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モデルさんとの信頼関係②|カウンセリングで本当に聞きたいこと


前回、初対面の数分をどう過ごすかについて書きました。今回は、そこからもう一歩踏み込んで、撮影前のカウンセリングで実際に何を話しているかをお伝えしようと思います。

カウンセリングというと、事務的な確認作業のように聞こえるかもしれません。でも僕にとっては、ここが一番大事な時間です。縄を持つ前に、どれだけ相手のことを知れているかで、その日の撮影全体の質が変わってくると感じています。

僕が必ず聞くようにしていることは、大きく分けて3つあります。

① 経験と、今の気持ち

緊縛の経験がある方でも、初めての方でも、まず聞くのは「今日はどんな気持ちで来てくれましたか」ということです。緊張しているのか、楽しみにしてくれているのか、それとも少し不安があるのか。同じ質問でも、その日によって答えは変わります。決めつけず、その日のその人を聞くようにしています。

② 身体のこと

過去の怪我や、痛みが出やすい部位、体調で気になることがあれば、この段階で必ず共有してもらいます。これは技術的な判断のためでもありますが、それ以上に「言っても大丈夫なんだ」と感じてもらうための時間でもあります。ここで本音を話しづらい空気だと、撮影中も無理を重ねてしまう可能性があるからです。

③ 「ここまでは大丈夫」の線引き

得意なこと、苦手なこと、今日はやりたくないこと。これを撮影が始まる前に、はっきり言葉にしてもらいます。曖昧なままプレイに入ってしまうと、相手も僕も、途中で判断に迷う場面が増えてしまいます。最初に線引きをしておくことは、僕自身のためでもあり、相手を守るためでもあります。

言葉だけでなく、感覚に訴えかけることも意識しています。

例えば、これから行う縛りや吊りについては、口で説明するだけでなく、実際の写真を見せるようにしています。「こんな形になります」と目で見てもらうだけで、想像の中の不安が具体的な安心に変わることが多いんです。分からないものへの恐怖は、見えることで和らぎます。

また、準備の時間には、その方が好きな曲を流してもらうこともあります。緊張している人ほど、身体に力が入ってしまいがちですが、自分の好きな音楽が流れているだけで、少し肩の力が抜けるのを感じます。ちょっとしたことですが、こういう積み重ねが、その日の空気を作っていくのだと思っています。

映像作品として撮っていく上では、これに加えて「どこまでを収録するか」「NGが出た場合どう扱うか」も、この段階で具体的にすり合わせておくようにしています。撮影が始まってからでは聞きにくくなることも、この時間なら自然に話せます。

カウンセリングは、いわば信頼関係の土台作りです。ここで丁寧に時間を使えるかどうかが、その後のすべてに関わってくると、僕は思っています。

次回は、実際の撮影中に意識している「観察すること」について書いていきます。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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