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4-5.Figure AIのフィジカルAI戦略を読む

Figure AIはヒューマノイド量産の本命か――Figure 03、Helix、BMW、BotQの賭け

欧米フィジカルAI 2026 完全版 第5回

シリーズ:欧米フィジカルAI 2026 完全版

副題:ヒューマノイドロボット・自動運転・産業ロボット・ロボット基盤モデルで見る「欧米AI企業TOP20+番外編」

評価軸:AI部門の有名度 / 資本力 / 技術力 / 収益度 / AI部門価値

最終更新:2026年7月31日(NOTE投稿最適化・最終確定版・全公式リンク表示修正版)

注記:製品名、性能、提供地域、量産時期、安全認証は今後変更される可能性があります。会社発表、第三者認証、将来計画、外部推計を本文で区別します。

為替は1ドル=160円で概算換算しています。


読む前に|Figureは最も速く進むヒューマノイド企業から量産企業へ変われるか

Figure AIは2022年創業の若い企業です。それにもかかわらず、Figure 02をBMW工場へ投入し、11カ月の展開で9万個以上の部品、1,250時間以上の稼働、3万台以上のBMW X3生産への貢献を発表しました。

2025年にはFigure 03、独自VLAのHelix、専用工場BotQを発表。2026年にはHelix 02が視覚、触覚、固有感覚から全身を統合制御し、Figure 03がBMWで部品シーケンシングとカート操作へ進みました。

FigureはOpenAIとの協力を終了し、自社AIへ集中しました。この判断は、汎用言語モデルより、ロボット固有の行動データ、触覚、全身制御を企業価値の中心に置くという賭けです。

Figureの本当の競争力は、ロボット本体、Helix、顧客現場、BotQを一つのデータ循環へまとめたことにあります。


まず結論――Figureの勝負はAI性能より、量産・稼働・顧客価値の証明である

Figure AIを一言で表すなら、こうなります。

Figureは、ヒューマノイド本体、手、バッテリー、AIモデル、製造工場を垂直統合し、汎用ロボットを量産製品へ変えようとする企業です。

強みは、開発速度、BMWでの実機経験、Helix、BotQです。

弱点は、短期間のデモを長期稼働へ変える難しさ、巨額評価額、量産品質、安全責任です。

本稿では、Figureが「最も注目される会社」から「最も多く働くロボットを出荷する会社」へ変われるのかを読みます。


目次

第1章 Figure AIはなぜ急成長したのか
第2章 5軸評価、創業史、資本の論理
第3章 Figure 01からFigure 03へ――身体の進化
第4章 BMW実績をどう読むか
第5章 HelixとHelix 02――全身ニューラル制御
第6章 OpenAI提携終了と独自AI戦略
第7章 Project Go-Bigとデータ収集
第8章 BotQ――ヒューマノイド量産工場
第9章 手、部品、垂直統合、サプライチェーン
第10章 Catalyst Brandsと衣類操作
第11章 Brookfield、家庭、データプライバシー
第12章 資金調達、評価額、ユニットエコノミクス
第13章 収益モデルと販売戦略
第14章 競合構図――Tesla、Boston Dynamics、NVIDIA
第15章 安全認証とFigureの弱点
第16章 日本企業への示唆と協業モデル
第17章 2030年までの三つのシナリオ
第18章 結論――Figureはヒューマノイド量産の本命か

第1章 Figure AIはなぜ急成長したのか

Figure AIはBrett Adcockが2022年に設立しました。Archer Aviationなどの創業経験を持ち、資金調達、採用、製品開発を高速で進めました。

Figureの特徴は、ハードウェア、AI、データ、製造、顧客配備を一社で統合することです。Teslaに近い垂直統合ですが、Figureはヒューマノイドへ集中しています。

創業から数年で、研究デモ、工場配備、専用AI、専用量産施設を同時に作った点は異例です。

第2章 5軸評価、創業史、資本の論理

【AI部門の有名度】9.5 / 10
【資本力】9.7 / 10
【技術力】9.4 / 10
【収益度】7.2 / 10
【AI部門価値】9.6 / 10
【総合評価】9.1 / 10

2025年Series Cで10億ドル超を調達し、ポストマネー評価額は390億ドルです。AI、ハード、量産、顧客を高速統合しています。一方、売上、利益、故障率、介入率などは非公開部分が多く、会社発表を第三者確認済み実績と同一視できません。


会社史

Figureは2022年5月、Brett Adcockによって設立されました。カリフォルニア州サニーベール。始まりは、パロアルトのWeWorkにある電話ボックスのような小部屋でした。世界中のヒューマノイド研究者へ電話をかけ、調べ、口説く日々だったと本人が語っています。当初は自己資金でした。

Adcockは連続起業家です。イリノイ州の農場で育ち、フロリダ大学を2008年に卒業。26歳でVetteryというAI人材マッチングの会社を興し、2018年にAdecco Groupへ1億ドル規模で売却しました。次に2018年、電動垂直離着陸機(eVTOL)のArcher Aviationを共同創業し、10億ドル以上を調達して2021年にニューヨーク証券取引所へ上場させています。

