生活保護で得たものと失ったもの
序章
生活保護で暮らしてるかけるんです。
おかげさまで生きていることができています。
ここからは、生活保護で、得たものと失ったもの、それぞれの面で書いていこうかと思っています。
生活保護は、誰もが思わぬ事故や病気など、やむを得ない状況に陥り、生活に困る状態になったときに使うことができる権利です。
ですので、市町村の生活保護課などの窓口に悩んでいる方は、支援者などと一緒に行くことができるといいかな~と思っています。
そうすると、窓口で話す際の心の重荷が減り、正当な手続きを進めやすくなります。
しかし、働くことができる方は、ここには当てはまらない場合もありますので、ご注意ください。
第1章 生活保護で得たもの
1.お金
日本国憲法の第25条に「国民に対して、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と示してあります。これにより、生活保護は存在するのでと思うのですが、お金は生活をするうえで、なくてはなりません。
生活保護を受けるほとんどの方が、お金に困って、受給される場合が多いのは事実です。それを守ってくれるものこそが、生活保護だと私は思っています。生きているという、「生存権」を守るということに、本質があるのではないでしょうか?
生活保護という制度を知らずに、もしくは、知っていても使わずに、あるいは使えずになくなってしまう方もいるかと思います。生きる上での、最後の砦かもしれません。
生活保護を受給すると、最低保証の金額が、自分の住んでいる市町村から、入金されるシステムになっています。
その内訳としては、住居費(その地域により、最低額が算出され、その価格以下のところに住むことが条件)、医療費、その他(生活に必要な眼鏡代など)、そして就職に必要とされるものなどです。
ですので、最低限度の生活をすることにおいては、何とかやっていけるかどうかの額で生活保護は受けることができます。
もし、その生活保護の水準を超えると、生活保護はストップしてしまいます。ですので、ぎりぎりの水準で、生活保護を抜けてしまうと、結構、大変な思いをしてる方が多いのは事実です。
だからこそ、この生活保護は、抜けにくいといわれるのは、そのためだと思われます。もし、抜けてから、メンタルの状態を崩したときどうすればいいのか?ということを思ってしまい。なかなか、抜けることができないのも事実です。
だったら、このままの状態を続ける方がいいのではないだろうか?と思うのも無理はありません。
そこで、私が提案したいのは、生活保護期間に稼いだ収入を市町村の生活保護課などで個別に貯めておいて、それを生活保護から出ることができた時に、その何割かを与えるというのはどうかと思いました。
そうすることで、生活保護の間も労働意欲が湧き、生活保護を脱失することのできる方が増えるのではないか、と思うからです。
2.安心感
生活保護が、生活のセーフティネットと言われるように、生活において、最低限度を保証してくれています。
そこで生まれる、「安心感」は、とても重要なことです。
生きていていいんだなと思えること、今日食べるものがあること、電気が使えること、お風呂にはいれること、すべて当たり前のことだと思われがちですが、それができない方も実際にいるのです。
それが当たり前にできる安心感、それも生活保護の大事なことの一つだと思います。
わたしも、以前は、実家を出て、グループホームに入ったはいいが、生活に苦しんでいました、そこで支援者が勧めてくれた生活保護により、安心感を得たのは事実です。
安心する場所で、安心して寝れて、過ごせる。これがどんなに大切かを考えてほしいなぁと思います。
3.医療費
生活保護の方は、現在は医療をほぼ無料で受けられます。
そのため、病院に多く通院している私にとっては、かなりの負担減になっています。
しかし、それには、条件があって、医療券というものをその都度、役所に取りにいかなければなりません。コロナの時期は、電話を役所にすると、FAXで病院に医療券を送ってくれてたのですが、私の区域では、現在は、取りに行く必要があります。それが、大病であってもです。そうしないと、10割負担になってしまうこともあります。
友人の例を挙げると、里帰りで、他県に行って、急病になり、救急車で搬送され、10割負担になったという例もあります。
後日、戻ってくる場合もありますが、その時の負担額は、かなり苦しいです。
それと、人にもよりますが、生活保護の場合、病院の受付で、医療券と生活保護であることを伝える必要があるので、それがすごく悲しくなります。
さらに、医療費を払ってない後ろめたさもあり、かなり悪い状態でないと、病院に行かないということが、私の経験ではあります。
4.社会資源とのつながり
社会資源とは、病院であったり、市役所の生活保護課であったり、地域包括支援センターなどの施設の資源や、病院のケースワーカーさん、医師、心理士さんなどの人的資源、それに、生活保護や、障害者年金、デイケアなどのサービスや制度のフォーマルのものと、家族やご近所、リカバリーカレッジやピアサポート、NPO法人やボランティアなどのインフォーマルのものに分けられます。
わたしは、生活保護を受けるようになって、この社会資源のフォーマルなものはもちろん、インフォーマルなものも多く、接点ができるようになりました。これは、少し、心のゆとりができるようになったため起こったことだとも思います。
