。
「額」に着目して、時代による変遷や、作品による違い、新たに額装するときに何を考えて額を決めているかなど、それまで知らなかった知識を得た。
これまでも、古い油絵なんかだと額に作品名のプレートが付いていることもあって、その作品のための額なのだなと分かることもあった。でも、単にお屋敷みたいなところで飾るときの慣習なのかな~くらいにしか思ってなかった。
これは、著者デザインの額を元に作成された額。トーンも、まだらみたいになって表面が少しざらついた質感も合っていて、合わせて一つの作品だった。

単純に好きな作品もあってうれしかった。
琳派作品があると思っていなかったので、展示しているのに気づいてかなりテンション上がった。
やはり其一の植物はよい。
通常、絵のまわりの表具は裂地を組み合わせて仕立てるのですが、こちらは絵具でえがかれています。中が抱一、表装部分が其一、と師匠と弟子とのコラボです。

360° View
これを書くためにサイトを見まわしていたら「360° View」というものに気が付いた。実際の展示の様子を 3D ですべて見ることができる。
キャプションも作品もちゃんと見ることができるので、あのときのあれなんだっけと思ったら、見返すこともできる。すごい。
ずっと公開してくれてるのだろうか。
おわりに
作品の見方がもっとわかると美術館をもっと楽しめるなぁ、と感じられた企画展だった。
これまで、単純に絵画としてのうまさとか好きな雰囲気だとか、現代アートだとおもしろい体験や世界の見え方があったとか、そういう自分の感覚だけで楽しんでるなって思う。
鑑賞の仕方とか作品の背景とか、知識を付けてもっと楽しみたい。
ミュージアムショップもよかった。
今回とは違う図録が気になったので買った。琳派が好き。
音声ガイドも館内WiFiにつなげば聞くことができて、楽しもうと思ったときに敷居の低い美術館だなと思った。広くてきれいだし。
また行きたい美術館になった。
