新婚旅行でエジプトに行ったら全予定が崩壊し夫婦の絆が試された話
突然ですが、少し前に新婚旅行でエジプトに行ってきたので、レポです。
※ツアーではなく個人です。その結果、各地各場面でえらいことになりました。
ハプニングハイライト
台風により行きのトランジットに失敗。航空会社のテキトー手配により、上海空港で一夜を明かし、中国国内線を乗り継いで深圳空港へ。十数万円の追加課金にブチギレながらエジプトに一日遅れで到着。
予定していたホテルやウエディングフォト撮影、ナイル川クルージングをすべてキャンセル。当日ごとにホテルへ連絡し予約をとり直す。
本物のピラミッドに感動するも、周辺をラクダに乗って散歩させてくれる砂漠サービスニキとバトル。見事にぼったくられる。
食べ物は意外と日本人の口に合うものばかり。ただしラクダの肉、テメーはダメだ。
アブシンベル神殿へ行くための地元民乗り合いバス、乗員が集まらずその日の出発は取り止めに。世界遺産、見れず。
以上です。
細かい話はこれからしますのでお好きなところだけ読んでいってください。
1. トランジット失敗で中国に1日監禁
行きの飛行機は、日本(成田)→中国(上海)→エジプト(カイロ)。
その成田→上海行きが台風により2時間遅延。結果、エジプト行きの飛行機に乗り遅れた我々。
まあこれはトランジットの時間を2時間少ししか取っていなかった我々の責任もある。
航空会社が代わりの便を手配してくれるとのことで、深夜1時から4時まで、上海空港内で長蛇の列に並んだ。


ほんまに大丈夫か?
とにかく、代わりの便の出発までかなり時間があったので上海空港内で一夜を明かすことに。

途中、空港内の売店でおにぎりを購入したが、なんかやたら冷たく鋭角で、よく見たら賞味期限も切れていた。これが中国、恐るべし。
ようやく代わりの便の出発時刻が近づく。
が、なんと対象の便に私たちの乗る席はないとのこと。何度確認しても、空港職員は首を横に振るだけだった。
周りを見れば、同じように手配されたはずの席がなく、職員に詰め寄る人や、途方に暮れている人。案内カウンターには長蛇の列。
悪い予感が当たってしまった……。我々夫婦も致し方なく、追加課金を決意。別のエジプト行きの便をその場で取った。(新婚旅行だから…と言い聞かせ、泣きの十数万課金。ハンカチがあれば食いちぎりたい。)
その便は上海空港ではなく深圳空港から出る。
こうして我々はエジプト行きのために、なぜか上海→深圳の中国国内線へと足を運んだのだった。

※ちなみに写真はないが、中国国内線のセキュリティチェックは異常に厳しかった。端末類を残らず出すだけでなく、折り畳み傘も閉じたり開いたりさせられた。オロオロしていたらコワモテの中国職員から「カサ!!」と日本語で怒鳴られ、寿命が半年縮んだ。
2. 1日遅れでエジプト着。予定をすべてキャンセル・変更に
10時間越えのフライトを経てようやくエジプト・カイロに到着。

カイロ空港の駐車場に大量のタクシーが止まっていて、Uberで無事にホテルまで連れてってもらえた。途中、道路脇にそびえたつモスク的な何かにワクワク。

宿泊するホテルはマリオットメナハウス。予定の変更を連絡したら、快くOKしてくれた。さすがマリオット。チップマシマシにさせてください。

部屋に着いた我々はまず何よりも先にバスタブに湯をためた。
なにせ中国で一夜を明かし、12時間のフライトを終えているのだ。お風呂キャンセル界隈のまま観光に繰り出す勇気も気力もなかった。
お風呂を終えてようやくエジプトに着いた実感を得た我々。
とりあえず今日の宿があることに感謝。

本来の予定であれば、エジプトに着いたその日に、ピラミッド周辺でウェディングフォトを撮る予定だった。
そのために地元のカメラマンの方と約束をしていたのだが、それも仕方なくキャンセル済みだ。(カメラマンご本人からは「台風なら仕方ないよ、気をつけてね!」と温かいメッセージをもらい、上海空港でほろりときたものだ。)
かくして、ようやく我々のハネムーン in エジプトが始まった。
3. 本物のピラミッドに感動、砂漠ビジネスにブチギレ
ついにピラミッドへ。
ホテルの朝食会場からすでにその姿は目にとらえていた。待ってろ、ピラミッド。