これからも、つながりを大切に生きていきたいと思っています。
5.自由な時間
先ほども心のゆとりができたということで、書きましたが、お金が少しでもあるということ、そして、安心して生活できるということで、メンタルが落ちることが少なくなって、入院もせずに、今は、作業所に行きながら、就職の準備をしているところです。自由に使える時間で、このような書き物をしたり、音楽を楽しめる時間が出来たと思えています。
入院していた時の方が、時間はあったはずなのですが、心のゆとりや、悪い考えがグルグル回って、頭がいっぱいになってたのかもしれません。
結果として、今のこの状態を維持できたのが、安定して自由な時間を作ることができるようになったのかもしれません。
第2章 生活保護で失ったもの
1.社会への信頼
まず、生活保護になることで、失われる一番きついものかもしれません。
生活保護をあえて受けない方も、実際にいます。それは、一つは、社会への信頼、近所でのうわさや、家族への批判が怖いかたも、一定数は、いるかと思います。おそらく、生活保護を公にすることさえ、いやだと思う方は多数いて、恥ずかしいと思う方は多いと思います。
しかしながら、それをしっかり受け止めて、これから働けるようにまたなって、しっかり税金を納めれられるように努力する必要はあると思います。
わたしも、もちろん、このまま生活保護のまま人生を終えるつもりはありません。しかし、働くことが無理な方も一定数います。それを非難される方もいるのも事実です。
だからこそ、この問題は、根深く、難しい問題かと思います。
2.自由な環境
生活保護になることで、思い通りの物件には住めなくなります。しかも、かなり選択肢が狭くなるのが事実です。
貸してくれる大家さんがいなかったり、保証人がいなかったり、断られることが多かったり、なかなか住む場所を見つけるのも大変です。
自分自身、一度は一人暮らしも考えました。しかし、洗濯機・冷蔵庫・エアコンなどの家電製品や布団などの住むために必要な最低限度のものを買うだけのお金を手元になく、グループホームで暮らし始めて、現在に至ります。もちろん、グループホームもいいところはありますが、自由を求めるならば、一人暮らしの方がいいです。グループで住んでいるので、色んなトラブルに巻き込まれることもあります。
他にも、生活保護になると、車やバイクを持つことがほぼできません。それにまして、運転することさえ、出来なかったりします。
なので、わたしも、15年近く車を運転してないペーパードライバーです。
田舎で車のない生活は、かなり大変です。以前いたグループホームは、最寄りのバス停まで、歩いて30分ほどかかるので、町中に行くまで、かなりの労力と体力がいりました。今は、引っ越しをして、かなり楽になりましたけど。それでも、毎日、歩いての移動です。少しずつ、体力はつきますけどね。
3.友達
生活保護をオープンにすることで、友達が減ることはよくあることです。しかし、私自身は、それまでの関係性だったと思っています。
逆に、お金を持ってなくても、つながっている友達のほうが、本質的には、大事にできる友達のような気がしています。
しかしながら、大切な友達が自分の周りから少なくなっていくことは、悲しいことだと思います。
自分は、その点恵まれていると思います。友達も家族もそんなに離れなかったのだから。
4.販売すること
生活保護を受けることで、毎月、収入申告書というものを役所に届ける必要が出てきます。それは、毎月、どれだけ収入がありました、ということを虚偽なく申請することが必要になるということです。
申請だけでなく、通帳のコピーも届けないといけません。
以前、わたしは、Amazon kindleに自分の文章を100円くらいで販売していました。それも収入申告をしていましたが、月に500円くらいにしかならない、その収入を辞めてください、と言われ、辞めてしまった経緯もあります。
さらに、収入申告するということで、メルカリやヤフオクなどの個人売買サイトの販売をすることに規制がかかってしまいます。
もし、そこで収入を得たとしても、申告して、生活保護費が減額、廃止になる可能性もありますから。
わたしは、この販売することの自由を得るためにも、この生活保護を脱したいと思っています。
5.入院保険
生活保護を受給すると、医療費がほぼ無料と言いましたが、それまで加入していた入院保険もやめないといけません。もし、入院した際に、保険金として、収入が入るためだと思います。
私の場合、二十代から掛けていた入院保険がありました。終身型だったので、かなり掛け金は安めでしたが、手厚い保障を得ていました。
しかし、その保険を手放すことで、今は、五十代ですが、再度入院保険に入るとなると、かなり掛け金が高くなり、保障範囲も小さくなるのが現実です。
終章
生活保護で、得られるものだけしか見てない方もいるかもしれないと思い、失われるものも自分なりの見解で描いてみました。
もっと生活保護のことを知ってほしいという思いと、届かなければいけないところに届いてほしいという想いで今回書いてみました。
おそらく、自分だけでは、書けてないところもたくさんあるかとは思いますが、たくさんの人が声を上げることで、変わることもあるかと思います。
少しずつですが、いい方向へ変わっていくことを望んでいます。