そして2022年、彼は「AIに身体を与える」ためにFigureを作りました。創業チームは、Boston Dynamics、Tesla、Apple、Googleから集められています。

2023年にFigure 01を公開。2024年にBMWと商用契約。2024年にはOpenAI、Microsoft、NVIDIA、Bezos系を含む大型資金調達を実施しました。

2025年にHelix、Figure 03、BotQを発表し、2025年9月にはSeries Cで10億ドル超を調達。2026年にHelix 02、Figure 03の生産拡大、BMW再配備、Catalyst Brandsとの商用契約へ進みました。

Figureの成長速度は、ヒューマノイド企業の中でも突出しています。


Archer Aviationが教えたこと

Figureを理解する鍵は、Adcockの前職にあります。

Archer Aviationは、電動の垂直離着陸機を作る会社です。一見、ヒューマノイドとは無関係に思えます。

しかし、必要な技術はほとんど同じです。

アクチュエーター。電池。制御ソフト。軽量構造。安全認証。そしてサプライチェーン。

Adcockは、Archerで航空機を5世代にわたり設計・飛行試験し、機体設計、飛行ソフト、アクチュエーション、電動モーター、電池システムを垂直統合しました。United Airlinesとの15億ドル規模の契約も獲得しています。

そこで彼が学んだのは、単純な事実でした。

既製品では足りない。

Archerを始めたとき、アクチュエーターも電池も制御系も、市販品で間に合うと考えていた。しかし現実は違った。結局、自分たちで作るしかなかった。

この経験が、Figureの設計思想を決めています。

だからFigureは、アクチュエーターを内製します。だからBotQという自社工場を作ります。だからOpenAIとの提携を切ってHelixを内製します。

「垂直統合でなければ、この種のハードウェアは作れない」という確信は、理屈ではなく、前の会社での実体験から来ています。

第4回のBoston Dynamicsは、30年の研究蓄積と、Hyundaiという製造業グループを持っています。Figureにはどちらもありません。代わりにあるのが、この「eVTOLで一度やった」という経験です。

ただし、Archerには影もあります。2021年に上場した同社は、2025年時点でまだ本格的な売上を生んでいないと指摘されてきました。技術的に困難なハードウェアを、資本の力で押し切る。その手法が、今度は成功するのか。Figureの評価は、この問いと不可分です。

第3章 Figure 01からFigure 03へ――身体の進化

Figure 01は初期実証機で、歩行、把持、会話、単純作業を示しました。

Figure 02は工場配備を意識し、配線、電池、手、計算機を統合しました。BMWで実働した世代です。

Figure 03はHelix向けにセンサー、手、外装、電池、製造性を再設計しました。触覚、視覚、固有感覚を強化し、BotQで量産しやすい設計へ進みました。

ただし世代更新が速いほど、顧客には部品供給、互換性、減価償却のリスクが生じます。Figure 02はFigure 03登場後に退役が始まりました。


Figure 03

Figure 03はHelixを動かすために、カメラ、触覚、固有感覚、手指、電池、計算、無線を再設計しました。

家庭や物流で物を扱うには視覚だけでは足りません。物が滑る、柔らかい、壊れやすい、重いという状態を触覚で理解する必要があります。

公表されている仕様では、身長約5フィート8インチ(約173センチ)、質量61キログラム、可搬20キログラム、稼働時間約5時間、最高速度1.2メートル毎秒です。足裏にワイヤレス充電を備えます。量産を前提としたダイキャスト部品、柔らかい繊維の外装が特徴です。TIME誌の2025年ベスト発明にも選ばれました。

家庭での安全設計も具体的です。洗える柔らかい繊維、挟み込みが起きやすい箇所を覆う多層密度のフォーム、輸送試験規格UN38.3への適合を会社が説明する構造電池です。ULなど個別認証の取得状況は、製品出荷時点の公式資料で改めて確認する必要があります。

Figure 03は手の耐久性、交換可能性、量産性を高めます。Figureは「一台作れる」段階から「同じ品質で多数作れる」段階へ移ろうとしています。

ただし、2026年時点で、Figure 03には一般向けの注文窓口も、公表された価格も、家庭向けの正式な発売時期もありません。


Figure 03の公式仕様

Figureの製品ページでは、Figure 03は全高5フィート8インチ、質量61キログラム、可搬20キログラム、稼働時間5時間、最高速度1.2メートル毎秒とされています。

これらは会社公表仕様であり、顧客現場での連続稼働時間、負荷条件、電池劣化を含む第三者検証値ではありません。

一般向け価格、注文開始日、家庭向け発売時期は公表されていません。


Figure 03の電池

ヒューマノイドは歩行、腕、手、計算機へ電力を使います。

電池を大きくすれば稼働時間は伸びますが、重量が増え、関節負荷と転倒エネルギーが大きくなります。

Figure 03は電池と身体設計を統合します。

工場では、一回充電時間だけでなく、交換方法、充電設備、劣化、火災安全、シフト間運用が重要です。

量産後は電池交換費が総保有コストへ大きく影響します。

第4章 BMW実績をどう読むか

Figureによれば、BMW Spartanburg工場での11カ月展開で、10時間シフトを平日運用し、9万個以上の部品をロード、1,250時間以上稼働、3万台以上のX3生産に貢献、約120万歩・200マイル超を移動しました。

