見出し画像

海運くん Weekly DashboardVol.008/ 2026年8月14日号

目次

  1. 今週の海運くん指数

  2. 運賃市況 ― 北米は再び上向き

  3. 需要と運賃の“ねじれ”はさらに鮮明

  4. 台風ドルフィン後の中国港湾バックログ

  5. パナマ運河「400万ドルのFast Pass」

  6. Global Container Market Heat Map

  7. 今週の重要ニュース

  8. 船社業績から見る運賃高止まりの背景

  9. 荷主・Forwarder・Carrierの実務ポイント

  10. 来週見るべき5つのポイント

  11. 今週の結論 ― DemandよりEffective Capacity

  12. 最後に

― 需要減速でも運賃は上昇。今度は「供給制約」が主役へ ―

今週のコンテナ市場は、かなり面白い局面に入っています。

これまで北米市場では「Frontloading終了後に運賃がどこまで下がるか」が焦点でした。しかし実際には、7月の米国輸入は約250万TEUと依然高水準。一方、今後は8月222万TEU、9月199万TEUへ減少するとの予測があります。

それでもTranspacificの運賃は再び上昇。

つまり現在は、

需要の強さだけで運賃が上がる市場
から
供給制約・Blank Sailing・港湾混雑でも運賃が支えられる市場

へ少し性格が変わっています。

そこへ台風ドルフィン、パナマ運河、中東情勢が重なりました。


1|今週の海運くん指数

海運くん指数:72 / 100 🔥 Tight

前週:67 → 今週:72

今週は+5ポイント。

理由は運賃だけではありません。

北米運賃の再上昇に加え、上海・寧波の台風バックログ、TranspacificのBlank Sailing、パナマ運河の待機・喫水制限、中東の航行リスクを加味しました。

特に今週はCapacity / Disruption側からの上昇圧力が強いと評価します。


2|運賃市況

北米:再び上向き

8月13日時点のDrewryでは、Transpacificが再び上昇。

上海 → New York:8,706ドル/FEU(前週比+10%)

上海 → Los Angeles:6,244ドル/FEU(+6%)

となっています。

さらにDrewryは、直近2週間でそれぞれ10便が欠航、来週も7便のキャンセルを予定しているとしており、船社による供給調整が運賃を支えている構図がかなり鮮明になってきました。

前週までの

「Frontloadingが終わっても北米運賃が崩れない」

から、今週は一歩進んで、

「需要が減速する局面でも供給調整によって運賃が再び上がる」

という状態です。

これはかなり重要な変化です。


3|需要と運賃の“ねじれ”はさらに鮮明

7月の米国コンテナ輸入はDescartes集計で約250万TEU。

中国発も873,129TEUと、約1年ぶりの高水準でした。

一方、NRF/Hackett Associatesの従来予測では、

7月:247万TEU

8月:222万TEU

9月:199万TEU

と減少していく見通しです。

それなのにTranspacific運賃は上昇。

ここから分かるのは、

Demand ↓
でも
Effective Capacity ↓

なら運賃は上がり得るということです。

船社側のBlank Sailingに加えて、今週は台風による船腹の滞留まで発生しました。

したがって、今後は米国輸入量だけを見て「運賃は下がる」と判断するのは危険です。


4|今週最大のニュース:台風ドルフィン

先週は「台風通過後のバックログに注意」と書きましたが、今週それが実際に発生しました。

ここから先は

3,684字 / 2画像

¥ 500

Amazon Payで支払うと最大2%還元のチャンス! 9/30まで

この記事は noteマネー にピックアップされました

noteマネーのバナー

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?