子育て中のメンタル不調は、気合いより仕組みで乗り切りたい
子育てをしていると、気合いが必要に思える場面がたくさんあります。
眠くても起きる。
しんどくても子どものお世話をする。
家事が残っていても、もうひと踏ん張りする。
私も以前は、調子が悪い日にうまく動けないと、「もっと頑張らないと」と考えていました。
でも、メンタル不調が続いているときは、その気合いを出すための力自体が残っていないことがあります。
頭では動いた方がいいとわかっている。
子どもを大切にしたい気持ちもある。
それでも、次に何をするか決めるだけで疲れてしまう。
そんな日に、元気な日の自分と同じ動きを求めるのは、やはり難しいです。
最近は、気合いで乗り切ろうとするより、しんどい自分でも動きやすい仕組みを、元気な日に少しだけ作っておく方が暮らしは回りやすいと感じています。
仕組みといっても、立派な家事管理表や細かい育児ルールではありません。
考えなくても選べるものを用意する。
調子が落ちたときの合図を決める。
頼む言葉を短くしておく。
今回は、うつ病を抱えながら子育てをしている私が、「気合いに頼らないために決めていること」を書いてみます。
気合いで乗り切れた日は、次の日に響くことがある
調子が悪くても、無理をすれば動ける日があります。
子どもと遊んで、ごはんを用意して、お風呂に入れて、寝かしつける。終わってみれば、「今日はちゃんとできた」と思えるかもしれません。
けれど私の場合、その反動で翌日にほとんど動けなくなることがあります。
一日だけを見れば乗り切れていても、暮らし全体で見ると無理が続きません。
子育ては、その日だけで終わる仕事ではありません。明日も朝は来ます。
だから今は、「今日どこまで頑張れるか」よりも、「明日も最低限動けるように、今日は何を減らすか」を考えるようにしています。
これは、楽をするためだけではありません。
気合いが切れたときに、子どものお世話も自分の休息も一緒に崩れてしまわないためです。
不調なときほど、決めることが重たくなる
メンタル不調の日に大変なのは、家事や育児の作業そのものだけではありません。
何を食べるか。
どの家事を先にするか。
子どもと何をして過ごすか。
パートナーに頼るほどなのか。
小さな判断が、一日の中に何度もあります。
元気な日ならすぐ決められることでも、しんどい日は選択肢を見るだけで疲れます。そして決められない自分を責めて、さらに動けなくなることもあります。
そこで私は、不調な日に頑張って正解を選ぶのではなく、元気な日に「迷ったらこれ」を少しだけ決めるようになりました。
仕組みは、自分をきっちり管理するためのものではありません。
しんどい日の自分から、判断する仕事を減らすためのものだと思っています。
調子を「元気か、だめか」の二択にしない
以前は、動ける日は普通、動けない日はだめ、と考えていました。
でも実際には、その間にいろいろな調子があります。
今は大まかに、次の3段階で考えています。
余裕がある日
少ししんどい日
かなりしんどい日
少ししんどい日は、夕食を簡単なものにする。お風呂はパートナーに相談する。予定をひとつ減らす。
かなりしんどい日は、子どもの安全、食べるもの、必要なお世話を優先する。それ以外は後回しにして、ひとりで難しければ早めに助けを求める。
細かく点数をつける必要はありません。
「今日は黄色信号かもしれない」と気づくだけでも、限界になる前に予定を減らしやすくなります。
私は、何もできなくなってから休むことが多かったので、この途中の段階に気づくことを大切にしています。
「迷ったらこれ」を家の中に用意しておく
しんどい日に一番助かるのは、考えなくても選べるものです。
わが家では、食事ならすぐ出せるものや簡単に用意できるものを、いくつか決めています。
遊びなら、絵本、動画、子どもの隣で横になりながら見守れるおもちゃなど、親の体力をあまり使わない選択肢を持っておきます。
家事は、「今日やらないと困るもの」だけにします。
大事なのは、元気な日に完璧な備えを作ることではありません。
買い置きがなくなる日もあります。用意したものを子どもが嫌がる日もあります。せっかく決めても、うまく使えないこともあります。
それでも、「何も思いつかない」状態から考え始めるより、ひとつ候補があるだけで少し楽になります。
仕組みは、必ず成功する方法ではなく、迷ったときにつかめる手すりのようなものだと思っています。
助けを求める言葉も、先に短くしておく
しんどさが強くなるほど、「なぜつらいのか」を説明するのが難しくなります。
私も、ちゃんと説明してから頼まなければと思い、結局何も言えないことがありました。
今は、説明より先に状態とお願いを短く伝えるようにしています。
「今日は黄色信号。お風呂をお願いしたい」
「今は考えるのが難しい。夕食を決めてもらえると助かる」
「30分休みたい。その間、子どもを見ていてほしい」
もちろん、パートナーにも予定や疲れがあります。いつでも頼めるわけではありません。
それでも、限界になってから長い説明をするより、少し早めに具体的なお願いを共有する方が、話し合いやすくなりました。
元気なときに「しんどい日は、こう伝えるかもしれない」と話しておくことも、わが家にとっては大切な仕組みです。
仕組みが使えない日も、失敗にしない
仕組みを作ると、今度は「決めたとおりにできなかった」と自分を責めたくなることがあります。
調子を確認することすら忘れた。
買い置きを切らしていた。
助けを求める前に、余裕がなくなった。
正直、私にもよくあります。
だから、仕組みを守ること自体を新しいノルマにはしないようにしています。
使えたら助かる。
使えなかったら、また使える日に戻る。
合わなくなったら、仕組みの方を変える。
自分が仕組みに合わせるのではなく、今の自分と家族に合わせて仕組みをゆるく変えていけばいいと思います。
また、つらさが強く、子どもの安全を見ることが難しい、自分や誰かを傷つけそうで怖い、ほとんど動けない状態が続いているという場合は、家庭の工夫だけで抱えず、身近な人や医療機関、自治体の相談窓口などにつながることも必要です。
助けを借りることも、暮らしを守る仕組みのひとつです。
明日ひとつだけ仕組みにするなら
全部を一度に整える必要はありません。
明日ひとつだけ試すなら、しんどい日に何度も迷っていることを一つ選ぶのがよいと思います。
夕食を決めるのがつらいなら、「迷った日はこれ」を一つ決める。
頼る言葉が出てこないなら、短いお願いをスマホに一つメモする。
休むタイミングを逃すなら、自分の黄色信号を一つ書いておく。
わが家も、まだ試行錯誤中です。
仕組みを増やしすぎると管理が大変になるので、役に立たなくなったものはやめています。
ひとつ決めて、少し楽になれば残す。合わなければ変える。
それくらいのゆるさで十分です。
まとめ
子育て中のメンタル不調を、気合いだけで乗り切り続けるのは難しいです。
頑張れないからではありません。
不調なときは、動く力だけでなく、考えたり決めたり説明したりする力も少なくなるからです。
だから私は、元気な日に少しだけ仕組みを作っておくようになりました。
調子を大まかに分ける。
「迷ったらこれ」を用意する。
助けを求める言葉を短くしておく。
仕組みを使えない日も失敗にしない。
どれも、毎日きれいにできているわけではありません。
それでも、気合いが残っていない日に、自分と家族を少し助けてくれることがあります。
今日を乗り切るために必要なのは、もっと頑張ることではなく、頑張れない日にも使える小さな仕組みかもしれません。
全部を変えなくても大丈夫です。
明日の自分が迷わずに済むことを、ひとつだけ先に決められたら、それで十分だと思います。
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