作業は板金部品を治具へ投入するpick-and-placeです。「3万台の車を作った」という意味ではなく、一工程が3万台の生産ラインへ関わったという意味です。

それでも現役自動車ラインで毎日稼働した点は重要です。確認したい追加KPIは、ロボット台数、人間介入、停止時間、一部品当たり時間、故障、安全停止です。

このパイロットは2025年11月に完了しました。BMW側も、Figureのロボットが本番生産で稼働したことを独自に確認しています。ヒューマノイドが現役の自動車工場で長期間働いた実績としては、2026年時点で最も具体的な事例の一つです。

BMWとFigureはFigure 03をSpartanburg工場へ戻し、部品シーケンシングとカート操作を評価しています。公式発表で確認できるのは米国Spartanburgでの実証であり、欧州工場への配備は確定情報として扱いません。


BMW再展開

2026年6月、Figure 03はBMW Spartanburg工場Hall 52へ入りました。

新しい作業はsequencingです。BMW側の説明では、これは車体組立ではなく生産ロジスティクスの工程で、未整列の部品をシーケンシング用の台車へ並べ、その台車を自律搬送システムが組立工程へ届けます。「ジャストインシーケンス」生産を支える作業です。部品を扱いながら位置を変え、重量のあるキャスター付きカートを引きます。Helix 02が手、腕、胴体、足を統合制御します。

Figure 03側の新機能も、この用途に沿っています。安全性を高める柔らかい部材、稼働率を上げるワイヤレス充電、音声での対話機能、そして触覚センサーと掌カメラを備えた改良版の手です。

Figure 02の板金投入より複雑で、物流と作業をつなぐ工程です。複数工程へ移れるなら、専用設備より柔軟性が高まります。


Figure 02の1,250時間をどう読むか

1,250時間は研究デモを超える重要な実績です。

ただし工場設備は年間数千時間動き、何年も使われます。1,250時間は商用化の入口であり、成熟設備の耐久実績ではありません。

さらに複数台合計か、一台当たりかで意味が変わります。会社発表では全体実績として読む必要があります。

次に必要なのは、Figure 03での一台当たり稼働率、故障間隔、遠隔介入、部品交換、顧客側の投資回収です。


BMWがFigureを選ぶ理由

BMWは固定ロボットを大量に使う自動車メーカーです。

それでもヒューマノイドを試すのは、専用設備で自動化しにくい多品種・変動作業が残るからです。

新車立ち上げ、部品順序、物流、例外処理では、人間の柔軟性が必要です。

Figureが成功すれば、既存ラインを大改造せず、自動化率を上げられます。

BMWにとっても、Teslaや中国メーカーに対抗する製造技術投資です。

第5章 HelixとHelix 02――全身ニューラル制御

HelixはFigure独自のVision-Language-Actionモデルです。

System 2は言語と画像から目的、物体、計画を理解します。System 1は手、腕、身体の動作を高速生成します。

初期Helixは二台のロボットが協力し、見たことのない食料品を整理するzero-shotタスクを示しました。

物流では商品種類が毎日変わるため、物体ごとにルールを書くより、画像と言語から行動を生成するVLAが適します。


Helix 02

2026年1月発表のHelix 02は、上半身だけでなく全身を一つの視覚運動ネットワークで制御します。

視覚、触覚、固有感覚を入力し、指、腕、胴体、脚を出力します。FigureによればSystem 0が109,504行の手作業C++制御を置き換えました。

食器洗浄機の荷下ろし・再投入を約4分間、リセットや人間介入なしで実行したと説明しています。寝室や居間の片付け、BMWでのカート操作へ進みました。

ニューラル化は検証不要を意味しません。失敗場面、挙動制限、独立安全層が重要になります。


Helixが物流へ向く理由

物流現場は、製造ラインより物体の種類と配置が変化します。箱の大きさ、袋、衣類、ラベル、破損、置き方が毎回異なり、すべてをルール化するのは困難です。

Helixは、画像と言語から対象物と目的を理解し、行動を生成します。新しい商品へ個別プログラムを追加するのではなく、少数データで適応することを狙います。

物流は作業回数が多く、成功・失敗データを集めやすい。Figureにとって、工場以上にAIデータフライホイールを回しやすい市場です。


全身ニューラル制御の安全性

Helix 02は、全身を一つのニューラルシステムで動かします。

従来の制御は、歩行、腕、手、バランスを個別に検証しやすい。統合モデルは自然な動作を生む一方、特定入力で予想外の全身挙動が起きる可能性があります。

独立した安全コントローラー。

速度・力の上限。

人間検知。

安全領域。

異常姿勢の停止。

モデル更新前の回帰試験。

が必要です。

AIモデルの高性能を、安全認証と同一視してはいけません。


Helixと自然言語指示

工場で自然言語指示を使う場合、曖昧さが危険になります。

「この箱を持っていって」では、対象、目的地、優先順位、危険条件が不明です。

自然言語を構造化ジョブへ変換し、人間が確認し、安全制約を適用する必要があります。

Helixは会話能力より、正しい作業指示へ変換し、実行結果を説明できることが重要です。

第6章 OpenAI提携終了と独自AI戦略

Figureは2024年にOpenAIとの提携を発表し、会話とロボット行動の統合を示しました。しかし2025年2月、協力を終了し、自社AIへ集中しました。Helixが発表されたのも、同じ2025年2月です。つまりFigureは、外部の頭脳を手放すのと同時に、自前の頭脳を世に出しました。

