単身高齢者の「家賃問題」に思う 賃貸も持ち家も、実は出費はそれほど変わらない
京都新聞の「単身高齢者の入居困難」をあつかった記事がネットでバズっていた。
高齢者の入居を嫌がる家主が多く、記事の人は20件以上拒否されたという。
やっと決まったと思ったら家賃負担が重く、年金でギリギリの生活、ほとんどお金が残らないという。
この記事を読んで、
「やっぱり持ち家でなくては不安」
と思った若い人も多いだろう。
しかし、一方では、住宅ローンが払えなくなって破産寸前という記事も近頃よく見る。
いずれによ、高齢者が住居を借りやすくする制度は、これからますます必要だと思う。
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しかし、年金手取り14万円もらって、家賃6万5000円って、そんなに苦しいか? と思った。
そう思った人は多いのではないか。だって、私を含めて、同じくらいの条件で生活している人はたくさんいる。
同じ単身でも、この記事の人は結婚していたから、亡夫の遺族年金が入る。ずっと独身で国民年金だけなら、もっと低い支給額の人は多いのではないか。
言いたいのは、「収入14万円で、家賃6万5000円」で苦しいなら、持ち家だってそう変わらないよ、ということだ。
なぜなら、持ち家も住宅費がけっこうかかるからだ。
マンションだったら、管理費がかかり、固定資産税がかかる。管理費だけで月2〜3万円。築年数が増えれば、保全のコストも増え、もっと上がる。税は様々だろうが、月にならせば1万円以上のところが多いだろう。
一軒家の場合は、管理費はかからないが、やはり固定資産税がかかる。
そして、修繕費や改修費の出費が定期的にある。マンションも共用部分以外は自分で出す場合が多いだろう。一軒家なら当然全部負担しなければならない。
プラス、災害保険料を普通は払っている。最近は天災が多いから、これがどんどん上がっている。
自然の老朽化にくわえ、地震や台風のたびにガタが来る。日本の住宅とはそういうものである。保険料でまかなえる場合も、まかなえない場合もある。災害との因果関係が証明できないと保険はおりない。それを証明するために別に高額の調査費がかかったりするのだ。
これらの出費は、月で平均すれば、やはり5万円くらいは見ておいたほうがいいのである。
賃貸の場合は、経年や災害による修繕費は家主の負担だろう。
だから、家賃が5万円前後なら、住宅費(住宅にまつわる出費)は持ち家の場合とそれほど違わない。
もちろん、持ち家なら資産だから、貸したり売ったりすればお金になる。しかし、普段住んでいる分にはそれは関係ない。
この記事の人が、14万円で苦しければ、持ち家に住んでも、やはりお金がギリギリになるだろうと思った。
(ギリギリでも、年を取れば貯金の必要もなくなるのだから、いいではないか、と思うが、それはともく)
年金手取り14万円で、家賃6万5000円を引けば7万5000円。
食費は1日1000円以下に抑えているというから、それ(3万円)を引いても4万5000円残る。
あとは光熱費だから、普通に考えれば足りなくなることはない。
ただ、この人の場合は足が悪く、その治療費がかかっているようだ。それが月2万円以上だと、たしかに苦しくなるだろう。
だから、この記事のポイントは、住居費の問題であると共に、単身入居の問題であり、治療費の問題でもある。
この記事はポイントを絞り切れていない。
選挙を前に、政治の課題を言いたいようだが、一般論にはなっておらず、さまざまな問題を一身に背負えば誰だって苦しくなる、という感想になる。
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余談だが、退職して意外に負担を感じるのが交通費だ。
私は車を使わない。だから公共交通機関を使うが、日本はこれが高いのである。
ニック・ヘイワードという在日アメリカ人歌手のYouTubeチャンネルをよく見るが、その中でも「日本の新幹線の運賃の高さに驚く」と言っていた。
新幹線が高いから、田舎になかなか帰れない人は多いのではないか。
最近は格安航空券という選択肢があるが、空港から市街までが遠い、とニックが嘆いていた。
車に関しても、アメリカは高速料金がない。要するにガソリン代だけでどこまでも行けるらしい。
バス代も、東南アジアでは10円20円で乗れる(ただし、ボロいが)。
日本は、隣の駅と電車で往復するだけで200円から300円かかる。バスの初乗りも100円以上。1日1000円で生きているのに、それはキツイ。タクシーなんて、最初から乗る身分と思っていないから、いまいくらかも知らない。
現役時代は、主に会社の定期券で動いていたので、交通費の高さを実感していなかった。
年金生活に入ると、交通費の高さに行動を制限される気がする。これはあまり指摘されないことだと思う。
