見出し画像

オリジナル恋愛小説『ほんねのホンネ』

私の名前は美雪。36歳だ。

私は、見た目はふんわり系で、優しい雰囲気と言われる。
可愛い系か綺麗系かと言われたら可愛い系で、愛嬌もあると言われる。

今までけっこうモテてきた方だ。

彼氏にも困ってこなかったけど、30代になって、周りに「結婚しないの?」と言われる事がかなり増えて、結婚願望があまりなかった私は、きちんと考えなくてはいけないのかなぁと、少し焦りだした。

20代の頃は、好きだと言われて、いい人そうだと思ったら、とりあえず付き合ってみたりもしていたけど、それも時間の無駄なんじゃないかとか、1人の方が自由でラクだなぁ~なんて思うようになってきた。

それに若い時は、彼氏に合わせて色々変えられたけど、今は、自分はこういう性格なんだというのが分かってきて、相手に合わせる事が出来るのか不安だ。

いわゆる、こじらせ系女子になってるんじゃないか、もしこの先誰かと付き合って一緒に住むとか、結婚するってなってもやっていけるのか、付き合う前に色々考えるようになってしまっている。

例えば、彼氏と「今日は、カレーを作ろう!」とスーパーへ2人で行ったとしよう。

スーパーで、彼に「今日ステーキのいいお肉が半額だよー!お肉にしよう」と言われたら、一応彼氏に合わせてお肉を買うけど、本当は、頭の中でカレーの予定でスケジュールを立ててしまったので、プチパニックになってしまう。

これがもし「今日いいお肉食べよう!」とスーパーに行っていて「おーー半額あるじゃん!」となっていたら、半額のお肉を選ぶ彼氏がいい!
「いやいやっ松坂牛は譲れない」っていう彼氏だったら少し嫌だ。

なんなら、二人で買い物さえ苦手である。
自分のペースで食材を見たい。
待たせるのが苦手で、慌てて選ぶのが嫌いなのだ。
気を遣うのに疲れてしまう。

なので理想を言えば、勝手にスーパー行って勝手に作ってくれて、恩着せがましくない人が最高だ。

そう、少し自立していて、基本的に1人で何でも出来るけど、話すのが楽しいから一緒にいるみたいな関係が好き。

相手のことを尊敬出来たら尚いい。

お前がいないと生きていけない!みたいなタイプは苦手である。

1人でも生きていけるけど、一緒にいたら、相手にも自分にもプラスな関係がいい!

実は相当なわがままなのか、でも意見が違う時はあまり自分の意見が言えなくて合わせてしまうし、防御が堅いのか、理想が高いだけなのか、難しいところだ。

でも、分かってほしい。
私も人間で傷つくし、完璧じゃないし、努力もしている。

そしてズボラなとこはズボラである。
ダメなところは自負している。だから相手のダメなところを攻める気もない。

そんな私に彼氏は出来るのだろうか。

そして、いつか結婚する事があるのだろうか。


私はどんな男性と話は合うんだろうか?

占いとかは信じないタイプ。
星座、誕生日、血液型とかで何が決まるの?って思ってしまう。

持って生まれた性格より、生まれ育った環境や、友達の種類や多さ、イジメという傷など、環境によって変わる性格の方が強いって思ってしまう。

私の家は貧乏だった。
だから、彼氏が水のペットボトルを買い、中身を半分残し、冷蔵庫に入れずに捨てるのを見て、もったいない!だらしない!と思ってしまう。

その反面、こういう風にお金!お金!とならないのは、羨ましいな~と思うところもある。

私のお母さんは怒鳴る人だったから、それから怒鳴る人がとても苦手だ。

元彼で、お酒を飲むと毎回、怒鳴って怒りだす人がいて、夜逃げのように逃げた事もあった。

別れるって言ったら、怒鳴られるって分かっていたから逃げた。
それほど、怒鳴られるのが怖い。

私には穏和な人がいいのかな。
ニコニコしていて、うんうんって話を聞いてくれて。大丈夫だよって言ってハグしてくれるような人。

でも、そういう人は好きにはなれても、100%好きっていうより、居心地いいから一緒にいるって気持ちで、これって恋愛感情なのかなって時々分からなくなる。

夜の営みも、相手のギリギリ限界まで逃げて、断り続ける。
私は抱かれたいとあまり思わないのだ。

手を繋ぐ。ハグだけでいい。
キスだってそういう行為につながりそうだからあまり好きではない。
これは恋愛なんだろうか?

1人でいるのが嫌で、とりあえずの関係なのだろうか?

同棲していた事もあるが、同棲ともなると、夜の営みを断り続けるといっても限界がある。
別れる時に夜の問題が私の中ではとても大きい事だったけど、そこは言えずに別れてしまった。

家賃とか払ってくれていたし、色々買ってくれたりする元彼だった。
そういうお金の部分が助かっていたから、付き合っていたのだろうか?恋愛感情は最後の方はあったのか分からない。

