【書評】そうか!だから私は作家になれなかったんだ!(作家で食っていく方法:今村翔吾)
白状する。私は作家を夢見たときもあった。
幼い頃の夢などではない、大学生のころだ。
そのころの私に、この本を読ませてやりたい。
今回ご紹介する本は
今村翔吾『作家で食っていく方法』(SB新書)
です。
この本どんな本?
『羽州ぼろ鳶組』、『塞王の楯』、『イクサガミ』など、数々のヒット作品を生みしてきた作家の今村翔吾さん。
この本は今村流「この通りすれば食える作家になれる」メソッドがすべて詰まった一冊です。
本の感想
最後の最後までド正論
本書は作家になる方法が書かれている本です。
ですが、仕事をするすべての人に新しい発見を与えてくれると思います。クリエイターやフリーランスの方には特に。
例えば、プライドについてです。
今村さんは本書の冒頭「作家になるために捨てるべきこと」として、こう書いています。
プライドが高いと作家になるのは無理でしょう。あなたは余計なプライドを抱えていませんか?
これ、もう、私にぶっ刺さりです(ライターがクリエイターか?という議論はいったん置いといて)。
プライドが高くて、自分の文章に自信がある人ほど、文章のゴールにたどり着けない。最近の私はそう思っています。
文章のゴールとは、読後、読者の行動や思考に変化を与えることです。そのためには、プライドなんて、まじでいらない。
このようなド正論が最後の最後まで展開されます。この一文だけで読むのがしんどくなりそう、と思った方は読まない方がいいかもしれません。
しかし、もっと自分を高めていきたい人は、読み進めることをおすすめします。
スランプは言い訳
もう1つ、ライターである自分に刺さった文章をご紹介しましょう。
スランプに対する考え方です。今村さんはこう書いています。
そもそも、スランプってなんですか。スランプだからと言って、働かないのは、会社では許されないことです。クビ、減給、異動、エトセトラ。会社員ではなく、自営業でも、働かなえれば食っていけません。
「ちょっとスランプで……」といった言い方は、作家であることをカッコつけているだけです。
この言葉が実態のある刃なら、私は間違いなく出血多量です。
私もライターとして、ときどき「モチベーションあがらねえなあ」なんて気持ちに負けそうになることもあります。しかし、そんなことは許されないのです。なぜなら、私もプロだから。
この本の面白いところは、正論を振りかざして終わりにしないところです。
今村さんはスランプそのものを、認めていないわけではありません。誰だってスランプには陥る。しかし、プロの作家として食っていく以上、スランプの始まりそうな兆候やスランプの傾向を掴んでおくことが大事だと言います。
一刻も早くスランプ状態から抜け出すこと。作家だけえでなく、どんな仕事でも重要な要素だといいます。
そりゃ作家にはなれないわ!
私も昔、趣味程度の物語を書いたことがあります。2,3本程度です。
1本は出版社の賞に応募もしました。もちろん、結果は一次落選。そんなもんだわなと、すぐその道を諦めたのを覚えています。
ところで、仕事がない作家の営業方法として、今村さんはこう書いています。
日本の出版社、全部に当たる覚悟で挑みましょう。そこまでしないで諦めるなら、別にあなたは作家がやりたいわけではないのです。
そりゃ、私は作家になれないわ!心の底から納得しました。
しかし、今の私はライターとして食っていきたいと思っています。じゃあどうするか。どういうマインドで仕事に向き合うのか。
この本からは、仕事に対する重要なマインドを教えてもらえたと感じました。
仕事に気合を入れなおしたい方におすすめの一冊です。
それではまた来週。
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