解き(土)の章∞第21話|十一月の総勘定元帳(前編)
※本稿は、妻の死後、
2026年1月頃に
テキストメモへ書き綴ったものを
配信しています。
私・風志。
札幌圏で、
冴えない整体院を
運営している(笑)。
それでも、
なんだかんだで、
早25年。
その自営業者として、
毎年欠かすことのできない、
強制的で、
外すことのできない行事がある。
それは――
確定申告と帳簿付け。
確定申告を行うには、
基礎データとなる
総勘定元帳や仕訳日記帳、
そして、
日々の
日計表(予約表)
の記帳が必要不可欠だ。
その確定申告。
事業者や経営者のなかには、
「確定申告は自分でやるな派」
の方々も、
たくさんいらっしゃるようで♪
とある有名事業家さんは、
こんな発言をされていた。
「確定申告や帳簿作業に
時間を注ぐだけ無駄である。
今や、
安い税理士さんなら
2万円台で
確定申告をやってくれる。
ケチケチしないで
外注すべきだ。」
我々のような、
原材料等がほぼない
サービス業なら、
帳簿作業は
まだ単純なほうだが――
確かに、
確定申告や帳簿作業は
面倒くさい(泣)。
その有名事業家さんの
言うように、
外注したほうが
良いのかもしれない。
ただ――
自ら帳簿を付けていると、
色々と
感じ取れる面も、
実はある。
(と、僕は思っている)
年明け頃から、
記帳(入力)作業を
本格的に始める。
ある程度たまった
領収証やレシートを、
ポツポツと
打ち込んでいく。
売上管理の日計表も、
淡々と入力する。
すると――
ふと、
お客さんとの光景が
頭によぎる時がある。
例えば、
当院では、
整体後の
ちょっとした
おもてなしとして、
コーヒーを淹れ、
談笑しながら、
一緒に飲むことがある。
このコーヒー豆。
ちょいとお高めの、
某専門店さんから
仕入れている。
(※年末は、
妻の死去で
それどころではなく、
近隣の小売店で
安価なものを購入)
そのコーヒー豆の
領収証を、
何気なく眺める。
すると――
「あ~、そういえばAさん。
あの時、
このコーヒーを飲みながら、
こんな話や
あんな話を
されていたなぁ~♪
あれから、
どうなったのだろう♪」
そんな思い出が、
脳裏に
フィードバックしてくる。
その中には、
とても感慨深い
エピソードもあり、
これはこれで、
悪くない。
世の中には、
見えない力――
波動(気やオーラ)
があると、
言われている。
見えない力で、
人は
繋がっているとも、
言われている。
しばらく
来院されていない
お客さんのことを、
ふと、
頭の中で思い描いていると――
なぜだか、
そのお客さんから、
「久々に、
整体受けたいんだけど~♪」
と、
予約が入る。
そんな
”びっくりポン!”
な出来事も、
実際にある。
こんなエピソードも、
そういえば、
あった。
少し何年か前の話になるが、
とある日、
日計表から
帳簿へと打ち込みが
止まった。
この時、
少しだけ、
前後の匂いが
違ったのだ。
整体ギフト券使用――
と、
記帳されている。
さらには、
この少し前に、
手土産を買いに、
小売店を回ったような
履歴も確認された。
「あぁ~、
そういえば、
◎月◎日に
Bさんが来ていたな~♪」
「確か、
あの時は、
お孫さんが
大病をされている
お話をされていた。」
「あれから、
どうなったのかな……」
そんなことを
思い出す。
この時、
さぞ何かと
大変だろう、と、
整体券や
手土産を
用意した記憶も、
よみがえった。
せっかく
生まれてきた
お孫さんのことに
思いを向けると、
何とも言えない
気持ちになる。
人であるなら、
きっと
当たり前の感情だ。
……とまあ、
帳簿付けをしていると、
あれやこれや、
お客さんのことを
思い出したり、
感慨深くなったり、
考えたりするものだ。
そのような気持ちになるのは、
決して
悪いことではない。
(と、僕は思っている)
繰り返しになるが、
世の中には、
見えない力――
波動(気やオーラ)がある
と、思っている。
人は、
見えない力で
繋がっている
とも、思っている。
僕は、
この“波動力”を、
どこかで
重んじていたい。
そんなわけで、
面倒くさいとは
思いながらも、
帳簿付けや
確定申告は、
今も
自分でやっている。
さらに僕の場合、
年会費制の帳簿ソフト
(弥生の青色申告)を
使っていて、
毎年、
11,800円+税が
かかる。
(※2025年時点)
ぶっちゃけ、
その方の言う
格安税理士さんに
外注しているのと、
あまり変わらない
コストである(笑)。
――それでも。
このことを、
特に
強く感じたのが、
昨年度だった。
つまり――
妻・里緒が
亡くなった、
2025年。
2025年11月
である――。
(中編へ続く)

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