映画評:「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」
WOWOWの深夜放送はB級映画狙いで見ることがある。確かにR15+相当で、B級はB級なんだろうけれど、とんでもない映画を今さっき(1:45開始)、観てしまった。「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」(アリ・アパッシ監督・2024年・カナダ/デンマーク制作)である。
自分は腹の贅肉の脂肪吸引をし、奥さんには豊胸手術を強要したのに、そのシリコンの入った胸には興味が失せたと言い放ち、ズボンを下げて立ちポーズのトランプがコールガールにフェラさせるんだけれどインポテンツを示唆するように途中で終了。まだ現役の大統領だというのに、ここまでプライバシーを暴くのか…とエロティックな興味よりも、非常にポリティカルな意味で唖然とした。金髪の頭が禿げているということで、血の滴ったような皮膚の頭皮への移植手術まで実際に見せる始末。
このイラン人監督の映画が昨年のカンヌ映画祭のコンピティション部門に正式に参加が許されたり、アカデミー賞の主演男優賞と助演男優賞の2部門にノミネートされていたというのも驚きだった。原題の「THE APPRENTICE」は「見習い」という意味で、「現米国大統領ドナルド・トランプの若き日に焦点を当てた伝記ドラマ。気弱で繊細だった青年が悪名高い弁護士の指導で激変し、実業家としてトップへと上り詰めるまでを描く」と映画案内にある。二人の同性愛的な関係も匂わせていた。確かにいろいろなエピソードは“あのトランプ”なら、あり得ることだとは憶測はつくけれども、それにしても、現職の大統領のプライバシーをここまで露骨に描いても、アメリカという国は許容するのだということに恐れ入るばかりである。

ところで、株が3日連続で大幅に急落して、トランプの思惑について僕は昨日言及したばかりだ。
それにしても、トランプ叩き・トランプ下げがアメリカでは想像以上に激しいんだろうなぁと思う。確かにイラン攻撃は酷いけど、自分の悪い噂から目を逸らすための所業だとか評論家には見なされていて、もしもそれが本当なら、むしろトランプ叩きが激しいからそんなことになってしまったのではないかと、疑心暗鬼になってしまうのである。トランプが上映阻止しようとしたのも理解できる酷い内容だった。

“あることないこと”を不特定多数に映画で晒すのは、日本では侮辱罪か名誉毀損罪に処せられる!!