ピラミッドは少し離れた入り口でチケットを購入して入場するスタイル。ちゃっかり観光地化している。


ホテルからも見えていたのですぐ着くだろうと思ったら、歩いても歩いてもまだ着かない。一生目の前にピラミッドがある。このまま砂漠で野垂れ死ぬのではないか。

でかい、でかすぎる。
ようやく真下まで来た。見上げるとほら、ピラミッドの頂上が、

見えない。
でかすぎる。
1個の石が自分の背と同じくらいある。古代エジプト、やっぱり頭がおかしい。

ちなみに一応自力でウエディングフォトっぽいものを撮ろうと、夫婦二人で白い服装にそろえてきたのだが、それが目立ったのか現地のキッズからやたら声をかけられ、写真をお願いされた。

エジプトではアジア人自体が珍しいらしく、以降もいろんなところで声をかけられ、「ジャミーラ!(You are beautiful!)」と知らんおばちゃんやお兄さんたちに褒めちぎられ投げキッスをもらいまくることになる。
日本人女子よ、エジプトに行けば爆裂にモテるぞ。
そんなこんなでピラミッド観光を楽しんでいると、定番のラクダ乗りサービスに遭遇。

気のいいお兄ちゃんに「案内してあげるよ、”サービス”さ」と声をかけられ、あれよあれよと乗せられてしまった。
ラクダでピラミッド周りをぐるりと一周し、いい感じのフォトスポットで謎のポーズをさせられるなど様々な「サービス」をしていただいた。



ピラミッド群を廻りきったところで、ニキからは「もっといい場所に連れてってあげるよ!」とさらなる旅路を提案してくるが、すでに30分くらい連れまわされていた我々は「ここまでで結構です、ありがとう」と拒否。
しかしニキは食い下がって「いいからいいから!」とラクダを引こうとするので、流石に我々も「いいえここで降ります!」と押し問答に。
するとニキが渋々「じゃあお金払って」と手を出す。「サービスって言ってたじゃないか!」と憤慨する我々をよそに、「”良いサービス”したでしょ? だからお礼くれ」とニキは食い下がる。
ちくしょう、丁寧な解説や謎のポーズ指定撮影はすべてこのためだったか……。我々は歯噛みしたが、このままだとらちが明かないのでしょうがなく手持ちのドルを全部渡し、無事にラクダから降ろしてもらったのだった。
チップを払うこと自体は全然良い。ただ、サービスといって最初は無料みたいな雰囲気を出してくるのが解せない。結局3,000円くらいしたし。

ぼったくりには気をつけようと二人とも覚悟していったのだが、やはりラクダの上で身動きがとれないとなると従うしかなかった。大いに反省だ。


私はこの日を境にNOと言える日本人になれた。ありがとうエジプト。
4. 閑話休題:エジプトの食べ物は意外にも口に合った。ただしラクダ肉、テメーはダメだ
エジプトで食べたものたちを簡単に紹介しよう。
まずはエジプトのファストフード的なもの、フムスとコシャリ。

フムスは豆のペーストをパンに挟んだもので、アチアチもっちりでうまい。
コシャリはパスタや米、マカロニを細かくしてトマトペーストで混ぜ合わせた、炭水化物の坩堝みたいなやつ。これもジャンキーでうまい。
続いて、タクシーの運転手に「ここらで一番美味い店やで!」と連れてきてもらったレストラン。

人生初の鳩料理を堪能した。鳩の肉というより、カリカリにローストした鳩の中に米が詰まってる感じだった。
ちなみに左奥にあるピタパンはどのお店でも必ず出てくる。頼まなくてもテーブルに大量に置かれる。でかいお通しみたいな感覚だ。
続いてバザール近くのお店のテラスにて。


お次は住宅街の路地を抜けた先にある海鮮料理店。


なかなかエジプトの料理は日本人の口に合うじゃないか。生野菜を食べてもお腹を壊さず生きているし。
そう思って、ピラミッド近くのちょっといいディナーに行ってみた。
ラクダ肉のスープの登場である。

だめだ、こいつはだめだ。
濃いトマトとニンニクのスープにしっかり浸かっていながら、むせかえるような獣臭に溢れていた。猪や羊などとは比べものにならない。すまん。
ラクダは我々夫婦のトラウマとなった。
おまけ: エジプトのシーシャ文化
エジプトにはシーシャカフェが多い。しかも路面のテラスに堂々と構え、昼間から外でシーシャを吸うことができる。