私は今、2人の男性からアプローチされている。

①どちらかを選ぶ
②両方選ばない

1人目はマサル。

女友達と居酒屋さんでご飯を食べていたら、その友達が、前の職場の同期の男の人と偶然再会した。

その時、その男の人と一緒にいたのがマサルだった。

その日、一緒に飲んでから、月1くらいで4人で、ご飯食べたり飲んだりするようになった。

マサルはごくごく普通というか、あまりパッとしない印象だった。

みんなでいると、よくツッコミいれられたり、いじられたりするのに、いつも笑っていた。

自分の話をするというよりは、みんなの話を聞くタイプだった。

ある日、いつものようにみんなで居酒屋さんで飲もうとなった日、私の友達が急用で来れなくなった。

マサルの友達も、残業でまだ行けないと連絡が入って、初めて2人きりになった。

マサルはいつも話を聞くタイプだったから、ここは私がリードしなくてはいけないかなぁなんて考えていた。

だけどマサルは
「美雪ちゃんって普段家いる時はどう過ごしてるの?」

美雪「アマプラで映画観たり、ドラマ見たりしてるよー」

マサル「あー僕も映画観るの好き!どんなの観るの?」

美雪「最近は日本の映画ばっかり見てて、でもランキングの高いやつを見るって感じだよ」

マサル「うんうん、ランキングの高いのは間違いないよねー!
僕はこの前〇〇って映画を見たよ。アマプラとかやり方分からなくてさ、いまだにレンタル屋さんに行って借りてる笑」

美雪「そうなんだー!その映画、アマプラにはまだ入ってないけど、気になってた映画だぁ!
っていうかアマプラ入るの簡単だよ?」

マサル「えー!今度教えてほしい!」

美雪「携帯で簡単にできるよ!今教えよっか?」

マサル「うんうん!やったー!」

と、映画の話で盛り上がり、アマプラに登録するやり方を教えたりなんかしていたら、あっという間に2時間くらいたっていた。

気づけば私の方がぺちゃくちゃ喋っていたけど、それはマサルが質問上手なのと、相槌がとても上手いからだ。

「うんうん!そうだよねー」
「めっちゃその気持ち分かるー」

なんて言ってくれるから、あまり気を遣わずどんどん話してしまった。

マサルの友達は、仕事が終わらず、結局みんなでは、また今度集まろうという事になった。

その日家についてから、マサルからLINEがきた。

「今日めっちゃ楽しかったー!ゆっくり休んでね」

グループラインにいるだけだったマサルと、初めて個人的にLINEをした。

その日から2、3日に1回くらいLINEをする仲になった。

1週間くらい経ってから、マサルに映画を一緒に観に行かないかと誘われた。

映画を誰かと観に行くのは苦手だった私は、すごく悩んだ。

なんか観たあと、感想を言わないといけない雰囲気も苦手だし、もしその映画が面白くなかった場合なんて、何を話せばいいのか分からなくなってしまうからだ。

「仕事が忙しい時期だから、予定合うかなぁ?また連絡するー!」

と返事をして、しばらく考えることにした。


2人目はジュン。

よく飲みに行くバーで出会った。

彼の周りには自然と人が集まってくる。

みんなで話していると、いつも彼は中心にいて、キラキラしている。
彼が言うブラックジョークは絶妙に上手いブラック加減で、ついつい笑ってしまう。

自慢話もほどほどで、聞かれるから答えてるだけだ。

1人でポツンとしている子がいれば、自分の隣に座らせて、その子は30分後には顔を崩して爆笑している。

そんな彼が、帰りに耳元で「今度デートして」と言ってきた。
不意打ちだったので、ドキッとしてしまった。

これがトキメキってやつなのだろうか。

しかし、彼には悪い噂もある。

3ヶ月くらいで彼女を変えて長続きしないとか、二股や三股まであるとか。

お金もあるし、顔もかっこいい。口も上手い。

絶対幸せになれないと頭では理解しているのに、クローゼットを見てデート服があるか、確認している自分がいる。

キラキラしたオーラを持つ、ジュンとデートすることになった。

出かける前から私はなんかドキドキして、何回も着替えたり、髪も巻いたりして、ワクワクして家を出た。

六本木の高級レストランの前で約束。

登場した彼は、身なりもしっかりしていて、それに高身長なのは、やはり反則だ。

席についてから、パッと紙袋を渡された。

「早く着いちゃったからブラブラしてたんだけど、美雪に似合いそうだったから」と。

Diorの人気のグロスと、新作のリップだった。

なんでもない時にプレゼントなんてびっくりしたし、嬉しかった。

でも同時に、色んな子にこういう事を普通にするんだろうなぁ~とも思ってしまった。

彼とご飯を食べながら話していると、ビジネスの話が多い。
分からないことも沢山あるけど、頭が良いのはすぐに分かった。

その後、カラオケBARに行った。

BARのオーナーが「えー!めちゃくちゃ可愛い子じゃないですか。珍しいー!」と言ってきた。

ジュンは「だろー!ここに女性を連れてきた事は、部下には内緒にしてな」と言った。

私は、普段会社の人としか来ない場所に2人で来れたという特別感で、嬉しくなった。

初めての場所というのと、ジュンへのドキドキが重なって緊張した私は、勧められるままにお酒を飲んだ。

そしてお酒の力を借りて、はっちゃけた。

「お前、ノリいいなぁー」
「お前、可愛いなぁー」と褒めてくれて、ルンルンになるが、「お前」って言葉だけ少し気になった。

お酒がすすむと、ジュンは頭をなでてきたり、肩をくっつけてきたりした。

ドキドキさせるのがすごく上手かった。

ただ、距離感の詰め方の早さに戸惑ってしまう自分もいた。

BARを出たら、ジュンはすぐタクシーをつかまえた。

ここから先は

7,477字

メンバーシップ ¥ 300 /月

メンバーシップはじめました。 ​1.ここでしか書けない、家族と個人のリアルな記録 子育て(発達障害、…

プライベートゾーン

¥300 / 月

この記事が参加している募集

物書きを仕事にしたくて頑張ってきました!1度諦めた夢です。しかしnoteと出逢えて表現場所が出来て嬉しいんです!有料記事を無くしていきたいのでチップの応援お願い致します🙇‍♂️