見出し画像

【ベイブレードX 海外メタ】WBO大会入賞スコアレポート(2026/07/12〜07/25・2週間データ)

仮面A(エース)だ。今週もWBO-世界ベイブレード機構-に掲載された世界中の大会データを集計し、分析したレポートを送る。

上位3枚は動かなかった。ウィザードロッド、シャークスケイル、エアロペガサス。この序列は821人を積んでも揺れない。

動いたのはその下だ。5月発売の新鋭が6ランク上げ、ビットの序列が入れ替わり、そして——先月発売されたばかりの一体型ブレードが、初めてランクドの表に名前を出した。


📌 集計方法について
本レポートはユーザー主催の世界規模のベイブレード競技団体 WBO(World Beyblade Organization)の公開大会記録を元に、参加人数 × 順位係数(1位=3、2位=2、3位=1)で重み付けしたスコアを算出し、最大値100に正規化している。

「ランクドイベント」とは: WBOの公認イベントには「ランクド(Ranked)」と「アンランクド(Unranked)」の2種類がある。ランクドイベントはWBOの審査を経て認定された大会で、結果がWBOの世界ランキングポイントに反映される。本レポートはランクドイベントのみを集計対象としており、競技品質が担保された大会の結果だけを反映している。

集計期間:2026/07/12〜2026/07/25(開催日ベース) 対象:ランクドイベント29大会 / 延べ821人

データソース:WBO Winning Combinations(公開情報)
前回レポートからのデータ変更について: 前回(07/12〜07/18)は10大会・延べ365人で集計した。その後の追加取り込みで、同じ期間に開催されていたランクド大会が8件見つかった。本レポートは、その8件を含む18大会分を07/12〜07/18の区間として再集計している。したがって前回比には、メタの実際の動きと、母数が増えたことによる補正の両方が混ざっている。数字を読むときはこの点を差し引いてほしい。

前回レポートの訂正: 前回のトピック②で「メテオドラグーンは入賞4件すべてが7-60 Level、1件の分岐もない完全固定」と書いた。追加分を含めて同期間を集計し直すと、これは成立しない。7-70 Levelと9-60 Elevateが存在する。当時のデータでは正しかったが、当時のデータが不完全だった。訂正する


今週のランキング

ブレード

#1 | ウィザードロッド | 100.0 (=前回1位)
#2 | シャークスケイル | 95.1 (=前回2位)
#3 | エアロペガサス | 54.2 (=前回3位)
#4 | コバルトドラグーン | 24.9 (=前回4位)
#5 | シルバーウルフ | 22.7 (↑前回9位)
#6 | メテオドラグーン | 16.7 (↓前回5位)
#7 | ワイバーンホバー | 15.1 (↓前回6位)
#8 | ドランストライク | 13.0 (↑前回14位)
#9 | デルタ | 7.6 (↑前回12位)
#10 | クロックミラージュ | 6.9 (↓前回7位)
#11 | ブラスト | 6.1 (=前回11位)
#12 | フェニックスウイング | 5.3 (↓前回8位)
#13 | マミーカース | 5.1 (↓前回10位)
#14 | ブリッツ | 5.0 (↑前回圏外)
#15 | ゴーレムロック | 4.9 (↑前回圏外)
#16 | バレットグリフォン | 4.2 (↑前回圏外)
#17 | ティラノビート | 4.0 (↓前回13位)
#18 | ティラノロア | 1.8 (↑前回圏外)
#19 | グローリーワルキューレ | 1.3 (↑前回圏外)
#20 | レイジ | 1.3 (↑前回圏外)

※デルタ(#9)・ブラスト(#11)・ブリッツ(#14)・レイジ(#20)はCX/MBのメインブレード。エンペラー・ワルキューレ・ペガサス等の各ロックチップとの組み合わせを、メインブレード単位で統合した数値だ。

ビット

#1 | Hexa(ヘキサ) | 100.0 (=前回1位)
#2 | Free Ball(フリーボール) | 83.6 (↑前回4位)
#3 | Low Rush(ローラッシュ) | 83.5 (=前回3位)
#4 | Rush(ラッシュ) | 75.6 (↓前回2位)
#5 | Kick(キック) | 61.4 (↑前回8位)
#6 | Level(レベル) | 41.4 (↓前回5位)
#7 | Elevate(エレベート) | 33.9 (↓前回6位)
#8 | Low Orb(ローオーブ) | 22.7 (↓前回7位)
#9 | Ball(ボール) | 19.0 (=前回9位)
#10 | Rubber Accel(ラバーアクセル) | 10.2 (=前回10位)

