Clay AI副業|営業リスト作成代行の始め方【規約と法務の注意点も解説】
この記事でわかること
Clay AIを使った営業リスト作成代行で副業を始める方法(実践ワークフロー5ステップ)
法人営業経験を活かして単価を上げるコツ(単純作業から付加価値ビジネスへ)
始める前に知っておくべき落とし穴と法務注意点(規約・個人情報保護法について)
はじめに:Clay AIで営業リスト作成代行を副業にするという選択
「法人営業で培った提案力はあるのに、副業となると何から手をつけていいか分からない」 「クラウドソーシングの営業リスト作成案件は単価が安すぎて、時給換算すると割に合わない」 「AIツールを副業に活かしたいけど、エンジニアじゃないから無理だと思っている」
こうした声をよく聞きます。
この記事は、Clay AIという海外発の営業データ基盤を使い、法人営業の経験を強みに変えて営業リスト作成代行という副業を始める方法を、2026年7月時点の情報でまとめたものです。
Clay AIはノーコードのスプレッドシート型ツールです。プログラミング知識がなくても企業データの収集・加工を自動化できます。すでに評価額31億ドル(2025年8月のSeries C調達時点、1ドル147円換算で約4,600億円)まで成長したサービスで、OpenAIやAnthropic、Canvaといった企業も営業基盤として採用しています。
法人営業の経験がある人ほど、Clay AIとの相性がいいです。
理由は単純で、「どんな企業に」「どんな切り口で」アプローチすべきかというセンス(営業感覚)は、営業経験者にしか身についていないからです。ツールの操作よりも、このセンスこそが代行業の付加価値になります。
一方で、この副業には正直に伝えておくべき注意点もあります。
具体的には、料金体系が2026年3月に大きく変わったこと、規約上のグレーゾーンが存在すること、法務面で気をつけるべき線引きがあることです。この記事では、良い面だけでなく、こうした落とし穴も先に説明します。
Clay AIとは何か:営業リスト作成代行の基盤ツールを理解する
結論から言うと、Clay AIは「企業データの収集・調査・加工をAIとノーコードのワークフローで自動化する、営業版のスプレッドシートツール」です。主な機能は次の3つに整理できます。
ウォーターフォール・エンリッチメント(複数のデータベースから順番に自動検索): 150以上のデータプロバイダ(Apollo、Clearbit、Hunter、Lushaなど)に対して、1社目で情報が見つからなければ2社目、それでもダメなら3社目と自動で順番に照会し、企業名・担当者名・メールアドレス・電話番号などの取得率を高める仕組みです(2026年7月時点の公式表記)
Claygent(クレイジェント): 日本語を含む自然言語でAIへ指示できる機能です。求人情報・プレスリリース・企業サイトなど、Web上の表にしづらい情報をAIエージェントが自動で調査し、スプレッドシートのセルに要約や判定結果を書き込んでくれます
CRM・配信ツール連携: 完成したリストをHubSpotやSalesforce、メール配信ツールへそのままエクスポート・連携できます
つまりClay AIは「リストを作る」だけでなく、「そのリストに載せる企業が本当に見込み客かどうかをAIに調べさせる」ところまでを一気通貫でこなせるのが強みです。単純な企業名リストの収集で終わる従来型のリスト作成代行と違い、「なぜこの企業にアプローチすべきか」という一言コメント付きのリストを作れる点が、副業として単価を上げやすい理由になります。
運営会社は2025年8月、Alphabet(Google親会社)傘下の投資ファンドCapitalGが主導するシリーズCで1億ドルを調達しました。評価額は31億ドルに達し、既存投資家にはSequoiaやFirst Roundなども名を連ねています。
資金調達の規模から判断できるのは、これが一時的な流行りツールではなく、今後数年は開発・サポートが継続される可能性が高いサービスだということです。
ただし、2026年7月時点でClay AIのユーザーインターフェース(操作画面)および公式ドキュメントは英語のみです。日本語UIは提供されていません。
ただし、安心してください。データの入出力やAIプロンプトの処理そのものは日本語で行えます。日本企業の情報取得、日本語でのメール文面生成、日本語CSVの出力はどれも問題なくできます。
英語UIに抵抗がある場合は、ブラウザの翻訳拡張機能を併用しながら操作に慣れていくのが現実的です。
料金プランは2026年3月に大改定:新規は月185ドルのLaunchから
Clay AIについて調べると、「月149ドルから始められる」と書かれた記事が今でも多く見つかります。しかし、この情報は2026年7月時点では古くなっています。ここは正直に訂正しておきます。
