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脳汁が出るほど「変態的」な熱量。映画『ヴァージンパンク』にジャパニメーションの真髄を見た

どうも。
最近はもっぱら映画館の暗闇に癒やしを求めている一介の映画好きです。

梅津泰臣監督×アニメーションスタジオシャフト、『ヴァージン・パンク Clockwork Girl』を観ました。
結論から言いましょうか。この映画、「本気の変態」が作っています(最高に褒めてます)。

まずは、まだ観ていない方のためにざっくりとしたあらすじを。
舞台は、警察がもはや機能していない、バウンティハンター(賞金稼ぎ)たちが跋扈する混沌とした世界。
主人公の少女・ウブは、ある事件をきっかけに、非道な男・エレガンスによって14歳にして機械の体へと強制的に改造されてしまいます。
脳以外はすべて機械。
心と裏腹にエレガンスに従わされる日々の中で、彼女は過酷な戦いへと身を投じていく……。

といった、いわゆるサイバーパンクな世界観なのですが、その中身がとにかく濃い。
濃すぎて胃もたれするレベルです。

「ロマン」と「変態的こだわり」のフルコース

まず、僕の語彙力を奪ったのがアニメーションの圧倒的なパワーです。
主人公の腕が銃に変形するギミック、あれ、男なら誰しもが一度は夢想するロマンですよね。
その変形プロセスのアニメーションの細かさといったら……。
「ああ、ここを動かすためにこのパーツがスライドするのね」と納得させられる説得力。

さらに、バトルシーンの肉弾戦もすごかった。
特に、片手で重たい一撃を受け止めるシーン。
パンチの重さがこっちまで伝わってくるんですよ。
殴った側の拳が砕ける描写の生々しさには、思わず劇場で身を乗り出しました。

そして、一部の層に熱烈に支持されるであろう「こだわり」も凄まじい。
シャワーシーンのCGや、おっぱいの揺れ。
…いや、不謹慎かもしれませんが、あえて言わせてください。
「ありがとうございます」と。
そこに対する執念というか、美学を感じるんです。
これぞジャパニメーションの真髄。

エレガンスという「最低で最高」な外道

この作品を語る上で外せないのが、敵役のエレガンスです。
こいつの趣味が、部屋も服もとにかくキモい(笑)。
でも、その「キモさ」を演じ切る小西克幸さんが、もう一流すぎ。
「相手の肉体を再起不能にして、14歳の機械の体にして従える」
「スリープモードを悪用して、着替えや風呂まで管理する」 書いていて「どんだけ外道なんだ」と思いますが、その徹底した変態っぷりが物語に強烈な緊張感を与えています。
特にゾッとしたのが、脳を回収した後の生身の肉体を処分する描写。そういう「普通なら端折る嫌な部分」をしっかり描く姿勢に、制作陣の本気を感じました。

そして超一流、トミー・J役を演じた若本規夫さん特有のあの狂気じみた演技が、絵のパワーに全く負けていない。
腕を斬られたり足を撃たれたりするシーンの叫び声、最高でしたね。

痺れるような世界観と、容赦ない展開

世界観の設定も凝っています。
「脳を破壊されたら終わり」という絶対的なルール。
「賞金首は文字通り首を持っていってミキサーにかける」というグロテスクな換金システム。
児童養護施設の園長を倒すシーンの爆発や、モノレール戦闘での水飛沫の表現ひとつとっても、スタッフの「ここ、見てくれ!」という熱量がスクリーンから溢れ出していました。

物語的には、かなり容赦ないです。
「この老人と子供は助かるんだろうな」という観客の淡い期待を、木っ端微塵にする爆殺。
警察の無能っぷり。
そんな地獄のような環境で、天才的な頭脳と高性能カッターを武器にバウンティハンターとして覚醒していくウブの姿には、グロテスクな美しさがありました。

個人的に好きだったのは、ウブが住み込みでお風呂屋さんで働くシーン。
「男は取り分の2%、女は50%」っていう格差、なんなんですかね(笑)。
そんな場所でご奉仕しながらも、虎視眈々と牙を研ぐ彼女の度胸。
露店の包丁を借りて自分の首に突き立てるシーンなんて、痺れすぎて語彙力が「すごい」しか残りませんでした。


結局、何がすごかったのか

この映画を観終わって一番強く思ったのは、「本気で変態を描き切る」ということの素晴らしさです。

中途半端な描写で逃げず、エロもグロも、メカへの偏愛も、全部「これでもか!」と詰め込む。
エレガンスがはしゃいでいるシーンの動き(おそらくモーションキャプチャーでしょうか、あのアクターさんの動きを活かした感じ!)など、細かな予備動作や目くらましの描写には、僕のような素人には計り知れない計算があるのだと思います。

正直、一度観ただけでは咀嚼しきれない情報量でした。
でも、その「わからなさ」も含めて、圧倒的な熱量にぶん殴られたような快感があります。

「腕が銃に変形するロマン」と「徹底した変態性」。
この二つにピンときた方はおすすめさせていただきます。

もう一度、あのアニメーションの海に溺れたい。
次はもっと細部まで、食い入るように見てやるつもりです。

いやぁ、映画って本当にいいものですね。


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