ラチェット

#1 | 1-60 | 100.0 (=前回1位)
#2 | 9-60 | 75.0 (=前回2位)
#3 | 3-60 | 33.1 (↑前回5位)
#4 | 7-60 | 32.8 (↓前回3位)
#5 | 1-70 | 32.8 (↓前回4位)
#6 | 1-50 | 28.0 (↑前回8位)
#7 | 4-50 | 13.1 (↓前回6位)
#8 | 6-60 | 7.3 (↑前回圏外)
#9 | 7-70 | 7.0 (=前回9位)
#10 | 9-70 | 6.7 (↓前回7位)


今週の鉄板&注目カスタム

本命がなぜ本命か。異端がなぜ勝てたか。両方見て、はじめてそのブレードの幅がわかる。

ウィザードロッド(#1)

鉄板:1-60 Hexa(33件)。入賞62件の半分強がこれ1つだ。ラチェットは1-60で動かない。

注目:1-60 Rubber Accel(1件)。Tri-City Cup '26(55人)優勝構成。ラバーアクセルは軸先がラバー素材の変則ビットだ。Hexaが33件積み上がった山に、たった1件、別素材が刺さって頂点を取った。

Free Ballも11件まで伸びている。「Hexa以外は勝てない」——その段階はもう過ぎた。

シャークスケイル(#2)

鉄板:1-70 Low Rush(13件)。高さ70で重心をやや上げ、Low Rushで動く。ここは前回から動かない。

注目:4-50 Level(1件)。Impulse Events - Axxie Saga(106人)優勝構成。今期最大規模の頂点だ。全ラチェット最低クラスの4-50に、攻めビットではなくLevelを合わせている。

このブレードは異様に幅が広い。57件が28通りに散った。1-70 Low Rushという本命がありながら、残り44件が何でもやる。不利なマッチアップが存在しないブレードは、こういう散り方をする。

エアロペガサス(#3)

鉄板:Rush系で走らせる。1-60 Rush(9件)、1-50 Rush(7件)、7-60 Rush(4件)——ラチェットは割れるが、ビットはRushで固い。

注目:7-60 Wedge(1件)。Rush一色の中で唯一Wedgeを積んだ構成が入賞を残した。同じ7-60でも、接触の質を変える選択肢はある。

コバルトドラグーン(#4)

鉄板:Elevate。入賞15件のうち12件。ラチェットは9-60(9件)と5-60(3件)に割れるが、ビットを迷う理由がない。

幅がないことが、そのまま強さだ。

シルバーウルフ(#5)

鉄板:9-60 Free Ball(6件)。ラチェットは15件中12件が9-60。9枚刃で固定されている。

Free Ballが7件、Ballが3件。回転を守る方向で10件が揃った。9位から5位への上昇は、この一点への収束と一緒に起きている。

メテオドラグーン(#6)

鉄板:7-60 Level(8件)。入賞10件のうち8件。

前回「1件の例外もない」と書いたが、それは誤りだった。7-70 Levelと9-60 Elevateが存在する。ただし本命が7-60 Levelであることは、母数が倍以上になっても変わらなかった。8割は8割だ。

ワイバーンホバー(#7)

鉄板:9-60 Kick(4件)。ただし残り6件が6通りに散る。Jolt、Taper、Hexa——方向がバラバラだ。

前回「本命がまだ固まっていない」と書いた。母数が10件に増えても、まだ固まっていない。

ドランストライク(#8)

鉄板:ない。9件が9通り。同じ組み合わせが1つもない。

詳細はトピック①で扱う。


今週のトピック

① ドランストライク、6ランク上昇——だが「鉄板」が消えた

14位から8位。今期最大の上昇幅だ。入賞9件、うち4件が優勝構成。5月16日発売の新鋭が、上位10枚に食い込んだ。

だが中身を割ると、奇妙なことが起きている。9件の構成が、9通りとも違う。

1-70 Hexa|3-60 Kick|3-60 Jolt|6-70 Low Rush|3-60 Low Rush|6-60 Kick|1-60 Low Rush|6-60 Low Rush|9-70 Kick

このブレードについては以前、「3-60ラチェットが入賞の過半を占め、ビットはKick・Jolt・Low Rushの3択にほぼ収束」と書いた。今、その前半が崩れている。3-60は9件中3件。過半ではない。

崩れたのはラチェットだけだ。ビットは9件中7件がLow RushかKick——ここは絞れたままだ。

つまり、分岐しているのは「高さと刃数」の側だ。6-60・6-70という中刃が3件出てきた。これは以前の集計になかった動きだ。

ドランストライクは中央メタル連結による剛体化で41.0gを稼いだブレードだ。外周に重量を置くスタミナ設計とは逆を向いている。連打で削るなら、ラチェットの高さは「当たる位置」を決める変数になる。60と70で答えが割れているのは、まだ最適解が出ていないということだ。

新しいブレードの評価は、こういう順番で進む。まずビットが決まり、次にラチェットが決まる。今はその中間だ。「鉄板構成への収束が始まっている」と書いた段階から、一度後退した。慌てて型を決めるな。

