畑と子育てと
note、ずいぶんと久しぶりになってしまった。
というのも、平日にまとまった時間がなかなか取れず、
文章を書く余裕がなかったのだ。
かと言って休日は休日で、昨年10月頃に始めた畑の世話や、
家族でのお出かけ、子どもたちと遊ぶのに忙しい。
そんな我が家の畑だが、これまでにちょっとしたドラマがあった。
知り合いから譲り受けたそら豆は、順調に花を咲かせ、実を膨らませていた。
……が、油断したのも束の間、あっという間にヨトウムシに葉を食い荒らされてしまったのだ。
最初は「アオムシがついているなぁ」と割り箸でつまんで駆除していたのだが、
ある時、つかみ損ねて落とした地面を見て凍りついた。
そこには、黒くて太い見慣れぬ幼虫が何匹も丸まっていた。
それが、恐怖の「ヨトウムシ(夜盗虫)」との出会いだった。
文字通り夜に行動する彼らの生態を知り、
日が落ちてからライト片手にそら豆を照らしてみると、
そこら中にうじゃうじゃと群がっている。
その夜は文字通り、取って、取って、取りまくった。
あまりに大きくて潰す気にもなれず、ビニール袋を二重にして閉じ込め、
翌日のゴミ収集に出すゴミ袋の奥深くへと放り込んだ。
これで一安心、のはずだった。
しかし翌朝。朝食を食べていると、娘が突然悲鳴を上げた。
「キャー!足に虫がついてる!!」
見ると、なんとあのヨトウムシ。
袋を食い破って脱走していたのだ。
その後、部屋の隅などに隠れていた5匹ほどを執念で捕獲。
それから3日間ほどは、家族一同ヨトウムシの影におびえながら暮らす羽目になった。
娘はしばらく、足を気にする日々が続いた。
そんな苦難を乗り越え、なんとか無事に収穫までこぎつけたそら豆。
子どもたちにも手伝ってもらって一緒にサヤをむき、
食卓に並べた。
軽く洗ってラップをかけ、
レンジでチンして塩をまぶしただけのそら豆の美味しいこと。
最初こそ「おいしい!」と喜んでいた子どもたちだったが、
そら豆特有の少しクセのある香りが引っかかったようで、おかわりはなし。
けれど、妻と私には大人気で、まさに「大人の味」だった。
畑のおかげで、新しい発見もあった。
先日、ジャガイモの収穫を迎えた。
こちらも知り合いからいただいた種イモを、子どもたちが植えたものだ。
栽培の途中、ジャガイモの葉っぱに
「光沢のない変わったテントウムシ」がついているのを見つけた。
気になって調べてみると、
それは「テントウムシダマシ(ニジュウヤホシテントウ)」
というテントウムシの仲間であるものの、アブラムシを食べるわけではなく、
草食性で葉を食い荒らす畑の害虫なのだと知った。
子ども達も畑が気になるようで、一緒に虫を取ることもあり、
気がつけば、娘も息子も、虫に対する知識がどんどん増えている。
そんな我が子の変化も、うれしい。
さて、話をジャガイモの収穫に戻そう。
いよいよ土を掘り起こすと、中からゴロゴロと大きなジャガイモが
たくさん顔を出した。
収穫自体もうれしかったが、宝探しのように目を輝かせて収穫を楽しむ
子どもたちの姿を見られたことが、何よりの喜びだった。
掘ったばかりのジャガイモを洗うと、驚くほど肌が白い。
さっそくラップでくるんでレンジでチンし、
贅沢にバターを使って、ジャガバターにしておいしくいただいた。
こりゃ、ジャガイモは来年はもっと栽培してもいいかもしれないと思った。
畑を作って以来、その片隅には我が家から出る生ごみを投入している。
そこに、コイン精米機から時々もらってくる米ぬかを混ぜ合わせ、
「なんちゃって堆肥(たいひ)」を作っていた。
生ごみと言っても、我が家は基本的に食べ残しが出ない。
そのため中身は、キウイやバナナ、玉ねぎ、人参の皮や茶殻、コーヒーかすなど。
実験がてら、そこに種から育てたカボチャの苗を植えてみた。
すると、その成長ぶりが目を見張るほど凄まじい。
カボチャの苗は全部で3つ育て、それぞれ別の場所に植えたのだが、
例の堆肥スペースに植えた株だけが、明らかに異次元のスピードで育っている。
ウリハムシの攻撃なんてどこ吹く風。小さな畑を飛び出し、
庭いっぱいに力強くツルを伸ばし、今ではコロンとした実を4つほどつけて、
日々丸々と大きくなっている。
現在の我が家の畑には、ほかにもトウモロコシ、オクラ、ミニトマト、
枝豆、ピーマン、ニンジン、きゅうり、スイカ、里芋、インゲン豆などが
賑やかに植わっている。
ただ、狭い畑に欲張りすぎてごちゃごちゃと植えてしまったため、
これからの栽培計画がなかなか難しい。
連作障害のことも、そろそろ真剣に考えなければ。
始めた当初はカチカチで、虫一匹いなかった土だった。
それがいつの間にかミミズやダンゴムシ、ハサミムシが住み着くようになり、
蝶やアシナガバチが飛び交うようになった。
そしてコンクリートジャングルな住宅街にもかかわらず、
どこからやってきたのか、最近ではバッタやカマキリの姿も見かける。
その分、鳥のフンが増えたり害虫がやってきたりもするけれど、
我が家の庭と畑に小さな生態系ができ始めたことがうれしい。
野菜だけだと少し見た目が寂しいので、最近は百日草(ジニア)も育て始めた。
実用性だけでなく、花のある彩り豊かな生活も楽しみたい。
ふと周りを見渡すと、近所は緑の少ない家ばかりだ。
けれど、我が家が庭や畑づくりを始めてから、
心なしか周囲の玄関先に鉢植えが並ぶようになってきた気がする。
ちょっとした「緑の連鎖」が起きているのかもしれない。
近々、庭の芝生にサークル状の花壇を作って、
その真ん中に実のなる木を植えようかと計画している。
土に触れ、育てる。
「実りのある生活」は、想像していたよりもずっと、
毎日の暮らしを、そして子育てを楽しくしてくれている。
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