Clay AIは2026年3月11日、料金体系を大きく変えました。従来のStarter(月149ドル)・Explorer(月349ドル)・Pro(月800ドル)という3プランを廃止し、Launch・Growthの2プランに切り替えたのです。
同時に、データマーケットプレイスの単価も50〜90%引き下げられています。
2026年7月時点の新規契約向けプランは次のとおりです(為替は変動するため、円換算額は目安です)。
Free(無料): 月100 Data Credits・500 Actions、クレジットカード登録不要。テーブルあたり最大200行までという制約があり、動作確認・お試し用の位置づけです
Launch(月185ドル、年払いなら月167ドル): 月2,500 Data Credits・15,000 Actions。個人・小規模で始める場合の実質的な最低ラインです
Growth(月495ドル、年払いなら月446ドル): 月6,000 Data Credits・40,000 Actions。複数クライアントを継続的に担当するなら視野に入ります
Enterprise: 個別見積もり
注意したいのは、旧プランのStarter(月149ドル)はすでに新規受付を終了しているという点です。既存のセルフサーブ顧客は現行の契約を継続できますが、これから始める人が月149ドルのプランに新規加入することはできません。2026年7月時点でこれから始める場合、有料プランの最低ラインはLaunchの月185ドルです。
料金体系はクレジット制のSaaSではよくあることですが、改定頻度が高い分野です。この記事の数字は2026年7月時点のものなので、実際に契約する前には必ず公式の料金ページで最新情報を確認してください。
もう一つ押さえておきたいのが、課金の仕組みです。2026年3月の改定以降、Clay AIの消費単位は「Data Credits(データプロバイダからの情報取得に使う)」と「Actions(ワークフローの実行・AI処理・API連携などに使う)」の2種類に分かれています。Clay公式は「多くの顧客はActionsの上限に到達しない」としており、実務上のボトルネックになりやすいのは主にData Creditsの方です。
ここで一つ誤解しやすい点があります。「Launchプランの2,500クレジット=2,500件分のリストが作れる」という単純な計算は成り立ちません。
理由は、1件の情報を取得する際に何社のデータプロバイダを経由するかで、消費クレジット数が大きく変わるからです。同じ2,500クレジットでも、作れる件数はかなりブレます。
無料プランの100クレジットについても、実務で使えるボリュームというより、動作確認用のテスト枠と捉えておいたほうが無難です。
落とし穴を先に伝えます:規約のグレーゾーンと法務リスク
ここが、この記事で一番正直に伝えたい部分です。Clay AIを使った営業リスト作成代行というビジネスモデルには、事前に理解しておくべきグレーゾーンがあります。
Clay AIの利用規約には、「Clayから取得したいかなるデータも再販しないことに同意する」という条項があります。購入したクレジットを他ユーザーへ無断で譲渡・売却することも禁止されています。
一方で、Clay AIは代理店やフリーランスのGTM(Go-To-Market)エンジニア・コンサルタント向けに、公式の「Solutions Partner Program」というパートナー制度を運営しています。審査を通過すると公式のパートナーディレクトリに掲載され、案件の紹介を受けられる仕組みです。この制度の存在自体が、「Clayを使った受託ビジネス」をClay自身が想定・容認していることの一つの証拠と言えます。
📌 ここがポイント
Clayの規約には「データの再販禁止」条項がある
一方でClayは代理店・フリーランス向けの公式パートナー制度を持っている
「代行業者がクライアントにリストを納品する行為が再販に当たるか」は、2026年7月時点で公式に明文化されていない
つまり、「規約違反である」とも「規約上まったく問題ない」とも断定できない状態がグレーゾーンとして残っています。この記事では、どちらの断定もしません。その代わりに、この記事から先では「データそのものを売る」のではなく「ワークフローを構築・運用する役務を提供する」という設計に寄せることで、リスクを下げる考え方を紹介します。
法務面でもう一つ知っておくべきなのが、個人情報保護法との関係です。
企業の商号・所在地・電話番号といった、登記情報や公式サイトで公開されている企業の基本情報は、個人情報保護法の「個人情報」には該当しません。
