カラスの日
ネパールの祭り、ティハールが、今日(27日)最終日のようだ。
約1週間の祭りの中で、「犬の日」が有名だろう。その日は国中で犬が称えられ、犬はお化粧されてご馳走をもらう。
犬の日は祭りの2日目で、1日目に称えられるのは「カラス」だ。
カラスと犬が、ネパールでは、閻魔大王の使いとして崇拝されているのである。
私はたまたま旅行中に、首都のカトマンドゥでこの「カラスの日」を体験したことがある。
その日は、建物の屋上などに、カラス用のご馳走が置かれたりするらしい。
私はそれは見なかったが、子供たちが書いたたくさんのカラスの絵が、街中に飾られているのを見た。
日本では、こんなにカラスが愛されていない。国による違いが面白かった。
日本神話によれば、神武天皇を大和の地に導いたのはカラス(八咫烏)だから、かつては尊敬されただろうが、いまはどちらかというと嫌われ者だ。
祭りの日だったこともあるだろう、ネパールの人たちは綺麗に着飾って、おしゃれだった。
カトマンドゥの街も美しい。
ただ、何か埃っぽく、ゴミがところどころに堆積していた。
ネパールは山の中の国で、海がなく、カトマンドゥには川も流れない。だから、どうしてもゴミが溜まるんだな、とか思った。
こういう環境では、カラスが悪さをしそうだが、ネパールでは尊敬されているので、カラスも滅多なことはできない。
何しろ、閻魔大王の使いであり、ネパールの人たちによれば、カラスが人間の日常の行動を観察して、大王に伝えている。
人間が悪いことをしたら、それを閻魔に伝える役だ。自分が悪いことをできるはずがない。
ネパールの人たちは、このように、カラスを持ち上げて、品行方正にさせている。ネパールのカラスは、日本のカラス以上に威厳があり、そっくり返っている(ような気がする)
カラスは確かに、早朝から夕方まで、街の高いところに位置を占め、人間をじっと観察しているように見える。
夜も、闇に溶け込んで、近くに潜んでいる気がする。
私は、ネパールの「カラスの日」を体験して以来、カラスが頭上にいると、何となく緊張する。
私についてのいい報告だけを閻魔大王に上げてほしいものだと思う。
