ガールズロックバンド『ザ・ランナウェイズ』の記憶
こんにちは、枯木屋ユージンです
今回は、ガールズロックバンド『ザ・ランナウェイズ』の思い出について、お話ししようと思います。
いつもながら、私の記事には何の統一性もありませんね。
1970年代に活動した、このガールズロックバンドを今の若い人は殆ど知らないと思います。
別にハードロックが好きな訳でもないのに、なぜ私がランナウェイズに興味があったのか気になってしまったでしょう? では説明しておきます。
実は1977年、このランナウェイズが来日した時、大阪でのコンサートを実際に観に行ったのです。大学生になっていました。
年齢がばればれ。
厚生年金会館かフェスティバルホールだったでしょうか?
理由は高校生の時にまで遡ります。
私の同級生たちは、JR環状線界隈に住んでいる者も多くいました。大阪の下町を代表するような地域です。
青少年の育成や社会勉強という観点からすると、良くも悪くも理想的な場所ではないかと思います。
日本全国の平均からすれば、やっぱり大都会でいろいろな物があるし、いろいろな事があるし、下町の人情も残っています。
それに、子供が成長する環境は無菌状態が一番良くないのではないでしょうか。ウィルスへの抵抗力がゼロになってしまいますからね。
そんな所で育った同級生に、部活の帰り道とかに連れていかれた所が、ピンクサロンやストリップ劇場の入り口だったりするのです。
こいつ、「高校生の癖にこんな所へ出入りしているのか」と思いつつも、自分もすんなりストリップショーの熱狂の中に突っ立っていました。
周囲のオジサンたちは照れも外聞もなく盛り上がっていて、どこかアットホームな雰囲気さえあります。
高校生の私がストリップを観て面白くない訳がありません。
が、そのとき何故か入り込めませんでした。
不思議です。
多分それは、当時の私にはストリップがあんまりエロくない、セクシーでないと感じたのでしょう。
まだまだ純真過ぎて私にはエロすぎたのかもしれません。
それにカッコよくもないし、オシャレでもない。
現在は、また感じ方が変化しているのですが。
それからは、何かエロくてカッコいいショーはないのかという、欲求不満に陥りました。
その後、何年か経ってアメリカのロックバンド『ザ・ランナウェイズ』が大旋風となり、日本公演ツアーにやって来たのです。
あっ、これだと思いました。
そう、あの下着姿のままで歌うボーカル(シェリー・カーリー)の居るガールズバンド。
人に話すのが、何ともみっともない動機でした。
満員の大きな会場は、歓声と大音響で飽和状態です。
一曲目からみんな立ち上がってしまい、座ったままだと人の背中しか見えません。
これがハードロック会場なのでしょう。助走と言うものないのです。
チケットは割と高い席を買ったのに、メンバーの表情は分からないくらいに遠い。
会場の雰囲気を味わいに来ただけのような状況です。
この時、最も記憶に残っているのは、やっぱりヴォーカルのシェリー・カーリーです。
何者なのか、何をしでかすのかよく解らない顔立ちと、下着のコスチューム。
結局それは、私にはカッコいいものだったという事でしょうか。
バンドの予備知識もなくコンサートに行った感想は、
「このバンドは日本で言うならアイドルグループなんだろうな」という事。
まぁそれは、コンサートに行く前からもそう思っていました。
音楽業界の大人が、女の子を集めて、ハードロックでしっかり味付けをして売り出した。
その程度の感想です。
それから40年以上後、
偶然、アマゾンプライムビデオで『ランナウェイズ』という映画をみつけたのです。
「えっ、あのランナウェイズか?」
画像を確認すると間違いありません。こんな映画があったんだ。(今すぐ観る)をクリック
いや、これが面白かったのです。
生のライブを観ている当時には知らない事ばかりでした。
映画では確かに、大人がプロデュースしたアイドルの側面も描かれています。
しかし、平均年齢16歳の少女たちが(あの子たちは16歳だったのか!)、真剣に音楽に取り組んでいる事に、大人が乗っかった側面のほうが大きい印象。
この少女たちは、「本当にロックンロールをやろうとして頑張っていたんだな」と、見方をまったく変えられてしまい、少しジーンと来ましたよ。
10代の女の子を軽く見てはいけない。
メンバーの中で特にそう思ったのは、リズムギター担当の(ジョーン・ジェット)で、ロックの殿堂入りも果たしているそうです。
実際のステージでは、向かって一番左にいた人物のはず。
映画の中では、シェリー・カーリーより、こちらが主役でしょう。
何より誰より、この女の子が一番偉い。
ロックンロールで世間と渡り合って行くんだという、覚悟と気合い。
世の中のほとんどの男より男らしいし(誤解を招く言い方ですが)、ほとんどの大人はこの少女を尊敬しなければならない。
私は、いまさら偉い人間にはなれないけれど、尊敬ならいくらでも出来る。
演じた、クリステン・スチュアートはジョーン・ジェットそっくりで大変に美人です。その美人の面構えのままで、どんな時でも頼もしい。
このような音楽映画は、出来やストーリーに拘らなくても、一枚のCDのように鑑賞できるのも良かった。
もう一つ、この映画を楽しめたのは、メンバーたちのファッションでした。
当時の時代背景を考慮して再現されているのでしょう。やたら派手な色の組み合わせだったりします。
日本人とセンスが違うと言ってしまえばそれまでですが、しかし着ている本人が疲れそう。
考え過ぎかもしれませんが、この事は少女たちのロックンロールへの気持ちの表れなのかもしれません。
今となってはこのバンド、ザ・ランナウェイズは『趣味のいい人の悪趣味』そう感じます。
このキャッチコピーも古すぎる!
もう五十年近く前、このバンドのライブの真っただ中に居たのに、バンドのことは何も知らずハードロックの知識もなく、単なるアイドルだと先入観で決めてしまって、ステージを眺めていた自分。
勿体ないことをしたものです。
ではまた、次回