ただし、営業リストには実務上ほぼ必ず担当者個人の氏名やメールアドレスが含まれます。この時点で、実質的には個人情報の取扱いとして法律が及ぶと考えるのが正確です。
さらに重要なのが、本人の同意を得ずに個人データを第三者に提供する場合です。
この場合、個人情報保護委員会への届出義務が生じます(個人情報保護法27条2項)。「収集した個人データ入りリストを不特定の顧客に販売する」形になると、名簿業者と同じ法的規制を受けることになりかねません。
一方で、「特定のクライアントから委託を受けて、そのクライアントのためだけにリストを作成・整備する」という形であれば、法的な整理は異なります。この記事で紹介する設計が、後者の「委託を受けて作る役務」に寄せている理由はここにあります。
海外の事例も一つ紹介しておきます。
フランスのデータ保護当局(CNIL)は2024年12月、LinkedIn上のユーザー連絡先をChrome拡張で収集していたKASPR社に対し、24万ユーロ(約3,800万円、当時レート換算)の制裁金を科しました。
問題視された点は、表示制限をかけていたユーザーの情報まで収集していたこと、データを長期保持していたこと、本人への通知が不足していたことです。
日本国内の企業のみを対象にした案件であれば、EU規制(GDPR)が直接問題になる場面は多くありません。ただし、EU居住者の情報を扱う可能性がある海外案件を受ける場合は、この事例を念頭に置いておく必要があります。
ここまでの内容は、どれも「怖がらせるため」ではなく「安全に続けるため」に必要な前提です。次のセクションでは、この前提を踏まえたうえでの具体的な副業の始め方と、案件獲得までの流れを解説します。
よくある質問
Clay AIのスタータープランはもう申し込めない?
申し込めません。月149ドルのStarterプランは2026年3月11日の料金改定以降、新規受付を終了しています。既存の契約者は継続できますが、これから始める場合に選べる最も安いプランはLaunch(月185ドル、2026年7月時点)です。無料プランはあるため、まずは無料枠で操作に慣れてから課金プランへの切り替えを検討するのが現実的です。
営業リスト作成代行の副業の相場はどれくらい?
内容によって大きく開きがあります。国内クラウドソーシング関連の情報によると、単純な企業名・連絡先のリストアップに特化した案件は1件あたり数円〜数十円程度(1,000件で3万円前後という目安も見られます)にとどまる一方、業界・企業規模・ニーズなどを調べて絞り込む詳細調査型の案件は1件あたり500〜1,000円程度まで単価が上がる傾向があります。100倍以上の開きがあるため、「単純作業」ではなく「調べて絞り込む付加価値」を売る側に回れるかどうかが、副業として成立するかの分かれ目になります。
Clay AIは日本語で使える?初心者でも大丈夫?
操作画面(UI)とドキュメントは2026年7月時点で英語のみです。日本語UIは提供されていません。ただし、入力するデータや、AIエージェントへの指示(プロンプト)は日本語でも受け付けます。日本企業の情報取得、日本語でのメール文面生成、日本語のCSV出力自体は可能です。英語に不慣れな場合は、ブラウザの翻訳機能を併用しながら、まず無料プランで基本操作に慣れるところから始めるとハードルが下がります。
アウトバウンド営業のリスト作成をAIに外注すると何が変わる?
従来の外注は「企業名・連絡先を集めるだけ」の作業が中心でした。Clay AIを使う外注では、AIエージェントのClaygentが求人情報やプレスリリースなどを自動で調査し、「なぜこの企業にアプローチすべきか」という根拠付きのコメントをリストに加えられます。発注側から見ると、単純な名簿ではなく「営業がすぐ使える仮説付きリスト」を受け取れる点が最大の違いです。この違いこそが、単純リストアップより高い単価を狙える理由になります。
Clay AI副業の始め方:ここから先で解説すること
ここから先では、Clay AIを実際に使って営業リスト作成代行を始めるための、より実践的な内容を解説します。
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発注相場から逆算した見積もり試算のテンプレート
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この設計を無視してしまうと、リスク増加につながります。「データそのものを転売する」形で受注すると、規約上の再販禁止条項や個人情報保護法の届出義務に抵触する可能性があります(具体的な回避設計とセットで解説します)
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