汎用LLMは言語理解に強い一方、ロボットには高頻度行動、触覚、関節状態、低遅延、安全が必要です。

Figureの価値の中心はChatGPT搭載ではなく、実世界データをHelixへ学習させることです。ただし、上位言語理解で外部モデルを利用する可能性は残ります。


OpenAIを切った判断をどう評価するか

2025年2月、FigureはOpenAIとの提携を終了しました。

当時、これは驚きをもって受け止められました。OpenAIはFigureの出資者でもあり、世界最先端の言語モデルを持つ企業です。その支援を、自ら手放した。

Adcockの説明は、こうです。ロボットの知能は、社内で作らなければならない。

この判断を評価するには、二つの見方があります。

一つは、正しかったという見方です。

汎用の言語モデルは、言葉の理解には強い。しかしロボットが必要とするのは別のものです。数十ミリ秒単位で更新される関節指令。触覚と力の制御。転倒を防ぐ全身のバランス。これらは、文章を生成する仕組みとは根本的に違います。

実際、Helix 02は、手書きで書かれた10万9,504行のC++制御コードを、学習された全身制御器へ置き換えたとFigureは説明しています。この種の作業は、外部のモデル提供者には頼めません。

もう一つは、危険な賭けだという見方です。

基盤モデルの開発には、莫大な計算資源と人材が要ります。OpenAI、Google DeepMind、そして第6回で扱うSkild AI、第7回のPhysical Intelligenceが、それぞれ巨額を投じています。

もし数年後、外部の基盤モデルが、どの機体でもFigureの自社モデルより優秀に動いたらどうなるか。そのとき、Figureが垂直統合に払ったコストは、そのまま重荷になります。

つまりFigureは、「身体と知能は分けられない」という命題に、会社の価値を賭けています。第6回のSkild AIは、まさにその逆——「知能は身体から独立できる」——に賭けています。

この二つは、両立しません。どちらかが間違っています。フィジカルAIの最も大きな分岐点が、ここにあります。

第7章 Project Go-Bigとデータ収集

Project Go-Bigは、インターネット規模の人間動画からヒューマノイドを事前学習する計画です。

ロボット実演データは高価ですが、人間動画は大量にあります。人間の手とロボット関節は違うため、直接コピーはできません。

Figureは物体の使い方、手順、身体移動、接触の抽象表現を学び、ロボットへ転移します。遠隔操作だけに依存せず、データ規模を拡大する狙いです。


Helixのデータ収集現場

Helixを改善するには、BMWや物流現場で映像、触覚、関節状態、作業結果を記録します。

すべてのデータを保存すると容量とプライバシー問題が大きい。

人間介入。
把持失敗。
未知物体。
接触異常。
長時間タスク中断。

を自動抽出するデータエンジンが必要です。

Figureの優位はロボット台数より、価値の高い失敗データを速く見つけ、学習し、全機体へ配布できるかで決まります。


Figureの遠隔操作

Figureの動画が自律であっても、データ収集と例外対応では遠隔操作が重要です。

遠隔操作は失敗の証拠ではありません。教師データと商用継続の仕組みです。

確認すべきは、一時間当たり介入回数、一回の時間、一人が担当する台数、介入データが再学習へ戻る速度です。

介入率が継続的に下がれば、AIの経済価値が増えます。

第8章 BotQ――ヒューマノイド量産工場

BotQはFigureのヒューマノイド専用製造施設です。Figure 03の生産拡大へ向けて稼働しています。

初期年間1万2,000台規模から、将来10万台規模へ能力を高める構想が示されています。

量産ではアクチュエーター、手、電池、基板、ケーブル、外装、校正、長時間テストが必要です。

2026年、BotQの立ち上がりを示す数字が出てきました。

Figureの2026年4月29日の公式発表では、Figure 03の累計生産が350台を超え、生産サイクルを一日1台から一時間1台へ短縮し、120日未満で24倍の改善を達成したと説明しています。これはラインの実証サイクルであり、年間を通じて毎時間一台を出荷し続けた実績とは区別する必要があります。

より重要なのは、品質側の数字です。10以上の型式にわたる9,000個超のアクチュエーター、500個超の電池パック、電池の初回良品率99.3%、ロボット完成時の初回良品率80%超。

派手な生産台数より、この歩留まりの数字のほうが、量産能力を正確に語ります。

その後、数字はさらに動いています。2026年6月20日、Brett Adcockは「Figureではロボットが人間を上回った」と投稿し、稼働ロボット数が社員数を超えたことを示すグラフを公開しました。共有されたグラフは第2四半期にロボット数が社員数を上回る推移を示しています。ただし、700台超という読み取りはグラフと創業者投稿に基づく概数であり、Figureの監査済み生産・出荷実績ではありません。

