不完全さを受け入れる視点とドリームキラーの存在
昨日に続いて今日もですが、ドン・キホーテ創業者・安田隆夫氏の著書「圧勝の創業経営」に、こんな一節があります。
「世の中に全てが完璧という状態はあり得ない。ほとんどのものが不完全で、その不完全さの度合いが違うだけ。ところが、不完全なものの中の機能不全を起こしているところだけをピックアップする人がいる。すると、局所的には正しい指摘でも、大局的には得点率が低いことになってしまう。」
この言葉は非常に示唆に富んでいます。
私たちは何かを評価する時に、つい「欠点」ばかりを探してしまいがちです。
しかし、欠点の指摘が全体の可能性を摘み取ってしまうこともあるのです。
大谷翔平選手の例に学ぶ
安田氏は例え話として、大谷翔平選手を引き合いに出しています。
「そんなバットの振り方では三振が多くなる」と指摘する人がいたとしましょう。
確かに局所的には正しいかもしれません。三振が増えるリスクはある。
けれども、その指摘を重視するあまり、ホームランを打つという大きな可能性を捨ててしまったらどうなるか?
全体としての得点力は落ちてしまいます。
つまり、細部への指摘が“全体の成果”を削いでしまうことがあるのです。
ドリームキラーの正体
ここで思い出すのが「ドリームキラー」という言葉です。
挑戦しようとしている人に対して水を差す存在。
もちろん、命の危険がある、他人に甚大な迷惑をかける、そうしたケースならば忠告は必要です。
しかし、大抵の場合は「余計なお世話」に過ぎません。
夢を持つ人に「危ないよ」「やめた方がいい」と声をかける。
その言葉は一見親切に見えますが、相手の可能性を奪ってしまうのです。
人の可能性は、誰にも完全には分かりません。
だからこそ、他人の芽を摘むのではなく、伸ばせる環境をつくることが大切だと思うのです。
虫の目と鳥の目
以前の記事でも書いたように、物事を見るには「虫の目」と「鳥の目」の両方が必要です。
虫の目:細部を見る力
鳥の目:全体を俯瞰する力
どちらか一方に偏ると、判断は極端になります。
特に「分かっている」「知っている」という傲慢さは、視野を狭めてしまいます。
大切なのは、欠点を見つける虫の目も持ちつつ、同時に「全体をどう良くできるか」という鳥の目で眺めることです。
その両方を持ち合わせて初めて、健全な判断ができるのだと思います。
不完全さを前提にした成長
この世の中に完璧な人も、完璧な仕組みも存在しません。
不完全さを前提にし、その上で「どう良くしていくか」を考える。
挑戦する人の姿勢を支えることこそ、会社や社会全体の成長につながるはずです。
ドリームキラーにならないこと。
欠点ばかりに目を奪われず、全体の可能性を伸ばす視点を持つこと。
これが、私たちに求められている姿勢だと強く感じます。
まとめ
世の中はすべて「不完全」である
局所的に正しい指摘が、全体をダメにしてしまうことがある
ドリームキラーは人の可能性を摘んでしまう
虫の目と鳥の目を両方持ち、全体を良くする視点を忘れない
安田氏の言葉は、経営だけでなく人生そのものにも響く内容です。
私たち一人ひとりが「全体を良くする目」を持ち、挑戦を支える存在になりたいと思います。
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