路傍には地元のおじたちがマイシーシャと椅子をドドンと置いてたむろし、雑談だか口論だかわからない激しい会話を繰り広げていた。
昼間シーシャ、日本でも増えてほしい。
5. 地元民のビジネスはフリーダム
エジプト国内を移動する際、多くはタクシーを使った。少し前まではタクシーの運転手から運賃交渉が激しく、ぼったくりにあいまくるとの噂だったので覚悟していったのだが、現在ではUberの発達のおかげかそこまで極悪な運転手にあたることもなく平和に移動できたのは幸いだ。

エジプトの皆さまには大変お世話になったが、一言で言えば「大阪人の悪いところを煮詰めたような性格」だった(ごめん)。
おせっかいで世話焼きでお金にがめついエジプト人。我々のような日本人観光客を見ればすぐさま「荷物持つで!」「ターバン巻きなおしたるわ!」と勝手に近づいてきては勝手にサービスをし、「ほな。」と最後に手を差し出してチップを要求してくる。

もう断るのも面倒なので、適切なチップを渡して笑顔で別れるのが定石になっていた。
もちろんエジプト人全員がそうではない。本当にただただ親切な方もいた。私たちがルクソールからアスワンまで電車移動をする際、爆裂親切なタクシー運転手が私たちの電車の切符を買うのを手伝ってくれたのだ。

どうやら外国人が電車の切符を買うのは至難の業らしく、運転手が窓口で担当者とめちゃくちゃ口論(?)した末に、ようやく切符を手にして戻ってきてくれた。なんで?

そして電車を待つこと30分
……のはずが、2時間遅れで来た。


エジプトでは本当に親切な人なのかチップ目当ての人なのかの見極めは困難だ。私たちは最終的に見極めを諦め、親切を受け入れてチップを渡すことに慣れてしまったのだった。
こうしてナイル川に沿って南下していき、最終のお目当てはアブ・シンベル神殿。言わずと知れたラムセス2世の超巨大像が座する世界遺産である。
実はアブ・シンベル神殿はエジプトのほぼ最南端にある。

地図を見て仰天したが、どうしても見たかった我々はアスワンからアブ・シンベルへの乗り合いバスを選択。
(アブ・シンベル空港まで飛行機で行くことも可能だが、時間の都合上選択できなかった。)

バスの待合場所にて待機。
定員が集まったら出発するぜと運転手に言われ、荷物を預けて待っていた。
そうして1時間弱ほど待ったころ。
「だめだ、今日は人が集まってない。今日の出発は無しだ」と荷物といっしょに放り出された。ちょっと待ってくれ。
どうにか他の手段で行けないかその場を駆け回ったが、すでにバス出発の最終時刻は過ぎていた。泣く泣くアブ・シンベル神殿行きは諦め、アスワンでの宿を急ぎ探したのだった。

おまけ:アスワンは良いところ
アブ・シンベルには行けなかったが、アスワン滞在はとても良かった。
首都カイロから遠く離れているのでもはや英語も通じなかったが、ナイルの水と澄み切った空の街という感じで、近くには色鮮やかなバザールもある。


ちなみに、本来の予定であればナイル川を豪華客船でクルージングしながら南下する予定だった。当然キャンセル済みである。

その代わりに、ナイル川を帆船(ファルーカ)でセーリングすることに成功。ファルーカを生業にしているらしいおじちゃんズに声をかけられ、セーリングさせてもらうことに。


正直、現地へ訪れるまでナイル川はドブ川だと勝手に思い込んでいたのだが、澄み切った青く美しい川だった(川幅がでかすぎてもはや海や湖のようだったが)。
皆さまにはぜひクルージングではなくファルーカをおすすめする。

さいごに
ハプニングが多すぎて順当な観光のことを書く暇がなかったが、エジプトは本当に最高だった。
おまけ程度で申し訳ないが、ちゃんとした観光の写真も載せておこうと思う。







もともとエジプト神話が大好きで、大学でもアラビア語を第二言語として学んでいた私にとっては、夢のような時間だった。
新婚旅行でエジプトに行きたいとほざいた私を快く受け入れ、旅程の調整や数々のトラブルを一緒に乗り越えてくれた夫には本当に感謝しかない。
当初の予定通りにまったくいかなかったが、柔軟で行動の早い夫と、予定変更にも無頓着で機嫌悪化が無い私という夫婦の相性が試された旅行だった。
なお、社会人になってから海外経験がなかった私だったが、エジプトを経てからは何の抵抗もなく海外旅行を予定するようになった。もう何もこわくない。
さて長々と記しましたが、ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
エジプトは新婚旅行にいいぞ。