そして、より重要な点は変わっていません。Figureは、生産したロボットのうち何台が有償顧客へ渡り、何台が社内の研究・データ収集・配備開発に使われたかを公表していません。4月の発表自体が、出荷先を「社内のR&Dグループ、データ収集、家事作業のエンドツーエンド開発、商用ユースケース開発」と説明しています。つまり「出荷」は社内配分を指しており、「作った台数」と「売れた台数」は別です。

BotQは工場であると同時に、将来ロボットがロボットを作る学習場でもあります。


BotQの製造工程

BotQでは、部品受入、アクチュエーター組立、配線、電池搭載、センサー校正、全身動作試験、長時間連続試験が必要です。

ロボットは完成時の外観検査だけでは不十分です。関節ごとの摩擦、トルク、温度、センサー差が歩行と把持へ影響します。

製造データをHelixへ戻せば、個体差をソフトウェアで補正できます。逆にAIが個体差を吸収しすぎると、機械品質問題を見逃す可能性があります。

量産工場では、ハード不良とモデル不良を切り分ける診断基盤が必要です。


BotQの量産実績をどう読むか

Figureは2026年4月29日、Figure 03を350台超生産し、生産サイクルを一日1台から一時間1台へ短縮したと発表しました。

これはラインが一時間サイクルを実証した意味であり、年間8,000台超を連続出荷した実績ではありません。

同時に、完成時の初回良品率80%超、電池ライン99.3%、500個超の電池パック、9,000個超のアクチュエーターを公表しています。

量産能力を評価する際は、累計生産台数、有償顧客への出荷、稼働中台数、歩留まり、保証費を分けて確認する必要があります。

第9章 手、部品、垂直統合、サプライチェーン

Figure 03の手が量産のボトルネックになる

ヒューマノイドの手は、多数の関節、モーター、腱、触覚、配線を小さな空間へ収めます。

器用さを高めるほど部品点数と故障率が増えます。工場で一日数千回把持する場合、指先、ケーブル、減速機の寿命が利益へ直結します。

Figure 03はHelix向け感覚性能を高めましたが、量産では性能だけでなく、交換時間、部品価格、校正の容易さが重要です。

Figureが本命になるかは、動画で細かい作業ができるかより、丈夫な手を何万個も同じ品質で作れるかで決まります。


Figureの垂直統合とサプライヤー

Figureは垂直統合を掲げますが、すべての部品を自社製造するわけではありません。

モーター、減速機、ベアリング、半導体、電池セル、カメラ、コネクター、素材は外部供給網を使います。

自社で握るべきなのは、アクチュエーター設計、手、電池パック、計算機、制御、Helix、最終組立、データです。

サプライヤー依存を減らしすぎれば資本負担が増え、依存しすぎれば差別化と供給安定性を失います。

Figureは自動車メーカーと同じく、内製と外部調達の境界を最適化する必要があります。

第10章 Catalyst Brandsと衣類操作

2026年5月、FigureはCatalyst Brandsと物流ネットワークへの導入契約を発表しました。最初の拠点はNevada州RenoのDistribution Logistics Centerです。

