もしノアールとオランが妖怪だったら?
ノアールちゃんとオランくんの新解釈童話シリーズ、今回は少しだけ寄り道です。
もし、この二人が妖怪だったら?
怖い話にしたいわけではなくて、
少し不思議で、少し夜の匂いがして、でも最後にはちゃんと可愛い。
人間ノアールと妖怪オラン。
妖怪ノアールと人間オラン。
そして、二人とも妖怪だった世界。
どの世界でも、ノアールちゃんは怖がらずに近づいて、
オランくんは困りながらも、結局そばにいる。
今回はそんな三つの妖怪ifを、
短い解釈と短文SSで並べてみます。
1.人間ノアール × 妖怪オラン


解釈
怖がらない少女と、
怖がられることに慣れた妖怪。
オランは、人に見つからないように生きている。
でもノアールだけは、見つける。
しかも逃げない。
むしろ、
「どうして隠れてるの?」
って近づいてくる。
短文SS
「そうなの?」
赤い提灯の下。
ノアールは、
銀色の耳を見つめて首を傾げた。
「あなた、妖怪なの?」
夜風が揺れる。
銀色の影は、
少しだけ目を細めた。
「・・・・。」
「怖くないのか」
小さな声。
ノアールは、
きょとんとして笑う。
「可愛いのに?」
その瞬間、
妖怪は少しだけ困った顔をした。
「・・・困る。」
2.妖怪ノアール × 人間オラン


解釈
甘い匂いに誘われて現れる、春夜の小さな怪異。
見えてしまったオランくんは、本当なら関わらない方がいいと分かっている。
でも、放っておけない。
短文SS
「これ、甘い?」
夜の縁側で、
ノアールは小さな菓子を指さした。
「……食べるのか」
「食べたい」
オランは少し黙って、皿を寄せる。
「……苦いのは、やめとけ」
ノアールは、嬉しそうに笑った。
「やさしいね」
「……困る」
3.妖怪ノアール×妖怪オラン


解釈
人間に混じって、
夜の街で暮らしている二人。
ノアールは甘味処に入り浸る小さな怪異。
オランは無口な銀狐。
二人とも人間の真似が少し下手。
短文SS
「人間って、毎日おやつ食べるの?」
「……毎日は食べない」
「じゃあ今日は特別?」
オランは黙って、
団子をひとつ皿に置いた。
「……嫌いじゃない」
ノアールは嬉しそうに笑う。
「特別、可愛いね」
妖怪だったら、もっと怖くなるのかと思ったら、
結局この二人は可愛かった。
ノアールちゃんは、どの世界でも「どうして?」と首を傾げて近づいていく。
オランくんは、どの世界でも黙って困りながら、最後には手を差し出している。
人間でも、妖怪でも。
童話でも、夜道でも。
この二人はきっと、
少し不思議な場所で、今日も隣にいる。
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