今日ね、わたしのカミに感謝したんよ
ヨーロッパではユーロビジョンが
熱を帯びていたころ
BBCのビジネス番組では
コンサートのチケットは
なぜこんなにも高額になってしまったのか
が取り上げられていた。
姉は言う。
あのような、虚像に惑わされてはいけないと。
ぱちこも思う。
パフォーマーも観客も、
彼らは音楽が好きなのではない。
お金と名声が好きなのだ。
自分がいかにバズるか。
猫も杓子もそればかり考えていて
本質は見失われている。
否。
それが本質なのだろう、
昨今では。
自分自身がネットの海で
いかに注目を集めるか。
音楽はその手段に過ぎない。
嘆かわしい。
しかして、たとえば近世、中世においても、
音楽にせよ舞台にせよ絵画にせよ、
全てはパトロンを得て
投資してもらうことがすべてだった。
すでにもう、この時点で、
芸術とは富と権力と切り離せないもの
だったのである。
しかし皆、
原点に立ち返ってほしい。
あの夜空を見上げて星を愛でていた夜を。
今日の糧に感謝して歌った夜を。
本来は、この自然の美しさとその恩恵への
感謝をすることから始まったはずだ、
芸術は。
と、ぱちこが言ったところ、
例の我が姉は言ったのだ。
今日ねぇ、
わたしのカミに
感謝したんよ
は?
である。
もちろん、は?と答えた。
今の話の流れからして
それは
Oh,My GOD,
でしょうか?
確かに直訳すると私の神であり、
しかして、我々日本語では
わたしのかみ、とは言いませんよね、
それは教会でもそうなはず。
我らの、もしくは、私たちの、
と訳されてきたはず。
あなたの行った幼稚園では
そう習ったんですか?
いいえ、あなたがこれまで、
かみさまのことを、
MYとは読んでこなかったはず。
なんやのん、わたしのカミって?
姉:
うん、
生えててくれて
ありがとう
って
髪かーーーーーーい!!!!!!
姉の弁明
だってそうやろ、髪が生えてることってよく考えたらすごいことやん。こんな、細くなってしまったとか文句言ったけど、それでもまだこんなにたくさん生えとるんよ?
そやけんね、思ったんよ、もっと髪に感謝して、もっとツヤツヤとかにしてあげた方がいいんかもしれん、って。だって、もしも髪がなかったらよ? あってももっと少なかったらよ? わたし、こーんな(ガクッと落ち込むジェスチャー)んなってしまうよ?
あなた見た目が大事ですから!
ぱ:
わかったわかった、
またこの話、書いといたげらい
姉:
は!?
ぱ:
大丈夫や、この前もなんか、
訳のわからんこと言うてたの、
出しといたげたけん
姉:
訳のわからんことは
一度も言うてないけど?
ぱ:
ええねん、大丈夫やねん、
みんなが喜んでくれるけん、
なんやったかな……
……
……
あぁ、クイズ王ごっこや!
あれ、
なーーーーんも通じんかったで、
たぶん誰にも!
ここから姉はクイズ王ごっこの様子を思い出して楽しそうな回想が始まりましたが訳がわからないので割愛します。
いちばんです

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