アパレル物流は商品、サイズ、箱、衣類が多様で固定自動化が難しい。Figureにとって自動車以外の大規模顧客を得る意味があります。

BMWだけに依存せず、物流・流通へ横展開できるかを試します。


Catalyst Brandsで問われる衣類操作

アパレル物流では、硬い箱だけでなく、柔らかい衣類、袋、ハンガー、不規則な荷姿を扱います。

柔軟物は形が毎回変わり、把持点が固定されません。視覚だけでなく触覚、力制御、失敗復旧が必要です。

FigureがCatalyst Brandsで柔軟物を安定処理できれば、自動車板金より広い一般化能力を証明できます。

一方、最初は箱搬送など構造化された作業から始まる可能性があります。契約発表と実際の対象作業を区別して追う必要があります。

第11章 Brookfield、家庭、データプライバシー

FigureはBrookfieldと提携し、住宅、商業施設などの人間中心環境から学習データを集めます。

Brookfieldは1兆ドル超の資産と10万戸の住宅を管理します。工場は整えられますが、住宅は物体、間取り、生活行動が多様です。

人間動画を収集し、Helixの事前学習を進め、将来の住宅、ホテル、施設管理への入口を作ります。


Brookfieldデータとプライバシー

住宅環境の人間動画は、家庭用ロボット学習に価値があります。

しかし住居、人物、生活習慣、所有物を含むため、プライバシーが極めて高いデータです。

同意。

匿名化。

保存期間。

用途制限。

第三者提供。

モデルからの情報漏洩。

を管理する必要があります。

Figureが家庭市場へ進むほど、AI性能だけでなく、住居データを信頼して預けられる企業かが重要になります。


家庭用Figureの現実的な順序

家庭は工場より難しい環境です。

子供、ペット、液体、刃物、階段、散乱物、狭い部屋、プライバシーがあります。

工場で99%成功しても、家庭で毎日一度物を壊せば受け入れられません。

現実的には、工場、倉庫、ホテル、施設管理、住宅共用部、個人住宅の順で進む可能性があります。

Figureは産業で収益と安全データを作り、限定された家庭タスクへ広げる方が合理的です。


家庭でのサービスモデル

家庭用Figureを販売する場合、本体価格だけでなく、クラウドAI、遠隔支援、保険、修理、プライバシーが必要です。

一般家庭は工場のように技術者を置けません。

故障時に代替機を届ける。
危険作業を拒否する。
子供とペットを守る。
映像を適切に処理する。

サービス網がなければ普及しません。

Figureはハード企業から消費者サービス企業へ変わる必要があります。

第12章 資金調達、評価額、ユニットエコノミクス

2025年9月、FigureはSeries Cで10億ドル超を調達し、ポストマネー評価額390億ドルとなりました。累計調達額は19億ドルを超えます。純粋なヒューマノイド企業としては、世界で最も厚い資本を持ちます。

そこへ至る道も急でした。2024年3月のラウンドは6億7,500万ドル、評価額26億ドル。出資者にはMicrosoft、OpenAI、NVIDIA、そしてJeff Bezosの個人投資会社が並びました。1年半で、評価額は15倍になった計算です。

なお2026年7月、Figureは、承認していない二次流通での自社株売買は無効であると警告しています。非公開株の取引が過熱していることの裏返しでもあります。

評価額は、将来数十万台から数百万台の配備を前提にします。現在の売上・利益は評価額に比べ小さいと考えられます。

資金はBotQ、AI計算、データ収集、人材、顧客配備へ使われます。高評価額は成長を加速しますが、期待を満たせない場合の圧力も大きい。


ロボット一台のユニットエコノミクス

Figureの採算を考えるには、本体原価だけでなく、保守、遠隔支援、電力、通信、部品、保険、現場SIを含めます。

売上は月額、稼働時間、作業件数で決まります。

一台が高価でも、二交代・三交代で高稼働し、危険作業と人手不足を解消できれば価値があります。

逆に介入率が高く、一人の遠隔作業者が一台しか見られなければ、人件費削減効果は小さい。

Figureは「一台いくら」より「一時間当たり有効作業コスト」を公開できるかが重要です。


390億ドル評価の前提

390億ドル評価を正当化するには、単なるロボット販売では足りません。

数十万台規模。
高い継続課金。
Helixのプラットフォーム価値。
複数産業。
高い粗利益。

が必要です。

初期売上が小さくても将来期待で評価されますが、配備遅延や安全事故が評価へ大きく影響します。

投資家は技術ニュースだけでなく、BotQ生産数と顧客稼働を確認すべきです。


390億ドルという評価額に必要な前提

Figureの評価額390億ドルは、何を前提にしているのか。分解してみます。

まず、比較の基準です。

第4回のBoston Dynamicsは、年間売上が1億3,000万〜3億ドル規模と推計されます。企業価値は、Hyundaiによる2021年の買収時が約11億ドル、2026年7月に開示された完全子会社化取引が示唆する水準で約33億ドルです。Figureは、売上がほとんどない段階で、その12倍前後の評価を得ています。30年の実績と商用製品を三つ持つ企業に対し、創業4年で売上非開示の企業が一桁上に置かれている、という構図です。

指摘されているのは、390億ドルという値が、Goldman Sachsが2035年時点で予想するヒューマノイド市場全体の規模にほぼ等しい、という点です。つまり投資家は、Figureが10年後の市場をほぼ独占するか、あるいはその予想自体が保守的すぎるか、どちらかに賭けていることになります。

では、この評価が成立する条件は何か。四つあります。

第一に、BotQが実際に量産すること。2026年4月時点で累計350台超、一時間に1台。6月には創業者が、ロボット数が社員数を上回ったとするグラフを公表しました。これを年1万2,000台、さらに10万台へ伸ばす必要があります。Adcockは4年で約10万台の製造・配備を見込むと述べています。第2回で見たTeslaが車の量産で繰り返し遅延したように、量産は最も裏切られやすい工程です。

第二に、BMWの経済性が他社でも再現すること。もしFigure 03を他の自動車メーカーへ入れたとき、単位コストの削減幅がBMWでの想定を大きく下回るなら、初期の物語は実態より良く見えていたことになります。

第三に、Helixが競争力を保つこと。前節で見たとおり、これは賭けです。

第四に、価格競争を耐えること。中国のUnitreeは1万6,000ドル級を出し、UBTech、Fourier、AgiBotが続きます。米国のヒューマノイドが高価格を維持できる根拠は、まだ示されていません。

四つとも成立すれば、390億ドルは安いかもしれません。一つでも崩れれば、高すぎます。

投資家がこの価格を払っているという事実は、Figureが優れていることの証明ではありません。市場がこの分野をどう見ているかの、温度計です。


【未承認の未公開株取引への警告】

Figureは2026年7月8日、同社株式や、Figure株式を保有するSPV・投資ファンド持分の未承認販売について警告しました。取締役会が明示的に承認していない譲渡は無効であり、会社の株主名簿にも反映しないとしています。

