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【読書録】ハーバー・ボッシュ法について
〇この記事の参考図書
〇肥料を化学的に作ることで、食糧問題を解決する。
イギリスは産業革命以降に人口が増え、食糧問題が立ち上がってきた。
そこで、1898年、ウィリアム・クルックス卿が、肥料を化学的に作ることを提案する。
作物を作るためには、肥料が必要である。(もっといえば、それを肥料を土になじませる必要がある。通常、肥料は窒素(N)などであるが、窒素は常温では気体である。気体を土になじませるのにはそれはそれでまた高度な科学技術が必要である)。この時代、肥料は、ペルーにある「グアノ」やチリの「チリ硝石」が有名であった。チリ硝石は、長い年月をかけて鳥の糞や死骸からできた肥料である。グアノには「尿素」や「アンモニア」が大量に含まれている。
アンモニアはNH3であらわされ、その成分は窒素と水素である。このアンモニアを人工的に作ろうとしたのである。
ところが、このNH3を作るのは容易ではない。化学式では、
N2+H3→2NH3
となるのであるが、N2を化学反応させるのは、N2の結びつきが非常に強固であり、これを分解させるのに非常にコストがかかった。
〇触媒を用いる
これを解決したのがフリッツ・ハーバーとカール・ボッシュである。上の化学反応を容易にするために「触媒」を用いることである。当初はオスミウムが使われた。しかし、このオスミウムは高価な金属であったため、適切な触媒を探すための実験を繰り返し、酸化鉄を用いることになった。
〇現在
現在では、工業化に成功したハーバー・ボッシュ法により、世界中で1億4000トンのアンモニアが作られている。これが、作物を育てる肥料として用いられているのである。現在では触媒としてルテニウムも用いられている。