② ビットの序列が入れ替わった——Free Ballが2位、Kickが5位

前回4位のFree Ballが2位に、前回8位のKickが5位に上がった。Hexaの首位は動かないが、その下の並びは変わった。

Free Ballの40件を割ると、行き先がはっきりしている。ウィザードロッド15件、シャークスケイル12件、シルバーウルフ9件。上位3枚だけで36件——9割だ。

これは「Free Ballが強くなった」話ではない。環境の背骨を担う3枚が、揃って同じ守りの選択肢に手を伸ばした話だ。

Free Ballはビット軸がラチェット内でフリー回転する変則ビットで、主機能はXダッシュの抑制にある。スタミナはBall同等、バースト耐性はBallより高い。回転吸収への耐性は担保されない——ここは何度でも言っておく。

対してKickの30件は散っている。エアロペガサス6件、ワイバーンホバー6件、デルタ4件、ブラスト3件、ドランストライク3件。攻撃側のブレードが横並びで使っている。

同じ順位上昇でも、中身は正反対だ。Free Ballは3枚に集中して上がった。Kickは全体に薄く広がって上がった。前者は「環境が1つの答えに寄った」、後者は「攻撃型の総量が増えた」——数字の意味が違う。

③ 優勝デッキの55%が、あの2枚を積んでいる

29大会の優勝デッキを解体した。

シャークスケイルとウィザードロッドを両方積んだデッキ——16件。全体の55%だ。

3枚のうち2枚が固定される。残り1枠の自由度しかない。それが今の海外環境の骨格だ。

では残りはどうか。ウィザードロッドなしで優勝したデッキが6件(21%)。両方なしで優勝したデッキは4件(14%)。

その4件を並べる。

ブリッツ/ゴーレムロック/メテオドラグーン | Portland Trail-Bladers Tournament #27(22人)
エアロペガサス/ワイバーンホバー/バレットグリフォン | Heavens Piercer #4(21人)
コバルトドラグーン/クロックミラージュ/エアロペガサス | CenCal X Circuit #3(26人)
エアロペガサス/コバルトドラグーン/メテオドラグーン | THE BEAST IN THE EAST 9(22人)

参加人数を見ろ。21〜26人だ。今期最大のImpulse Events(106人)もTri-City Cup(55人)も、優勝デッキにはウィザードロッドが入っている。

規模が上がるほど、逃げ道が消える。14%という数字は「まだ他の道がある」ではない。「小規模なら他の道もある」だ。

④ グローリーワルキューレ、初のランクド入賞

19位。スコア1.3。入賞1件。

数字だけ見れば最下層だ。それでも書く。発売されたばかりのUXエクスパンドブレードが、ランクドの表に初めて名前を出したからだ。

Rocket City Bladers Weekly Beyjam #1(16人)で、Achilles Xが優勝デッキの1枚として持ち込んだ。ビットはRush。グローリーワルキューレはラチェット一体型で、他のラチェットを付けられない。刃数も高さも固定だ。だから構成の自由度はビットしかない。

注目したいのは、同じデッキの中身だ。

ワルキューレブラスト W6-60 Hexa
ウィザードロッド 1-60 Free Bal
l グローリーワルキューレ Rush

ウィザードロッドが入っている。

これは偶然ではないと見ている。グローリーワルキューレは日本のローカル大会・板橋ベイブレード会(発売日・20名規模)の39戦で、対シャークスケイル5勝4敗と勝ち越し、対ウィザードロッドは1勝8敗と大敗した。

敗因の大半はスピン負けだ。低背ゆえに失速が速く、スタミナに乏しい——これが構造的な弱点だ。

つまり、環境1位のウィザードロッドに真正面から当てれば負ける。ならばロッド枠は自前のロッドで潰し、グローリーワルキューレはアタック相手にぶつける。3on3はそれができる形式だ。マッチアップ機を、マッチアップの中で使う。

ただし——1件だ。16人規模の1件。

これを「メタ入り」と書くつもりはない。今わかったのは「ランクドで勝つデッキに入り得る」までだ。定着と読むのは、次の期間で別の大会にも顔を出してからでいい。

この新しいブレードが今後どう動くのか、注視が必要だ。


俺は仮面A。今後も動き続ける海外メタを追い続ける。


参考資料——俺だけを信じるな、一次ソースを当たれ

WBO Winning Combinations(大会記録の一次ソース) https://worldbeyblade.org/Thread-Winning-Combinations-at-WBO-Organized-Events-Beyblade-X-BBX

ベイブレードX 公式大会レギュレーション(日本) https://beyblade.takaratomy.co.jp/beyblade-x/

俺のWEBアプリも活用すると良い

仮面Aアプリ「KAMEN Ace LAB」には今日までWBOに報告された大会データを反映済みだ。
より詳細なカスタムデータが必要なら、活用すると良い。


いいなと思ったら応援しよう!