Figureの高い評価額を利用した非公式な二次流通が広がっている可能性があります。投資を検討する場合は、Figure本人の承認、SPVの法的構造、譲渡制限、手数料、流動性を確認する必要があります。

第13章 収益モデルと販売戦略

Figureは本体販売だけでなく、リース、Robotics-as-a-Service、稼働時間課金、Helix、保守、Skill、フリート管理で収益を作る可能性があります。

顧客は高額設備購入より、一時間当たり労働費として契約する方が導入しやすい。Figureにとっても継続収益になります。

ただしロボットが止まればFigure側がコストを負担します。稼働率、保守性、遠隔介入率が利益を決めます。


Figureの販売モデル

顧客が本体を購入する場合、性能陳腐化リスクを負います。

リースやRaaSなら、Figureが世代更新、保守、稼働保証を負担します。

Figureの高速世代更新にはRaaSが合います。

ただし、Figure側は大量の資産と保守費を抱えます。金融パートナー、保険、残存価値管理が必要です。

高評価額だけでなく、資産回転とキャッシュフローを見るべきです。

第14章 競合構図――Tesla、Boston Dynamics、NVIDIA

Boston Dynamicsは身体と実機信頼性、Teslaは工場・電池・量産、Agilityは物流、ApptronikはGoogle DeepMindと産業顧客、中国勢は価格と供給網で競います。

Figureの強みはAI、ハード、量産、顧客を高速統合したことです。

弱みは実績期間が短く、耐久性、保守網、第三者安全データが未成熟なことです。


FigureとNVIDIAの関係

Figureは独自Helixと独自ハードウェアを持ちますが、大規模学習ではNVIDIAの計算基盤を利用します。

これは垂直統合の限界ではなく、現実的な分業です。AIチップからすべて自社開発するより、ロボット固有部分へ資源を集中できます。

一方、GPU価格、供給、電力はFigureのコストへ影響します。将来は推論チップの内製や複数ベンダー化を検討する可能性があります。

企業価値の中核はGPUではなく、Figureの実機データとHelixです。


FigureとTeslaの違い

両社は垂直統合型ですが、Teslaは自社工場、電池、車両量産、巨大フリートを持ちます。

Figureはヒューマノイドへ集中し、外部顧客の多様なデータを得ます。

Teslaは内部導入を速く進められる一方、外販顧客との信頼構築が必要です。

Figureは外部市場へ開かれていますが、製造規模と資本基盤でTeslaに劣ります。

Figureの勝ち筋は、顧客横断でHelixを速く一般化することです。


FigureとBoston Dynamicsの違い

Boston Dynamicsは30年以上の身体制御と商用ロボット経験を持ちます。

Figureは若いが、AIと世代更新が速い。

Boston Dynamicsは人間を超える関節設計、Figureは人間に近い全身と手を重視します。

前者は高信頼産業機械、後者はAI労働プラットフォームに近い。

市場は一社独占ではなく、作業特性で分かれる可能性があります。

第15章 安全認証とFigureの弱点

第一は動画と実態の差です。デモ性能が連続稼働を意味しません。

第二は資本消費です。ロボット、AI計算、工場、保守を同時に作ります。

第三は世代更新です。旧機種のサポート、部品供給、残存価値を明確にする必要があります。

第四は全身ニューラル制御の安全検証です。

第五は顧客集中です。BMW、Catalyst Brands、Brookfieldとの関係から、複数業種・複数顧客へ広がる必要があります。未公表顧客に関する報道は、正式発表まで確定情報として扱いません。

第六は訴訟リスクです。元安全責任者は2025年11月、ロボット安全上の懸念を提起した後に解雇されたとしてFigureを提訴しました。これは原告側の主張であり、裁判所による事実認定は出ていません。Figureの主張と今後の司法判断を分けて扱う必要があります。家庭という高い安全性が求められる市場を狙う企業にとって、組織的な安全ガバナンスは重要な論点です。

第七は中国勢との価格差です。Unitreeが1万6,000ドル級の機体を出し、UBTech、Fourier、AgiBotが続きます。米国のヒューマノイドが高価格を維持できるかは、まだ分かりません。

第八は評価額の水準そのものです。390億ドルの評価は、将来の大規模量産、継続課金、家庭市場までを織り込む強気な期待です。現在の監査済み売上や利益は公開されていないため、評価額を事業実績の証明として扱うべきではありません。


