東京大学の世界史論述対策 予想問題 2025.12更新
先生が予想問題を作ってくれたので、私が模範解答を書きました。
目次
基礎データ
分析とデータ(時代と地域の分析)
他大の過去問が有効なんです
現在の重要なテーマ
東京大学 二次形式の予想演習12題

(赤門は入場口ではありません。左に進んでくださいね。)
基礎データ
東京大学で学びたい受験生は、共通テストを受験します。
共通テストをクリアすると、
東京大学の個別入試を受験できます。
英語などもあるんですけど、世界史に関して言えば、
社会(150分、120点)という枠で、世界史、日本史、地理などから二科目を受験します。
150分で世界史/60点と、例えば日本史/60点に解答します。
世界史に使える時間は75分くらいですね。
合格した人のほとんどが、世界史は6割/36点-7割/42点の得点だそうです。
東京大学の世界史では、①大論述(1題)、②論述(年度によって異なりますが、たいていは6題)、③一問一答(10題)の三種類が出題されます。
配点は公表されていないんですけど①30点 ②20点 ③10点だと思います。
東大の入試では、最近は①では経緯を出題することが多いですね。②では影響・特色・意義・比較を出題することが多いです。
縦の時、横の空間の把握、理解が大切です。もちろん、一国史、地域の歴史も国際情勢の中で捉えましょう。
皆伝 世界史を読んでいる人は記事や構造図を理解しているので、国際情勢の中で一国史を捉えられるし、六連問題集や世界年表を使って同時代の把握をできていると思います。
①の大論述では、少なくとも字数の8割は書きましょう。 できれば最後の行まで書きましょう。「そして、つまり、加えて、例えば」など、接続詞やつなぎ言葉で字数を稼ぐテクニックも使いましょう。固有名詞を入れて字数を稼ぎましょう。「フランスは」ではなくて「フランスの皇帝であるナポレオンは」と書くようなことです。
分析とデータ
入試年ごとの出題テーマ
2025年
①大論述
第1問の問1 20世紀前半に四つの大陸国家であるオーストリア・ハンガリー帝国、ロシア帝国、オスマン帝国、清が後継国家へと移行していく過程を、支配領域や民族構成の観点から二つに分類して書く。12行
(去年の予想は的中)
②論述
第1問の問2 オーストリア・ハンガリー帝国、オスマン帝国における民族自決の適用に関して書く。8行
(去年の予想は的中)
第2問の問1のa 9世紀の上座部仏教について2行
第2問の問1のc 義浄について2行
第2問の問2のa 1930年代のムッソリーニ政権の対外政策と、国際環境の変遷について3行
第2問の問2のb オクタヴィアヌス、トラヤヌスとの関連で、ムッソリーニ政権が強調しようとしたこと(多民族国家)について3行
第2問の問3のa キューバの革命からキューバ危機への経緯を4行
③一問一答
第2問の問1のb シュリヴィジャヤ王国
第2問の問3のb ポルトガル
第3問の1選択肢 開封/汴京、黄河、江南
北魏、詞、アケメネス朝ペルシア、メッカ、聖ヨハネ騎士団/マルタ騎士団、ドイツ騎士団、テンプル騎士団、イツハク・ラビン、アラファト、マンチェスター(鉄道の開業)、万国博覧会、オーストラリア(ラダイト運動の流刑地。去年の予想は的中)
2024年
①大論述
問1.1960年代のアジアとアフリカにおける植民地からの解放過程、及び独立直後の戦乱や混乱について12行。
アルジェリア、コンゴ、パキスタン、南ヴェトナム解放民族戦線 時代は限定されているので、簡単です。(2012年の出題に近い)
問2.独立したアジア、アフリカの持続的な低開発状態の歴史的な背景、1960年代に国際連合が解決のために行った取り組みを5行。これも簡単ですね。
②論述
問1.1-4世紀末のローマ帝国とキリスト教の関係の推移について4行(去年の予想は一応的中)、ニケーア公会議について3行、スコラ学に影響したアリストテレスの名を問う出題
問2.トゥグリル・ベクの名を問う出題、ラテン帝国の成立の経緯を2行、セリム一世の対外戦争の成果を2行
問3.先住民の文化を認めつつ、満州族の支配を徹底した清の書物政策を3行(去年の予想は一応的中)、清朝には仕えていないけれど清初に生きた顧炎武、黄宗羲の考証学の名を問う出題
③一問一答
ローマ属州、高句麗、ジャムチ、イヴァン三世、ワッハーブ、サティ(2011年にも出題)、劉永福、仏英のアフリカ政策、サパタ、エドワード・サイード
2023年
①1770-1920年の欧米、東アジアの政治の仕組み変容、どんな政体の独立国があったか。 近現代にまたがって、地域も広いので予測は難しいですね。
②明代の江南地方の発展、9世紀のマムルーク、パルティアの変容、カーリミー商人
③ペスト、医学、薬学、コレラ、温暖化
世界史のテーマ別問題集https://note.com/kaiden_juken/n/n3a95ea3bcae8?magazine_key=mc0ae0b6eb4a3には感染症の大問も入れてあったので、解いた人には簡単だったでしょうね。
2022年
①8-19Cトルキスタン(ウイグル弾圧という時事テーマ)
②ハンムラビ法典、大憲章、戊戌の新法(法治国家とポピュリズムという時事テーマ)
③十字軍、大戦、中東戦争
2021年
①5-9C西欧東欧正教.イスラームへの地中海世界の分化、形成過程
②14-15C農民の地位.露農奴の解放後.ホセリサールとフィリピン革命.アパルトヘイト廃絶の過程
③遊牧民.先住民
2020年
①15-19C冊封体制と変容を朝鮮、ヴェトナムを事例に論じる
②BC3C匈奴.20C初頭の蒙古西蔵の独立.19C後半のスエズをめぐる英国とエジプト関係.豪入植と白人主義形成の過程.1920代の移民黒人.米墨戦争
③思想.宗教 墨家.考証学
2019年
①18世紀半ばから1920年代までのオスマンの解体過程
②ベンガル分割令の意図と内容・南洋諸島の20世紀・ニュージーランド独立・半島の三国時代・渤海と唐の関係
③人、物、思想の移動
2018年
①19世紀~20世紀の女性の活動・女性参政権獲得の歩み・女性解放運動
②宗教の生成・伝播・変容(古代インドの宗教、典礼問題、托鉢修道会、英国教会成立の経緯
③地域や人々のまとまりとその変容
2017年
①「古代帝国」が成立するまでのローマ、黄河・長江流域における社会変化
②世界史における「少数者」 (ポーランド王国、「文化闘争」、シンガポールの華人、英仏の植民地抗争、米国の公民権運動)
③古代から現代に至る戦争の歴史
他大の過去問が有効なんです
論述を出題する他の大学のテーマと重なることもあります。
2022年の「8-19Cのトルキスタン」は、2016年の京都大学「トルコ系の人々のイスラーム化」と重なります。大憲章は2019年の一橋大学と重なります。
2020年の「BC3Cの匈奴」は、2017年の京都大学と重なります。
2019年の「18世紀半ばから1920年代までのオスマンの解体過程」は、2018年の京都大学「近代のオスマン帝国や成立初期のトルコ共和国の国家統合」(300字)と重なります。
問題集を終えた人は、京都大学、都立大学、一橋大学の論述を解いたり、時間的な余裕のない人は15年分くらいの問と解答と読んでおくといいと思います。名古屋大学、早稲田大学の国際教養学部にも目を通しておきましょう。
地域と時代の分析に基づく出題の予想
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