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「その時」にしか、書けない言葉がある。くだらないことに、価値があるとするならば|読書感想文

「感想文」というものが、この世で書く文章の中で苦手なものトップ3に入ります。
読書感想文は言わずもがな、映画の感想文でも、アニメの感想文でも。
どんなジャンルであろうとも、どれだけ好きな作品であっても、なぜか苦手です。

それくらい、苦手なものなので。

noteにおいて、基本的に普段は読書感想文を書かないことにしています。
まとまった例外があるとすれば、以前参加したマスクドnote企画の副賞くらい。


それでもなお、今回書こうと思ったのは。


「全力で遊んでいる大人が、眩しくて、楽しそうだったから」


そして、もしも感想文を書くことで、この方達にエールを送ることができるなら。


今の私にできる精一杯で、全力で送ろう、と思ったからです。


***


大の大人が全力で遊んだら、どうなるのか。

こうなるらしいです↓

厚さ、おかしくないですか?

これは、「#なんのはなしですか」の路地裏出版から出されたZINE、第「な」号と第「ん」号です。

「な」号は現在、ネットだと売り切れ。
「ん」号は、まだ購入できます。


「な」号は目次がないのであれですけど、「ん」号は全86ページ。
厚さ、ほぼ倍にも関わらず、金額はZINEフェスだと「な」号の半額でした。

しかも、全ページ基本2段組&行間がめちゃくちゃ狭い。
フォントサイズも、決して大きくありません。

#どうかしてるとしか と若干思います。

で、そんな文字ギッシリのZINEに何が詰まっているのかと言えば。

「日常の面白さ」でもあるし、「人生」でもあるし、あるいは「くだらないことを、全力で楽しんでいる大人の様子」かもしれません。


いろいろな楽しみ方が出来るし、いろいろな読み方ができるZINEです。

読んで何かの役に立つわけではないかもしれませんが、個人的には「おもしろい」と思います。

同じ国で生きていながら、日常を、世界を、こんな視点で眼差している人がいる。
こんな風に、描ける人がいる。
その事実が、たまらなくおもしろいです。

私には、どう転んでも出てこない、書けない言葉たち。
そしてもしかしたら、この方達にとっても、今しか書けない言葉かもしれない。

人の数だけ言葉があって、見ている世界があって、描ける「ほんとう」がある。


読みながら、思わず吹き出し、爆笑し、なぜかせつなくなる。
「なんのはなし」かは、わからないけど。

もしも人の日常に価値がないとするなら、ここでこんなにも笑っている私は存在しません。

人生に価値があるとか、ないとか。
生きている意味があるとか、ないとか。


そんなことはわからないですが、それでも、一人の読み手として、これだけは書けます。


「この本は、おもしろいです。」


#なんのはなしですか



「どんな感じなのだろう」と思っておりましたが、読んでいた通り、軸が全然ブレずに自転しているみたいな感じのコニシさんと、そのまわりを彗星みたいにぶっ飛んでいくマイトンさん。

購入したZINEを読んでいてしみじみと感じました。

コニシさんはブレなくて、まるで地球が自転しているみたいな感じなのですが、マイトンさんは振れ幅がすごい。

マイトンさんのnoteを読んでいて、以前から書くことの振り幅が大きい方とは感じていましたが、こうして一冊通しで読んでも「本当に作者同じ人……?」と何度か思いました。でも感じる文体は同じだから、おそらく同一人物。宇宙一周しているというすの夫さんの指摘は的確な気がします。

個人的には、「太陽と月」が一番響きました。人の琴線に、こうも触れてしまう。たぶん、マイトンさんだから書ける話な気がします。余談ですが、この話をZINEのラストに持ってきたすの夫さんの編集力、すごいです。
「内側に秘めた色」「息子の体の半分は崎陽軒のシウマイでできている」も好きです。

それから「紙に踊らされる國」はやっぱり発想がぶっ飛んでる気がします(褒めてます)。なんかマイトンさんっぽいと感じる文章なんですよね。「壁の向こう側は」もおもしろいんですけど、これをおもしろいと言っていいのかはわからないです。「路地裏で遊ぼう。」は、なぜかちょっと泣きそうになります。なぜだ。


そしてコニシさんはなんというか、揺るがない。

時間にしたらひと瞬きみたいな瞬間を、こんなにも面白く描ける方を、私は他に知りません。
読んだ結果「なんのはなしですか?」とはなるんですけど、やっぱりおもしろいです。

ダントツで爆笑したのは「孤独と陽気な天秤」です。ポップさんの第一声からの会話の流れが全然予想できません笑。展開が想定外すぎて、めちゃくちゃ笑いました。おかしいな、前半はなんか深刻そうだった気がするのに。

「行列」「ハルメイタ日には」「誘われたおでん」もおもしろいです。「行列」はまさかの展開でマジかと思わず声が出ました。
おでんの話はやはり楽しいです。なぜかこの話を読むと、おでんが食べたくなります。

「初恋の待ち時間」は、若干「これは……読んでいいのか……?」と思いつつ恐る恐る読みましたが、なんというか、せつない。せつないのに、結論はそこなのかと思ってなぜか面白いです。

「私達は、誰かの日常になっている。」は、このZINEの中でコニシ文学を一本で表せと言われたら、私はこの作品を選ぶ気がします。そのくらい、コニシさんの文章の面白さが凝縮されている気がします。それか「冷やし中華の終わり方」。

そんなお二人の表現に、どっぷりと浸かれる一冊です。

ここまで読んで、もし「気になる……」と思ってくださる方がいれば、ぜひ、ご自身の目で確かめてみてください。

ネットで完売の第「な」号と、お二人のZINE生に浸かれる第「ん」号、どちらもゲットできるのはこちらのイベントです↓

お時間のある方がいらっしゃいましたら、よかったら。


***

最後に、noteで読めるお二人の記事で、個人的なおすすめを1本ずつ。おもしろいですよ。
(「それかよ!」というツッコミがありましたら、別の記事に差し替えます笑)


そして、このZINEの編集に尽力された本田すの夫編集長に、心からの「お疲れ様でした!!!」を。楽しさと大変さがリアルに伝わってきます。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました。


それではどうぞ、いってらっしゃいませ。


#なんのはなしですか



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