Figureの安全認証

ヒューマノイド向け安全規格は発展途上です。

既存の産業ロボット、協働ロボット、AMR、機械安全規格を組み合わせます。

Figureは、速度、力、停止、転倒、把持、電池、サイバー更新を評価する必要があります。

Helixのモデル更新後も安全性が維持されるかを回帰試験し、監査可能な記録を残さなければなりません。

第16章 日本企業への示唆と協業モデル

日本企業は高品質な機械を長期間販売する文化を持ちます。Figureは高速世代更新とデータ学習を重視します。

学ぶべきは、顧客現場へ早く入り、失敗データを回収し、AIと機械を同時設計し、専用工場を作ることです。

日本の安全、耐久、保守、部品供給はFigureが今後苦労する領域で、協業機会があります。


日本企業との協業モデル

日本企業は、アクチュエーター部品、精密加工、触覚、電池、コネクター、工場SI、安全認証、保守で協業できます。

ただし部品供給だけでは、最終的なデータと顧客関係をFigureが持ちます。

日本側は、業種別Skill、工程設計、品質検査、現場データを共同知的財産にする必要があります。

日本市場へ導入する場合、労働安全、個人情報、長期部品供給、日本語サポートを契約へ入れるべきです。


日本市場でのFigure

日本では人手不足が大きい一方、安全規制、狭い工場、長期品質要求が厳しい。

Figure導入では、日本語指示、地震時停止、保守部品、労働組合、データ保管、責任分担を設計します。

自動車、物流、コンビニ、ホテル、介護周辺で需要がありますが、介護の直接身体接触は安全要求が高く、後期市場になる可能性があります。

第17章 2030年までの三つのシナリオ

シナリオAはFigureがヒューマノイド量産標準になることです。BotQで数万台を作り、BMW、物流、住宅へ広がります。

シナリオBは家庭万能ロボットは遅れるが、工場・物流で有力企業になる形です。

シナリオCは資本負担と競争で失速する形です。

最も現実的なのはBです。Aへ進むには、数千台規模の第三者確認可能な稼働実績が必要です。

第18章 結論――Figureはヒューマノイド量産の本命か

結論

Figure AIは、ヒューマノイド企業の中で最も速くAI、ハード、量産、顧客をつなげてきた企業です。

Figure 02はBMWで実働し、Figure 03はより複雑な物流工程へ進みました。Helix 02は視覚、触覚、全身制御を統合します。

本命かどうかを決めるのは評価額でも動画でもありません。数千台を同じ品質で作れるか、10時間シフトを何年続けられるか、故障時に何分で直せるか、一時間当たりコストが人間や専用自動化を下回るかです。

Figureの次の競争は、最も賢いヒューマノイドになることではなく、最も多く働き、最も多くデータを生む企業になることです。


次回予告――Skild AIを読む


主要参考資料・公式リンク


出典対応表

  • 資金調達(2025年9月シリーズCで10億ドル超・ポストマネー評価額390億ドル・累計19億ドル超、2024年3月は6億7,500万ドル・評価額26億ドル・出資にMicrosoft/OpenAI/NVIDIA/Bezos関連、2026年7月に未承認の二次流通売買は無効と警告):報道ベース

  • Figure 03(2025年10月9日公開・身長約173cm・61kg・可搬20kg・足裏ワイヤレス充電・ダイキャスト部品・繊維外装・TIME 2025年ベスト発明、洗える繊維/多層密度フォーム/UN38.3輸送試験への適合を説明する構造電池/UL等の個別認証状況は出荷時の公式資料で要確認、一般向けの注文窓口・価格・家庭向け発売時期はいずれも非公表):Figure公式・報道

  • BMW Spartanburg(11カ月・2025年11月にパイロット完了・9万個超の部品・1,250時間超・3万台超のX3生産に関与・BMW側も稼働を確認、2026年6月以降はFigure 03をSpartanburgの生産ロジスティクス工程へ投入しシーケンシング作業を担当=未整列部品をシーケンシング台車へ並べ自律搬送システムが組立工程へ届ける「ジャストインシーケンス」支援、Figure 03の新機能は安全用の柔らかい部材・ワイヤレス充電・音声対話・触覚センサーと掌カメラ付きの手。欧州3工場への展開を検討との報道はあるが、欧州で別供給者を選ぶ可能性も指摘):Figure公式・BMW公式リリース・報道

  • BotQ(2025年の月数台→2026年4月29日時点で累計350台超、一時間に1台と会社が発表、120日足らずで24倍、アクチュエーター9,000個超/10型式以上・電池パック500個超・電池初回良品率99.3%・完成時初回良品率80%超、初年度1万2,000台から将来10万台規模の構想、Adcockは4年で約10万台の製造・配備を見込むと発言)、2026年6月20日にAdcockが「ロボット数が社員数を上回った」と投稿し第2四半期時点で700台超を示すグラフを公開:Figure公式・創業者投稿・報道。創業者公表であり第三者監査値ではない。有償顧客への出荷台数は非公表で、4月発表の「出荷」は社内R&D・データ収集・家事開発・商用ユースケース開発への配分を指す

  • Helix(2025年2月にOpenAIとの提携を終了し内製化、初代は上半身、Helix 02は2026年1月に全身へ拡張・手書きC++ 109,504行を置き換えたと同社が説明)、Project Go-Big(Brookfieldの住宅10万戸規模で人間動画データを収集):Figure公式。性能の裏づけは主に同社発表による

  • 内部告発訴訟(元・安全責任者が提訴、Figureは否定し反訴、2026年7月時点で証拠開示段階、判断は未確定、Figure 03による負傷事例の公表はなし):報道ベース

  • 第二の大口顧客をUPSとする報道はあるが、FigureとUPSの公式確認はない、中国勢の価格(Unitreeが1万6,000ドル級ほか)、390億ドルという評価額がGoldman Sachsの2035年市場予想規模にほぼ等しいとの指摘:報道・第三者推計


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